夕方に、悪いニュースが流れてきましたね。
豊胸手術後に、患者さんが突然無くなったというニュースでした。
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
まだ司法解剖の結果が出ていないので、死因は公表されていません。
ほんとの突然死だったり、病死なのかもしれないし、手術となんらかの因果関係があるのかもしれませんし、そこはまだわかりません。
ただ、ひとつ言えるのは、今回のことに限らず、豊胸手術でヒアルロン酸を入れるならまだしも、シリコンバッグを入れるのは、絶対に局所麻酔では止めましょう。
局所麻酔でする手術ではありません。
局所麻酔で使える量は体重当たりきまっていますから、麻酔のアレルギーがなくても、量を超えると、キシロカイン中毒で死亡することも。悪徳美容外科や質の悪い美容外科、麻酔を舐めているインチキ美容外科クリニックなどで、よくある死亡事故です。
麻酔科医に来てもらう経費を浮かせるために、というバカ丸出しのクリニックもあります。
これ以上入れたら危険、というところで、麻酔の注射止めるとしますよね。
そんな量で、痛みなく、シリコンバッグ入れれるほど、豊胸手術は簡単ではありません。
もう20年くらい前ですが、当時形成外科として働いていた私の出張先が、レーザーと保険の形成外科のところでした。
昔は、ニューハーフの方に、怪しいこともしていた?とうわさがあり(ホルモン注射くらいなら平気でやっていたようです。怪しいというのは、いわゆる性転換の手術みたいなことまでやっていたかも?というウワサです)、その当時のあやしいドクターが止めて、しばらくほったらかしになっていたところに、たまたまうちの形成外科に、普通の保険診療とレーザー外来の出張バイトが入ってきたところでした。
そこは美容外科まではいかないけど(昔の美容外科は、形成外科医でないところも多く、怪しいところがとても多かったです)、そういうところで働いていたナースがいて、そこは院長が全身麻酔をかけられないから(麻酔科研修も外科研修もしてない、バッタもんの医者だから)、なんと局麻で豊胸手術をやっていて、危ないことこの上ない。量が使えないから、その日は院内中に患者さんの叫び声が響き渡り、その声の中、手術が進むそうで、地獄だったと言っていました。。。
「量に気を付けているから、仕方ない」と思われた方。
実は、この医者、脂肪吸引だったか、豊胸かどっちか忘れましたが(脂肪吸引だったかな)、局所麻酔剤使い過ぎて、1度患者さんを殺しています。
それで、クリニック名を変えて、また開業と。よくある話です。
なので、麻酔薬を大量に使うのは懲りているだけの話で。。。
当時もかなりオッサンの医者でしたが、あれから20年、もうかなりの年では。。?目、見えているのか?メスを持つのか?患者さんの体やまして顔に?
いまだに、広告宣伝されていますよ。普通に見ますから、日常何処でも。
知らないのは、患者さんだけです。
もちろん、そんな医者は学会に入っているわけもなく、医師免許があるというだけの話で、世にも恐ろしい話です。
大手チェーン店もそうですが、脂肪吸引による死亡事故(事故と呼べないものもあり)が結構ありましたよね。。
安いところは薄利多売なので、マクドの感覚で手術されたらたまんない。。
私は手術はしないので、うちの患者さんで手術が必要な場合(私から診ても、だったり、患者さんがどうしてもやりたいと希望された場合など)、どんな手術をするのかで、どこで受けますか?と一緒に相談します。
患者さんがすでにリサーチされていて、何軒かで診察カウンセを済ませてこられている場合もあり、その経過や報告をしてもらって、一緒に考えます。
(場合により、そこは行ったらダメですよ、と止めることあり。それで行くかどうかは患者さん次第ですが、時間もったいないですしね。それだったら、他を回る時間にあてるほうがいいので、たいてい行くのを止められます。)
いざ、手術となると、うちでしているレーザーなども止めたり、あちらの手術の邪魔になってはいけませんから、患者さんと一緒に、患者さんが一番いい方法で進めていかないといけませんから。
患者さんが、どこに行っていいかわからないと言われたら、紹介するところがありますから、とりあえず専門の形成外科の先生に診てもらって意見聴きましょう!となります。
(当たり前ですが、美容外科の手術、今時、形成外科医の認定医以外にやってもらったら、ダメですよ。特に、チェーン店なんで、形成外科医ですらないんですから。もと内科医や麻酔科医が練習しました!みたいな手術、してほしいですか?
私だったら、形成外科医認定医で美容外科医でもあるドクターに絶対に頼みます。特に格安チェーン店の医者は、形成外科出身であっても、ただの「出身」で、まともに研修なんて受けずに、嫌になったら止めてバックレた連中も多いらしいので、わざわざそんなところで受けなくても。。と思いますけど。。一般病院の形成外科のドクターがバイトで美容外科に行っているのとはわけが違いますよ。)
患者さんが候補を上げて、カウンセを受けてこられた際は、どう言われたのかお聴きして、アドバイスをして今後の話をしています。
もう1回行って、このポイント聴いて来なきゃとか、心配症の方なのに、副作用軽く言い過ぎていないのか?ほんとにそんな軽いか?!ということもあり、なんか聴いていておかしくないかと思った時は、別の美容外科に行って診察カウンセを受けてくるように言っています。
(そしたら、全然違ったりするので、やっぱりあそこはダメだな~。どこもせちがらいな。。こうやって何かあっても患者さんが泣きをみるわけだ。。。ということはとても多いです。
副作用合併症が軽く言い過ぎ。。。
例えば、いつから仕事にいけるのか、とか。
病気じゃないから、仕事にはそりゃ行けますが、人前に顔を出せるか、というは話で、どれくらいの腫れと内出血なら許せるのかは、患者さんのキャラによるので、術式にもよりますし、そこ辺を細かく聞いて説明してくれるドクターがどうかが良い悪いの違いかなと私は考えています。)
ヒアルロン酸やボトックスの注射と違って、手術は元に戻せませんからね。一生キズが残るし。。
「最後の手段」と思って、クリニック選びは慎重に焦らずお願いしたい。悔いのない人生を!
たくさんの悔いある方々を診てきたので。。再手術も簡単ではないし、元には戻せません。。
死んでしまったら、元も子もないです。。