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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ホーム > 2017年04月24日



久しぶりに、美容医療の話です。

すっかり忘れておりましたが、4月8日はシワの日でした。

ついでに言うと、どうでもいい話ですが、4月8日は、「シバの日」で、うちの結婚記念日です。

 

さて、シワの日ですが、事前にアラガン社(ボトックスと厚労省認可のヒアルロン酸製剤を出している製薬会社)から、患者さんにお渡しするパンフレットやポスターなどの販促物が届いておりましたが、すっかり忘れておりました。一部の患者さんに、パンフレットをお渡ししましたが、他の資料に紛れて、忘れてました。。

(でも、中身は、変わっていませんし。。目新しいことがあるわけではない。。毎年、キャッチコピーやイメージ映像というか、広告の写真が変わるくらいです。)

今、アラガン社のHP見ましたけど、今年のポスターの写真は使われていませんね。まじめなサイトになってました。

http://vst-beauty.jp/pc/

 

いつもアラガンのポスターには、白人の女性のシワひとつない顔と、マジックでシワを書いた顔の両方が映っている写真になっています。

マジックで書いてあるので、患者さんによったら、「先生が落書きしたんだと思っていました」と言われたこともあります(笑)。

また、パスタ―の写真を撮って、こちらに貼っておきますね。

 

ちなみに、ボトックスと皆さんがなんとなく聴いたことがあるのが、ボツリヌス治療薬の「ボトックスビスタ®」(こちらは、日本国内における美容医療で使うほう。病気と言いますか、特定の疾患に対して、保険診療が認められているほうが、「ボトックス®」です。)。

「ボトックス」という言葉自体が、アラガン社の商標登録なので、イギリス製、韓国製などのボツリヌス治療薬を「ボトックス」と呼ぶことはできません。それぞれで名前が違います。

 

ところが、悪徳クリニックは、「ボトックス」と言っておいて、実は、韓国製だったり、ひどい最悪なところは中国製だったりと、しかも患者さんには知らせず、結構なお金を取っておいて、偽物を使っているところもあるので、まああ怪しいところでは受けないことです。

 

でも、老舗?というか、結構有名なところでも、悪徳行為はされているので、値段が高いからと言って、有名なクリニックだからと言って、安心していいわけではないので、ご用心。

と言っても、患者さんには、確認する方法がないですよね。。。

 

アラガン社のボトックス(ビスタ)は、日本だけではなく、世界のボツリヌス治療薬のトップブランドですから、品質も含めて、値段が一番高いです。卸値が高いということは、患者さんが支払う治療費も高いです。自費治療ですから、クリニックによって差はありますが。

値段が安すぎたら、完全に原価割れしていますから、ボトックス(ビスタ)ではありません。

いろんなクリニックの値段を見ていたら、わかるでしょう?

なんで、ここだけ安いんだ?という企業努力どころでは済まないくらい、値段が安いところ。

なんでも相場の値段というものがありますし、限界があります。

仮に、原価割れしているのに、売られている商品って、結構怖くないですか?そんなところに、うかうかを行ったら、一体なにをされるんだろうって。。。

客寄せパンダと同じで、その後、どんな高額な商品を勧められて、払わされる羽目になるんだろうとは思わないですか?

そもそも、そんな原価割れの値段で、一体どんな治療がなされるのか。。?心配じゃないですか?

 

そういうわかりやすいのはいいんですが、一番たちが悪いのが、良い値段を取っていて、偽証の時ですよね。

 

アラガン以外のボツリヌス治療薬だと、抗体(耐性)ができやすいとされていて(何度もやっていると)、メーカーによって比べたらデーターもないですし、そもそもデータすら取っていない企業もあります。

もうその辺になると、本当のことはわかりませんよね。

抗体(耐性)の話は、当院で初めてボトックスビスタ®治療をされる場合も言いますが、他院でいろいろしてこられた方には、特にしっかりと言います。

ボツリヌス治療薬だけではなく、ヒアルロン酸でもレーザーでも、どこのクリニックで、どんなものを入れたのか、何をされたのかは必ず聞いています。予約の段階で。

でないと、なにが顔に入っているのかわかりませんからね。

クリニック名を聞いたからと言って、全部が知っているクリニックではありませんが、知っているところだったら、「怪しさ」度合がわかることがあるので、「そこはボトックスじゃないでしょ」とか、「ヒアルロン酸って、言っているけど、ヒアルかな、違うんじゃないかな。」などなど頭の中で考えてから、抗体の話をどれくらいきつく言っていおくのかを決めています。

もうすでに抗体ができているかもしれませんからね。

患者さんに見せられる証拠があるわけじゃないから、「そこは怪しいから、それ偽物ですよ」とは言いませんけどね。

 

ちなみに、ボトックスビスタ®も、1個だけ仕入れて(実際は1個だけは仕入れられませんが)、その外箱を患者さんに見せて、中身は韓国製、というのは、この業界でよくある話ですので、お伝えしておきます。

 

今日はそんな話ではなくて。

ボトックスがシワに効く原理というのは、シワを動かなくさせて、シワを目立たなくする治療です。

基本、今あるシワを消すものではなく、動いてできるシワ(笑いジワとか、眉間を寄せた時のシワ、おでこの眉毛を上げた時のシワなど)の動きを止めるので、折りたたむのを止めます。

折りたたまなくさせることで、シワでできる溝を深くさせないようにもしているので、そういう意味では、「シワの予防」になります。

表情は自然なんだけど、シワが寄らなくなった、みたいなイメージです。

 

なので、顔のシワは、表情豊かな方ほど増えるし、溝は深くなります。

だいぶ前に顔筋体操って、流行りましたよね。

あれは、顔の解剖や構造やシワの原理がわかっていたら、決してそんなバカな話はしないものですが。。

しわの治療に、動きを止める(動かないように)注射をするのに、あなたが自分で目いっぱい動かしてどうする?!という話で、全く逆のことをやるわけです。

せっせせっせと毎日やって、シワを増やすわけです。

顔筋体操を勧める美容に携わっている医者は、いません。

もし、皮膚科医・形成外科医で勧めているとしたら、シワのためのではなく、他の目的でしょう。

(そのかわり、シワが深くなるのは患者さんに説明しないといけないと思います)

 

外来で、患者さんに、その体操を止めるように、だからシワが多いし、深いんですよ、と言い続けてブログにも書いて、やっとブームも去ったかと思っていたら、

今度は、顔ヨガですか?!

あ~あですね。。。

さっきもテレビでやってました。またしてもTBS。たまたまなのかもしれませんが。。。

顔ヨガについては、続きを明日にでも書きますが、今やっているという方は、シワもたるみも嫌なら、いますぐ止めましょう。

私は勧めません。うちの患者さんにも全員止めるよう言っています。

止めないけど、シワ・たるみの治療をしてくれと言われたら、お断りしています。

できるわけないから。その家でやる顔ヨガが、治療の邪魔でしかないので、「効かない」と言われたら、たまりませんからね、止めない方は治療はなにもしません。

しわの原理が理解できない方は、美容医療はやったらいけませんけどね。