私の拙著「きれいな肌をつくるなら赤いお肉を食べなさい」を書いていく段階で、どういったサプリがお勧めなのか?市販のサプリと医療用のサプリとの違いなどを、一番最初の原稿にはそういったことも書きましたが、サプリの本ではありませんのでね。それだけでかなりの枚数がかかってしまったので、カットしています。
(一番最初の原稿は、完成品の倍以上、3倍近くはあったかもしれません。カットしていく作業もまた大変で、大幅カットになると、サプリのところはほぼカットしました)
少しだけ本にも書きましたよね。
本に書いたのが、最低条件です。
一般の方、患者さんをはじめ素人の方というか、買う側、飲む側の方々が、サプリのことを知らないのは仕方ないと思います。
でも、勧める立場の人間が、どんなサプリかわかっていないというのは問題だと思います。
(ほぼ医療関係者だと思いますが、国家資格もなく、クリニックで医師のサポートもないのに、相談にのっていると、それが診断治療行為のレベルになってしまうと、医師法違反ですので、お気を付けください。どのレベルが相談で、どのレベルから違法なのかは、判断が難しいところではあるんでしょうけど、「診断」をした時点でアウトでしょう。)
少なくとも、人にサプリを勧めて、それに対しての対価(お金)をもらっているのであれば、それに対しての勧めた責任というものがあると思います。
安いサプリが「善」、高いサプリが「悪」とされる意味がわからない。
マクドナルドが「善」ですか?
無農薬や天然ものの食材で、化学調味料・冷凍ものなど合成のものは使っていません、すべて手作りですというレストランは、どうしても高くなるのは当たり前です。
それが高いからと「悪」ですか?
安いものすべてが安物ではないですが、同じようなもので安いものは、安物が多く、安いのにも理由があるし、高いのにも理由があることくらいはわかりますよね?
医薬品もそうです。
厚労省がジェネリック医薬品をとても勧めています。そのほうが薬代が安くなって、医療費削減ができるからです。
気持ちはわかりますが、多くの医師がジェネリックを使うことにあまり積極的ではありません。
同じ成分の薬と言っても、やっぱり中身が違うんです。
全部のジェネリックがダメではなく、もともとの本家とあまり変わらないからジェネリックでいいやというものもあれば、全然違うからやっぱり本家でないと、というのまでピンキリです。
ジェネリックの中でも、さらにピンキリに分かれます。
医薬品もサプリもそうですが、これは「科学」ですから、原材料だけでなく、吸収も考えないといけないし、いろんな成分が混ざる場合、成分同士がケンカしないように(でないとお互い相殺されて、全部成分がダメになってしまいます)工夫もいろいろされていたり、特許がしこたま入っていたりします。もちろん、管理も。
全く同じ成分でも吸収が違うのか、患者さんへの効果(切れ味といいますか)が違います。
また、入っている添加物が圧倒的に違うこともあり、本家ではあまり見ないような副作用がジェネリックでは出たり、なんかスッキリしない嫌な感じが(効果もそれほどだったり)したりします。
こればっかりは、たくさんの患者さんに処方して、経過を診ている医師でないと、わかりづらいと思います。
本家のジェネリックでない薬であっても、成分が少し違っただけで、効果や副作用が変わるので、医師によって、自分の好きな薬、使いやすい薬、経験によっても違ってきます。
これは薬の話ではありますが、前にもブログで、市販と医療用のサプリの違いは何度か書いているので、ブログ内をどうぞ検索されてください。
で、サプリというのは、日本の法律では、薬と同じ作り方はしなくてもいいんです。
だって、医薬品じゃないから。
あくまで「健康食品」のくくりであって、「効果」を出すものではなく、「健康の補助」ですから、医薬品みたいに厳密に作ることをメーカーには義務づけられていません。
してもいいけど、コストがかかるだけで、義務じゃないのにやるメーカーはまずありません。
だって、自分たちの儲けが減ります。儲けるためにやっているのに。
これも何度もブログで書いていますが、まずサプリに書いてある成分表です。
その成分の量です。
そこに書いてある量をそのまま信じているとしたら、あまりにおめでたいというか。。。
一般の方が知らないのは仕方ありませんが、医療関係者で、そんなことも知らずに患者さんに勧めているとしたら、話になりません。
わかった上で、仕方ないから(安いから)、飲ませている、というのはまた別ですが、それだったら、栄養素によったら、ほんとにそのお金で食費に回させるかしたほうが私はいいと思います。
皆が皆高いサプリを買えるわけではありませんから、安いのを使ってあげている、患者さんのためにやっている、とまで言うのであれば、そのサプリを調べてみたらどうですか?
食品分析センターに出したら、調べてくれますよ。
完成品の成分量も添加物も、組成も。
(さらに、吸収するのかの問題は別にある)
これは有名な話ですが、その昔溝口先生が、日本で最初の栄養療法クリニックを始めようと思われた時に、どこのサプリを使おうか非常に困ったそうです。
日本初ですから、どこもそんな専用サプリ自体が売っていません。
困った先生は、とにかく使えるものがなにかないかと、市販で売っているもの(当時医療用?と売られていたものも含めて)を全て自腹で成分を分析センターに出して調べられたそうです。
どれひとつ、治療として使えるものがなかったそうです。
ひどかったのは、アメリカのやつで医師も処方するという触れ込みのサプリのメーカーのヘム鉄が、「ヘム鉄検出できず」という結果で。。。これはその後厚労省から指導が入ったそうですが。。。
で、その中でもまだマシかなと思うものも勧めておられたそうですが、病態改善にはほど遠く、それで今のサプリメントを作っているところにお願いして、専用のものを作ってもらったそうです。
当時よりも時代も変わってサプリメント全盛期になっているわけですから、当時よりはもっといいものが見つかるのかもしれません。見つからないかもしれません。
ただ、どちらにしろ、安物を勧めるなら、しかもその安物が、入っている成分の量が全然違う!しかも安いからこっちのほうが良心的だ!いいんだ!とわけのわからないことを言うのであれば、先に中身を調べてください。
以前のブログには、昔消費者庁がサプリの抜き打ち検査して、サプリメントメーカーのひどい実態を暴いて、行政指導がされた話も書いています。
本当に入っている含有量もわからないのに、「治療」として使えるわけがありません。
わかった上で使うのは、お金の問題があるので、それは仕方ないと思います。
元の含有量がわかっていたら、増量も可能でしょうが、添加物の成分も量もわかっていないと、有効成分だけで増量はできません。
安いものを患者さんに勧めるのであれば、そこまでされたらどうでしょう?
安物のビタミンB群は、ほぼ全部「プレミックス」が使用されています。
(「プレミックス」もブログのどっかで書いています)
一般の方がわからないのは仕方ありませんが、サプリを勧めてお金をもらう側は、そんなサプリの基本はしっておくべきです。
なんでもネットで無料で情報がもらえると思っていたら大間違いです。
本当に有益な情報というのは、本もそうですが、有料のセミナーもそうです。お金を出して買うものです。
そういうことも知らないなら、お金を出して学ぶべきです。売る側の立場なのであれば。
それが「患者さんのため」なのではないでしょうか。
まあ、医者じゃない人に、そういう話をしてもわからないでしょうし、血液検査にしても、一体なにが一番大事なのか?なんて、実際医者でないと、なかなかわかりません。
勉強で多くの生化学のことを知っても、実際の目の前の患者さんの病態と突き合わせた血液検査のデータと、それに合わせて診断治療した結果をずっと診っていってはじめて答えが出ます。
机上の空論ではないので、データの改善・体調の改善がうまくいかないことも多々あります。人間の体ですから。
うまくいかない時に、他にまだなにか隠れているのか、気づいていないことはないか、見逃したり勘違いしていることはないか、(消化吸収がうまくいっていないことは一番に考えないといけませんが)などなど考えていく過程が、次の患者さんの治療に役立っていきます。
患者さんで勉強させてもらっているわけです。
知り合いの研究者の方々、医薬品や医療機器の開発営業の方々含め、全員の方に聞かれるのは、患者さんの経過です。
どうですか?ということです。
理論上どんなに優れている商品であっても、実際の人間が使ってどうかは全く別の話で、また、それど同時に、使用している医師の「効いているはず」という思いこみや患者さんの「信頼している先生が出してくれた薬だから」という思いこみ(これをプラセボ効果と言います)を考慮して差し引いて考えないと、本当の効果はわかりません。
そのためにまたデータが必要なわけですが。
血液検査というのは、何度も書いていますが、データをそのまま信じるものではないので、データの深読み、読み取りをしていかないと、マスクされているものもわからず正しく評価はできません。
フェリチンがガンガン上がっているから、あなたの体はすぐに元気になりますよ、と信頼している医師から言われたら、患者さんもプラセボ効果でしばらくは効くこともあるでしょう。
(プラセボは一定の割合で一定の期間、なにかしらの「効果」が出ることは照明されています)
プラセボだけで泥沼から抜け出せればいいんですが、世の中そんなに甘くない。
一定期間過ぎれば、現実が待っているだけです。
データの深読みも知らない医者になにを言っても無駄なので、そんな輩は放っておいたらいいですが、本当に患者さんのために、と思っておられるなら、データの読み取りをちゃんとお金を出して勉強すべきです。
自分が信じてきた治療が、もし大間違いだったら、カルチャーショックどころではすみません。
患者さんのためにという思い入れが強いドクターほど、おそらくそのショックは大きいと思います。
大間違いまではいかなくても、自分では知らないデメリットがあったら?
そのデメリットを知った上で、まだ同じ治療を続ける自信はありますか?
治療方針が変わるかもしれません。その治療適応の患者さんがガラッと変わるかもしれません。
(私は、オーソモレキュラー療法を知って、本当に頭を殴られたようなショックを受けました。
皮膚科と美容医療メインですが、方針はかなり変わりました。扱う薬も全く変わりました。ステロイドは、クリニックにほとんどありません。どうしても出す場合は、院外処方になります。
美容医療は、レーザーよりも食事でしょう~と思うことがほとんどです。
美容の患者さんが望んでいるわけではないですが(笑)。。)
患者さんは、情報が氾濫する中から自分でとりあえず選ばないといけないわけですが、何をやるにしても選ぶにしてもメリット・デメリットの両面があるので、自分にとって、どちらが今大事なのかを見極めるしかないです。
治療のメリットデメリット両方を説明してくれる医師にまずはかかってください。
反対の意見がある場合は、それも必ず聞くこと。
メリットデメリット両方聞かないと、治療は選べないと思います。
わかりやすいメリットにだけ、飛びつかないでほしいです。デメリットのない治療はありませんよ。
ちなみに医療用のサプリは、メーカーによってもクリニックによっても値段はバラバラです。
自費治療ですから、いくらで売っても自由なわけです。
ちなみにうちでは、ヘム鉄1粒 70円(税込み)、ビタミンBコンプレックス 1粒 70円(税込み)です。
両方で1日140円です。
状態の悪い方には確かに1日1粒ずつでは全然足りません。
でも、食事を患者さんが頑張るだけで、たった1日140円でも1か月で元気になった方はたくさんおられます。
病態の程度によるところが全員安くて済むとは言えないわけですが。。
1日140円なんて、今買っているペットボトルやお菓子のことを思えば、安いものかと思います。
同じサプリでも高額で売っているところもあるし、でもどこででも、強制で買わせたわけではなく、高かったら買うのを止めて、他のクリニックに行けばいいわけです。
いつも患者さんに言いますが、サプリの値段(月々に払う金額)を決めるのは患者さんです。
最低の目安は言いますが、出せないものを出せないわけで(それで良くならないと言われたら困りますが)、出せる範囲でとりあえず頑張るしかないわけです。
そこに、安いサプリが足しになればいいと思いますが、安いのも積もり積もればいい値段になりますから、その分、1粒でも多くいいサプリを飲むか食費に回すほうがはるかに体にいいと思います。
一部のサプリはバラ売りしているので、ヘム鉄 37粒、という買い方をされている方もおられます。
予算内で、めいっぱい飲むわけです。