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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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ホーム > 2018年07月17日



#肝斑 #肝斑治療 #スキンケア #レーザートーニング #ピコレーザートーニング #他力本願

 

肝斑で来られる患者さんのほとんどが、今も現在進行形でこじらせている方と、過去にこじらせた方と、2種類おられますが、現在進行形の方のほうが、やはり圧倒的に多いです。

 

過去にこじらせた、という方も、私の本やブログも知ったのはつい最近で、スキンケアを180度変えたのもつい最近という方も結構おられます。

 

過去にこじらせたんです~、と患者さんがおっしゃっても、自分なりにスキンケアは変えて気を付けているとおっしゃっても、どんどん悪化する、あるいは、変わらない、良くもならない、となってくると、まだ、現在進行形でこじらせていることがほとんどです。

 

 

現在進行形の方だと、スタートがうちに受診した日から、ということですよね。

前からやっていた、という方よりも、治療に時間がかかるのは当たり前と思いますが、現在進行形の方の中には、ものすごく早く改善していく方がおられます。

多いとは言いませんが、わりと診ます。

 

かと思えば、半年(約6回)通ったとしても、変わっていない(悪化がないだけマシですが。中には、地肌のトーンが明るくなって、肝斑が余計に目立つ、しかも肝斑のところは、最初より濃くなっていないか?!という人も、ごくたま~にいます)という方も。。。

 

両者の違いは一体なんでしょう。

 

変わらず・悪化組も、ちょっとだけ良くなることが多いです。

でも、数回で頭打ちです。

そっから全然変わらないか、悪化していきます。

最初の数回、ちょっと良くなったのが忘れられないから、他力本願にますます走る、という方がほとんど。

 

地肌のトーンが明るくなる分、普通のシミも一見濃くなったように見えます。コントラストです。

これは先に必ず言ってきますが、肝斑は普通、地肌のトーンが上がれば、肝斑も薄くなります。

 

それが、肝斑のところだけ悪化している人というのは、完全に触りすぎです。

 

気になるから、余計に触る。

 

洗顔であろうと、保湿の時であろうと。

まして、ファンデーションを塗るとなると、ボロボロよスポンジで何度も何度も重ね塗りして、触りすぎの擦りすぎです。

何度注意しても、もう覚せい剤中毒か?!というくらい、止めません。

こういう人の肝斑をよくするには、もう手を拘束するしかないんだろうなとたまに思います。

一切顔を触らないように。

もう鏡を持った瞬間から触りますから。

 

 

それに引き換え良くなる方というのは、素直な方が多いです。

 

今までのやってきたスキンケア、正しいと思ってきたスキンケアのせいでこうなっているわけですから、さっさとその既成概念を捨てて、パッと切り替えされますね。

 

今まで何十年とやってきた洗顔の仕方、顔の触り方が、1日で変わるわけではありませんが、少なくとも患者さんが変えようとしている。

今までのではダメなんだと意識しておられる。

その「意識」がとても大事なんですね~。

「意識」があるからこそ、肌を労わることができるわけです。

触りすぎない。少なくとも前よりも。

 

使っていた、市販の何にも効かなかった化粧品はさっさと捨てて(うちに来る前に、こんな化粧品では、ダメなんじゃないか。。とうすうす気づいておられる方も多いです。だって、化粧品に、5万も10万もかけてきたのに(毎月ですよ)、悪化することはあっても、何一つ良くなっていないわけですから)、これ?!!と思って、うちに来られているので、その辺の見切りも早い。

 

何回受診しても、これはまず絶対に止めてくださいと言った化粧品を、何か月たっても捨てずに使い続ける人もいるわけで(完全に変化なし・悪化組ですが)、その辺をぐずぐずしているだけで、ほんとに時間とお金の無駄です。

元凶のひとつをいつまでたっても止めないわけですから。

 

ほんとに早い方だと、2~3回目から、部分部分、強い治療が足していけたりします。

顔のトーンが明るくなる分、肝斑ではないシミが目立ってきますから。

その部分だけでも、早く薄くなると、確かに顔の印象変わりますよね。

 

一番早いのは、スキンケアもちゃんと言われた通りに心がけている、

そしてオーソモレキュラー療法で、食事とサプリで体と肌に良いものを摂っている、という方が一番早いのは圧倒的です。

 

でも、シミ・肝斑治療で、全員が両方の治療をされるわけではないです。

お金がその分必要ですし。

 

まあ、栄養状態がものすごく悪い、ずば抜けて悪い方というのが、たまにおられます。

(自覚がないところがスゴイところですが。。)

そこまで悪いと、さすがにスキンケア云々で太刀打ちできるわけがありません。

 

スキンケアは、そもそも治療ではなく、美肌・美白のためには前提条件なわけですから。

攻撃を止めさせているだけの話です。

 

肝斑やシミの悪化の主な原因は、攻撃でした!という場合、それを止めるだけで劇的に良くなる方はおられます。

悪化の原因が、その攻撃でした。という場合です。

 

早くするのも、ますますこじらせるのも、患者さん次第なんですよね。

 

少し前の学会で、ピコレーザーによるレーザートーニングで肝斑悪化の報告がされていました。

肝斑治療としては、今のところ、学会としては推奨ではありません。

十分なデータなんか全然揃ってません。

(普通のトーニング時とはわけが違います)

 

 

皮膚科形成外科で、肝斑を専門でやっていて、ちゃんとスキンケアの話(飲み薬がいいか悪いかは別として、飲み薬の話もちゃんと説明があった

)もされて、いきなりレーザートーニングするのではなく、準備が先に必要みたいなことを言われた、など、

そいうところでやるのが絶対にダメとは言いません。

そういうところだと、悪化するかもしれない、白く抜けるかもしれないなどなど、副作用合併症の説明もちゃんとあるでしょうし、なにかあっても、アフターケアもされているはずです。

 

でも、そういう話もなく、安易に考えて(というか、なにも考えずに)、調子いい言葉だけを信じてやる(しかも安いというだけの理由のクリニックで)、というのは、悪化しなかったら、ラッキーでしょう。

運が良かった。

 

ああいう美容クリニックの、価格の安い順ランキングとかのサイトって、一体なんなんでしょうね。

価格が安い=てきと~、質が悪い、ということが大半です。

全部とは言いませんが、安い以上、薄利多売ですから、そこにドクターがどこまで関わっているのか疑問。。。

儀式のように一瞬診察のふりはするけど、ただの儀式。

ひどいところだと、ドクター見たことない、と患者さんがおっしゃることも。。

 

他力本願に走ると、だいたいそうなるし、副作用合併症も、そういうクリニックや患者さんで多い。

そういう人ほど、栄養も足りていないので、副作用合併症も必然的に増えるのは当たり前です。

 

 

良くするのも悪くするのも、あなた次第です。

 

レーザー機器が治してくれるわけではないのでね。

あくまでもレーザーは道具のひとつですから。

一番大事なのは、スキンケアです。次に(ほんとは同率一位)、食事と栄養。

 

ローマは1日にしてならず。

 

美肌も美白も同じです。

日々の積み重ねあってこその、レーザー治療です。