プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2018年8月
« 7月   9月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近投稿した写真

ホーム > 医療 > 美容医療の副作用①



美容医療の副作用①

っ回この土日は、東京で美容皮膚科学会でした。

学会がたくさんあるので全部の学会に、始めから最後まで参加できるわけではないんですけど、美容美深学会は、土曜日丸1日休診にして毎年参加します。

 

どの学会も当日までにプログラムの抄録に目を通して、どの講演を聴いて、どの時間に商業展示を見るのか計画を立てておかないと、効率よく回ることも聴くこともできないんですよね~。何個もいろんな講演が同時進行されてるので、聴きたい講演が何個も重なったり、どちらも聴きたい時、行ったり来たりすることもあります。

会場が離れていると、ぞれもできなかったりします。

 

で、先に抄録読んでたんですが。。

 

主催される先生の好みが学会のプログラムには大いに繁栄されるので、同じ学会でも毎年雰囲気は違うんですね。

テーマも違うし。

 

で、読んでたんですけど、なんか今年、ちょっと違う。。?

いつもこうだったかな。。。なんか、メーカー(レーザー機器とか化粧品とかの)主導っぽい気がするのは気のせい。。?

 

皮膚科学会は、保険診療ありきで、保険診療でできる範囲で、いかに病気や病態をどう改善させるか、維持させていくのか、皮膚科学の基礎や理論、治療やもっと基礎的な研究も含めての講演が多く、保険診療ありきなので、製薬会社主導と言えばそうかもしれませんが、一つの薬でも製薬会社は一つじゃなかったり、Ⅰ種類の製品についての講演は、スポンサードセミナー(企業がお金を払っているセミナー)くらいかなと。

研究にしても、企業がスポンサーではありますが、そんなにこのメーカー!って表だってはよくわからない。

教育講演では、絶対に一つのメーカー主導ってことはないです。

 

形成外科学会にしろ、美容外科学会にしろ、やはり外科の学会なので、レーザーや注射の講演もありますけど、手術メインの話、そのドクターの腕一本!というか、メーカー主導にはあまりならないのかな。

最近、外科系の学会行ってないけど。

 

そう言う意味では、美容皮膚科学会は、レーザーなどの機器中心になるのは、それは当たり前の話なんですが、教育講演まで、企業メイン。。?なように見えるのは気のせい・・・?

 

今年形成外科学会行けなかったし、皮膚科学会も抗加齢医学会も美容の講演はあるんですけど(皮膚科はあまりないです。そのために美容皮膚科学会があるから)、それも時間が合わなくて全然聴けなくて、美容皮膚科学会、結構楽しみにしてたんですけど。。

 

どんなに素晴らしいレーザーなどの機器も(手術でもなんでも)、効くということは、必ずなにかしらの副作用合併症があります。

それが軽微なのか、重症なのか、どうしたら、なるべく減らすことができるのか、などの検証が大事で、企業主催のセミナーだと、良い面ばかり強調されて(チャンピオンケースと呼ばれる、すごい!というビフォーアフターのケース、めったになかったり、まさにチャンピオンなので、そうたくさんはない、そういうケースが、さも当たり前かのような、誰でも簡単に、その効果を出せますよ、みたいな)、副作用合併症は結構軽く言っているとか、まあ当たりまえなので、そこは差し引いて考えないといけないわけです。

 

それもわからずに、企業の与える一方的な情報を信じる医者がバカなんであって、騙されて高いレーザー買っってしまった!というのは、買ったやつが悪い。

(また、そういうやつは、自分が騙されたように、患者さんも騙して、なんとかその分、取り返そうとするんですよね。)

 

なので、普通はすべての発表や論文というのは、科や分野に関わらず、その内容に関係している企業との関係(どんだけお金もらっているかとか、研究にかかる費用を出してもらったのかとか)を申告する義務になっています。

そういう発表は、その点をわかって聴く、というのは、当たり前なんです。

 

シミのレーザー治療で、レーザートーニングの分野で、学会の中で、唯一、声高に、肝斑にレーザートーニングは危ない!と警鐘を鳴らしてくださっている、葛西先生というドクターがいらっしゃいます。

 

副作用がいろいろあるんですが、あんまり副作用合併症が学会の場では言われることがなく、学会の有名な先生方は、いろいろ工夫されてわかってされているので、副作用合併症が少ないわけですが、誰でも簡単に同じ結果が出せると、なにもわかっていない医者がマネしてやると、患者さんが困るわけです。

 

ちゃんとわかってやれ!気軽に、飛びつくな!という警鐘を葛西先生がわざと悪者になって注意喚起をしてくださっているわけです。

 

レーザートーニングの経過の変遷をずっと知っているドクターはいいんですが、美容皮膚科学会は、皮膚科医形成外科医以外のドクターもいて、レーザー初心者、美容皮膚科初心者という医者もいるんです。

そういう何も知らない(って、ちょっとは自分で考えるなり、勉強しろよって話ですが)人が、そのまま信じたら、結局患者さんが困りますよね。

 

危ない!と言っていドクターがいて、実際、そういう被害者も大勢おられるわけで、去年の美容皮膚科学会とか、他の学会でも、トーニングやシミの講演では、教育講演の場合、葛西先生も必ず講演されてたと思います。

 

今は、一番新しい、ピコレーザーでのレーザートーニングをやっているクリニックが少しずう増えてきて、学会発表されるドクターはいいんですが、何もわかっていない医が、患者さんが来るから、新しいから客寄せのようにやるやつもいて、そういうところで被害が多発するわけです。

 

今年の皮膚科学会で、ピコレーザーでのトーニングの危険性について危惧された発表(一般演題だったかと。皮膚科学会では、美容の講演はありませんから)がありました。

 

で、今回は、葛西先生のご発表はありませんでした。

一般演題は、ご本人が出すかどうかですが、教育講演は、依頼になると思うので、依頼されていない。?ということですよね。。

 

学会としては、絶対呼ばなきゃいけないと思うんですけど。。

こういう副作用合併症があるよ、って、一体誰が教えてくれるのかな。。

 

今回、企業の学会協力で、学会スポンサーとなるわけですが、学会も総会となると、費用はたくさんかかると思います。

 

それは、毎年どこの学会でもそうでしょうけど、なぜか今年は、その企業スポンサーが、「プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ」とランク分けされていて、それも抄録に載っています。

 

学会会場にも、結構そこら中に貼ってあります。

 

こういう宣伝も含めてのスポンサーなんでしょうけど。。

 

レーザートーニングで一番有名な会社があるんですが(広めた会社)、その会社は、プラチナスポンサーで、一番お金を出していました。

 

学会のスポンサーだから。。。?

まずいことは言ったらダメなわけ。。?

というくらい。。。

→続く

 

カテゴリ:

医療