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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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部分痩身はどうして効くのか?②

部分痩身の続きです。

 

熱にしろ、凍らせるにしろ、他殺(他の組織(脂肪以外の血管が神経、皮膚など)も巻き込んでの破壊)なのか、自殺してもらうのか(脂肪細胞だけの自然死)、で副作用合併症のリスクはかなり変わります。

 

やはり他殺になると、周りも含めての破壊ですから、威力はそりゃああるでしょう。

その分のダメージも大きい。

 

ダメージが大きく、脂肪細胞自体の破壊力も強いと、脂肪細胞が壊れて中身が漏れてきて、その中見が、マクロファージがちょっとは食べてくれるでしょうけど、ほとんどがリンパ管や血管の中に入ってくると思います。

 

実際を見てきたわけではありませんが、おそらくリンパ管に流入するよりもやはり血管に流入するほうが多いと思います。

(管の大きさも違いますし)

 

破壊した量によったら、全部が処理されるわけでもないかと思います。

時間もかかるでしょうし。

 

吸収されなかった脂肪は、細胞膜から漏れ出ているわけですから、体からしたら「異物」です。

異物反応として、なんらかの反応が多かれ少なかれ、出るでしょう。

それが、どういう形で出てくるのかは、わかりません。

(昔、他のドクターの症例ですが、脂肪溶解注射を二の腕にされて、前腕に赤い浮腫性紅斑が多発したのを見たことがあります。

栄養状態が悪いほど、処理がしきれないので、考えられないような副作用が出ることがあります。

 

さて、吸収された脂肪ですが、血管の中に「脂肪酸」としてぐるぐる回っているわけですが、これが消費・処理されなければ、ぐるぐる回って同じところに戻ってきたり、違うところに再び定着したりとするかもしれません。

 

分解しただけでは吸い出してませんからダメなんですよね。

それが脂肪吸引と違うところです。

 

この脂肪酸をエネルギーとしておおくの細胞に使ってもらわないといけません。

 

使ってもらうには、ミトコンドリアの中のTCA回路がちゃんと回るように、栄養が足りていないといけませんし、なにより細胞の膜を突破してミトコンドリアの中に入るのにも栄養が必要です。

 

ある程度の運動は大事ですが、栄養素がなければ使ってはもらえません。

 

脂肪酸だけではダメなんですね。

 

使われなかった脂肪酸は、肝臓に行って、ケトン体を作ってもらう材料になればいいですが、ここがうまく回せないと、肝臓にどんどん溜まります。

人工的な脂肪肝になる可能性がゼロではない。

 

実際、他メーカーの破壊系のやつだったか、施術したせいで脂肪肝になったという論文だか報告があったはずです。

 

 

また、使ってもらったとしましょう。

使ってもらったので、自殺なり他殺でも、壊れた分は消費してなくなりました。

その後、リバウンドというか、また脂肪細胞が増えやすい方というのがおられます。

やった分は減ったけど、また自分で新しく作った、と体がしてしまうと、いつまで立っても痩せません。

 

甲状腺機能低下症しかり、血糖コントロールの悪い方=インスリンが出過ぎ(インスリンは別名肥満ホルモンで脂肪の合成を促進しています)、ストレスなどのせいで交感神経緊張状態(コルチゾールが結構出ているような方)の方。

もちろん、これら全部栄養欠損がひどいのがベースにあります。

 

うちの部分痩身機は、熱による自殺系ですが、40歳以上の方は全員血液検査が必要です。

検診結果で代用することもあります。

 

結構血液ドロドロの方もいて、そこに手術のレベルではないにしても、脂肪酸が流れ込んでくると、かなりヤバい。

 

30代でも内臓脂肪バリバリの方もいきなりやりません。

危ないから。

 

先に採血やら運動やら食事やらから変えてもらうようにしています。

 

内臓脂肪は分解が早いと言われているので、おなかだと直後からウエスト周りが減ったと仰る方もおられますが、うちみたいな熱気のあるものが、やり方にもよりがすが、リンパドレナージュの効果があります。

最初、そのせいか?と思っ方法てましたが、内臓脂肪は分解も早い分、つくのも早いと言われていて、分解早い=血管の中に流入、ということになるんので、熱で温める系の機械は、機種や照射方法によったら、すぐに分解されて内臓脂肪にも効くので、効くこと自体はいいですが、「効く」=「血管の中に流入」ということになります。

よけいに危ない。。

内臓脂肪の多い方は、処置をいきなりはお断りしています。→続く

 

カテゴリ:

医療, 栄養・食事, 痩身・ダイエット