プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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うちで妊娠のために、オーソレモキュラー療法をされていて、結構すぐに妊娠してしまう方というのがわりとおられます。

 

全然違う要件で受診されて、その改善したいことにも効くわけですが、実は妊活中とか妊娠したいけどあきらめてる、という方もおられて、オーソモレキュラー療法の話をして、妊娠云々も大事だけど、自分の体のためにもやってみては?食もも変えてみては?と始められることも多いです。

 

年齢に関係なくとも、中には、いわゆる「健康」ではない、保険診療でなにかしらの病態に対して治療中、治療の必要なレベルの方もおられます。

 

今までちゃんと調べていないから気づかなかっただけで、実は結構大変なことになっている方もおられます。

 

日常生活に困るような自覚症状があまりないと、検査データだけ見せて説明したところで、患者さんとしては、そこまでの重症とはあまり実感がないのが困るところでもあります。

 

妊娠前の栄養解析(血液検査)で、びっくりするくらい悪くても、食事を変えてもらって、サプリを飲んでもらうと、ほんとにすぐに妊娠する方がいて、でもデータは悪いままです。

初診時よりは良くなってはいますけど、まだまだ悪いまま。

スタート地点がかなりマイナスから始まっているから。

 

この状態でも神様Ok出したんだ。。と唖然とすることもあります。

あまりにもデータが悪いので、妊娠の維持ができるのか、維持自体はできても、母体と赤ちゃんは本当に大丈夫なのか(いろいろな意味で)、出産予定日までの限られた時間の中で、ものすごく早急に栄養改善をしていかないといけないのがかなり難しいことがわかります。

(食事も変えず、サプリもあまり飲まず、元の状態も悪くて、その後の経過持トラブル続きという方を何人か診たので。。。)

 

こういう方は、栄養改善だけではなく、もともとの病気もあるので、妊娠で悪化することもあり、使える薬はもっと限られて、食事を変えると言っても、急に変えて理想の食事にいくのは並大抵ではありません。

 

妊娠した途端に、赤ちゃんも必死ですから、母体から栄養根こそぎもっていこうとします。

ほんとに、妊娠前と妊娠直後で、ここまで栄養欠損進むんだ、と驚愕です。

 

一気に母体の健康状態が悪くなります。

 

サプリをそこそこ飲んでいても、食事が完全に変えられたわけではないですから、つわりもひどい方も多いし、つわりが終わっても、つわり中もですけど、マタニティブルーと言うんでしょうか、うつっぽくというか、やる気がなくなるというか、すべて投げやりになるというか、一気にやる気のホルモンが作れていないのがわかります。

(皆はそうではないんですが、もともとそういう気のあった方はひどくなる傾向に。。)

 

この時点で、食事がある程度整っている方はまだなんとかなるんですが、血糖コントロールもエネルギー代謝もあまりうまく言っていないところへのいきなりの妊娠です。

 

サプリをそこそこ足しても追いつかないようです。

 

食事がなんとかいけていた方も、実はベースはそこまでいけてないと、つわり前後で一気に食事が総倒れ状態に。。。

逆戻りします。

 

血糖コントロールもエネルギー代謝が悪くて、糖質が食べたくなったり、体や脳がうまく言うこと効かなくなったら、そこは自分の意志で、戻ってこられる工夫をいろいろして乗り切らないといけなくて、でも、できない。やれない。栄養が足りないから。

 

悪循環です。

 

こういう時の食事の努力も、間違った方向に行きがちで、ご本人は、すごくやってるつもりでも、全然真逆なことを頑張っていたりもします。

 

努力がもったいないですよね。つらい思いして頑張ったのに、間違っているなんて、これほどショックなことはないと思います。

 

だからこそ、食事でポイントがずれて、大きく間違えるといけないわけです。

 

妊娠の難しいところは、ゆっくり食事の立て直しをしてられないところ。

ゆっくりして悪いわけではないですが、栄養欠損が進むので、どんどん母体がやられていくほうが買ってしまうことがあって、そうなると赤ちゃんの健康も心配になります。

 

ともかく時間がない。

病気も押さえ込めない。

 

検査をしなければわからなかったことで、検査しないほうが幸せだったのか?と一瞬思うこともありますが、検査をして悪化していることがわかるからこそ、対策が取れるわけで、ハラハラドキドキし通しで、そんな心配はよそに無事に済むのかもしれませんが、こればっかりはわかりません。

 

出産で終わりではなく、授乳も子育てもこれからですから、どこがゴールなのかもわかりません。

 

第一目標は、トラブルなく、無事に出産できることですが。

 

あれだけ切望した子供がせっかく授かったのに、今更あきらめて全部投げ出すの?!って、。。。

もう自分だけの体じゃないから。

今もおなかの中で一刻一刻育っているわけで。赤ちゃんも無事に成長して生まれてきたいわけで、もっと栄養欲しいと思っているはずです。

赤ちゃんも栄養満点で生まれてくると、自分が後で楽なの、わかってますから。

それくらい、羊水の中と、外界では、ストレス具合が違うことも赤ちゃんはわかっています。

 

 

妊娠を今考えている方は、ほんとにいますぐ食事の見直しをしてほしい。

 

糖質依存から抜け出すことと、どんな食事が妊娠に良くて悪いのか、知識を頭に叩きこんでおくこと。

 

自炊したことない方は、妊娠出産子育てと、自炊は絶対必要になるので、これを機会に自炊できるように練習しておくこと。

 

料理は慣れです。

ずっとやっていたら、そのうち、手を抜いてもいいとこと、要領よく作れる工夫とかもわかってきます。

慣れることが大事。

 

妊娠に良い食事は、もちろん体にもお肌にもいいわけですから、今のうちからそういう料理(タンパク質と良質の油中心の野菜もたっぷりの料理)

そういうのが食べられる胃腸にしておくこと。にも慣れておく。

小麦・大麦、乳製品(バター以外)は摂らなくてもいい生活にしておくこと。

 

今のうちにほんとに始めてほしいです。

 

自然と妊娠して、自然に出産までトラブルなくいった、という場合はいいんですが、妊娠自体がなかなかできない、と悩んでいる、あるいは将来不安、という方は、食事だけは早く変える!!!

 

それだけで、かなりのトラブルが防げます。

医学の進歩で、いろいろわかってしまうので、安心安全に出産までいってほしいです。