プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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シミと一口に言っても、そばかすみたいに見える斑点のものから肝斑までいろいろですが、シミとは別に地肌の色がどす黒かったり、灰色ぽかったり、赤黒かったりと、地肌のまだら感が全体にある方というのは、かなり難渋します。

 

そのまだら感の上に、濃いシミやら薄いのが重なり合って、もう何がなんだか、境界もわからなくなっていることもあるし、下にまだまだ隠れていることもあり、こういう場合、下に肝斑があるかもしれないと常に思っておかないと、後で大変な目に遭います(患者さんがね)。

 

シミの治療で一番早く、しかも安全に取れる条件というのは、白人のように地肌の色が真っ白で、シミだけこげ茶、というのが一番いいです。

 

少々強い光やレーザーをあてたところで、シミにだけ熱が入る。

シミ以外のところの火傷のリスクがほとんどありません。

 

ところが、ベースがどす黒いかったり、茶色の濃淡が全体にあると、茶色のところに光やレーザーが入りますから、シミの濃いところに、ものすごく熱が集まることもあるし、なにより地肌にも熱が入って、熱の入り方がいきなり極端なので、地肌の火傷のリスクがとても上がります。

 

そっちに光やレーザーも吸収されるので、肝心のシミのところにはなかなか回ってこない。。。

 

火傷のリスクと隣り合わせで、効果も悪いのにやるのか?

というのは、医者の考え方次第ですが。。。

 

ちなみに、火傷すると、その後色素沈着と言って、またシミになります。

 

オーソモレキュラー療法をされていると、シミの治療も紫外線にもレーザーなどで生じる活性酸素にも勝てるようになるので、そこに光・レーザーを足していくと、思っている以上に早く良くなるので、相乗効果の素晴らしさを実感します。

 

皆が皆、オーソモレキュラーされているわけではないですが、これは全員、スキンケアの徹底です。

 

スキンケアを頑張って、サプリまで飲まなくても食事で頑張っていると、時間は多少かかることもありますが(かなり個人差が激しい。。。)、数回で、結構、全体のまだら感がかなり消えることもあり、そうなると、多少の強い治療に入りやすくなります。

 

物事にはなんでも順番がありますから、今までの何十年と育ててきたシミが、たった1回や2回で取れる!と思っていたら、大間違いのこともあります。

 

数回でまだら感が消えていけば、とても素晴らしい経過です。

 

特に、赤みが混じっている方の場合、全員ではないですが、炎症反応が結構出ている方もいて、そういう方にシミの治療をしてもダメで、先に赤みの炎症を落ち着かせることが大切です。

(ほとんどの場合、化粧品や肌の触り方、が一番いい)

 

一見遠回りのようで、一番の近道。

 

長年、シミを育ててきた方は、根っこがしぶとく、時間がかかることもあります。

 

地肌のトーンが明るくなってくると、シミとのコントラストが余計目立つようになるので、先にいっておかないともめます。

(先に言っていても、患者さんは忘れていることも多いので、注意です)

 

赤茶色のくすみみたいな靄が晴れていくところを診るのがとても好きです。

 

今までスキンケア(特に日焼け止め)をしてこなかった方が、シミ治療となった時に、スキンケアを頑張れば結構すぐに良くなる方もおられます。

 

こればっかりは、経過を診ていかないとわかりませんが。。

 

シミも種類や色の濃さ、地肌の色の濃さやまだら感があると、治療の難渋しますから、まずはそれらをなくす治療から始めないといけません。

 

レーザーは強ければいいってものでもありません。