プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2018年11月
« 10月   12月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

最近投稿した写真

ホーム > エイジング, スキンケア, 医療, 栄養・食事 > 顔のマッサージをすすめない理由



顔のマッサージをすすめない理由

この連休、と言っても土曜日は仕事でしたが、ゆっくりと過ごしました。

寝てる時間も長かったし、家事はあまり進んでませんが、体調もかなり良くなりました。完璧ではないですが。。

恐るべし、栄養欠損!!

「ヒルナンデス!」生出演で、その前の打ち合わせから、かなりの栄養を使って、終わったら一気にきてしまいました。。

血液検査は、今までにないくらいボロボロでした。。もうほんとに恐ろしいほどに。。。

どれだけ回復したか、また測っておこうと思います。

 

さて、その「ヒルナンデス!」の「目からウロコの新常識 肌編」でも取り上げていただいた「マッサージ」。

 

顔のマッサージは、一切薦めていません。

 

時間があれば、顔を触らずに、顔のむくみを取るマッサージをお見せする予定でしたが、時間が押してなくなりました。

うちで顔のタイタン(シワ・たるみの光治療)もしくは、顔やアゴ下のトゥルースカルプ(脂肪の部分痩せ治療)をされている方は、処置中にお聴きください。

お教えします。

 

さて、マッサージ。

 

本来のマッサージ。リンパドレナージュですが、リンパを流して、老廃物を流して、血流も良くして、すっきりと!

それだけ聞いたら、素晴らしいですよね。

 

でも、皆さん、効くと思って、顔をぐりぐり、ゴリゴリするでしょう?しかも力任せに。

 

昔の、かなり昔のエステは、ほんとにお姫様を扱うように、やさし~く、リンパを流してくれたものです。

あれが絶対悪いとは言いませんが、

(何を塗って流しているのかにもよりますし、こうやって、絶対悪いわけではないというと、自分はちゃんとやっていると、むちゃくちゃやっている人がやり続けたり、新たに始める人も出てくるから、あんまりほんとは言いたくないんですが、もうそんな人は放っておくことにします)

顔筋マッサージが流行ってからというもの、ごりごり、ぐいぐい、引っ張り倒すわ、押しまくるわ、挙句の果てに、いろんな道具(カッサとかいう石だったり、棒だったり、ニッケルまみれの器具だったり、美顔器という名の凶器もあります。恐ろしい時代です。。)を持ちだして、皮膚を擦り倒しです。。。

 

もう診てて、ひい~っ!!っという感じです。。。

ただでさえ、ボロボロの肌が、赤く炎症を起こしていても、血行が良くなっている!とばかりに止めない。

 

そしてなにより、皮膚を上がれ上がれと引っ張り倒すものですから、皮膚はお餅のように伸びて、たるんでしまうというわけです。。

 

10代までなら、引っ張っても、ある程度戻ります。

(戻らない分もあります。引っ張って、皮膚を伸ばして、その分移植する手術がちゃんとありますから。

引っ張り続ければ、皮膚は伸びるんです。)

 

20代になってくると、特に昔と違って、今の20代は、肉魚卵、全然食べてませんから、皮膚のコラーゲンもエラスチン(弾性繊維)も作れてないし、あってもへなちょこです。

 

引っ張ったら、ぶちぶち切れるか、伸びてそのまま。。。

ほんとに古びたゴムか、キレてしまったゴムか、伸びきったゴムか。。。って感じそのままです。

 

30代、40代、50代、と年齢が上がれば上がるほど、コラーゲンもエラスチンもスカスカでへなちょこですから、引っ張ったら目もあてられません。

 

うちでシワやたるみ治療をされる場合、特にタイタンというたるみ治療をされる場合、顔のマッサージは止めてもらっています。

光で、たるんだ皮膚を引き締めようとしているのに、本人が皮膚伸ばしてどうする?!ってことです。

 

何回言っても、美顔器止めないとか、顔のエステのわけわからん施術を止めないとか、そういう方はお断りです。治療の邪魔でしかないことを止めないわけですから。

理解もしていない人には美容医療はやってはいけない。

 

手術するからいいでしょ?!という人、たまに見かけますが、せっかく手術しても、また引っ張るから、傷口というかキズ跡開いて汚くなるし、また皮膚をたるませることを毎日せっせとするわけですから、せっかくの大変な目をしてやった手術の効果は半減以下になりますよ。

もったいないことです。

 

 

確かに、無茶苦茶でも、顔をマッサージ?すれば、あれだけ痛いこともやれば、リンパも一時的に流れるでしょう。

やっている最中、交感神経興奮させまくりで、そのあと、緩みますから、そういう効果もあるかもしれません。

(皮膚に痛いことをやると、皮膚から、興奮のホルモン出てくるので、私は、痛いことはダメだと考えています。

手術ほどの効果があるなら、痛いことも我慢しないといけないと思います。その分、効果であるメリットが大きいから。その代わり、デメリットである、副作用合併症も大きい。。どちらを取るかは、その人の価値観です)

 

マッサージで、顔のむくみを一時的に取ったって、どうせすぐにまたむくみますから(肉魚卵をしっかり摂って吸収していないと、とてもむくみやすい)、その数時間のために、マッサージで、引っ張り倒して皮膚に炎症とたるみを起こさせるのは、デメリットが大きすぎかと思います。

 

大きいデメリットには、それ相応のメリットがないとね。

 

手術などの侵襲性の高いものは、いくら効果が大きくて、クリニックに行かないとできないし、そう簡単にできるものでもないですが、顔のマッサージなんて、やろうと思ったら、毎日できるでしょ?

 

で、実際、そういうことをする人は、毎日、何回でもやるし、ひどい人だと、延々何時間もやっていたり。。。

顔の触りすぎ、とうレベルをはるかに超える。。

 

あ~あ~、という感じです。。

 

そんなにほんとに引っ張って伸ばしちゃうと、もうたるんだ分を、切り取る手術しか方法なくなりますよ。

 

皮膚を縮める・タイトニングするって言っても、光・レーザー・RF・超音波って、限界がありますから。

 

侵襲性の高いものは、それだけのリスクもあるし、栄養状態が良くない女性には、なかなか私は勧めません。。怖すぎ。。

中には、手術のほうがましかなと思うこともあります。

 

まあ、やっぱり、「赤ちゃんにしないことは自分の顔にしない」です。

 

赤ちゃんの顔や肌に触るように、自分の顔や肌も扱ってください。

それだけでも美肌になりますよ。

 

カテゴリ:

エイジング, スキンケア, 医療, 栄養・食事