たまたま見つけたマンガ、端ちなつさんの「妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~」。
マタニティブルー、産後うつの話の続きです。
こちらのマンガ、全部読んだわけではないのですが、ちょっと読んだ分を書いておきます。
もともと、うつっぽかったんだったか、薬まで飲んでいたんだったか、そういう女性がいて、結婚していて、子供が欲しくなって、ご主人はうつや体調を心配してまだ子供は早いかもとちょっと反対されていたんですが、女性が早く子供が欲しい!今は落ち着いているし、大丈夫だから!と妊娠して、どんどんうつ症状がひどくなっていく話だったと思います。
(ちょっとうろ覚えですが)
一般的に精神科では、妊娠で精神疾患は悪化すると言われています。
それは、精神病に限ったことではなく、もうほぼすべての病気と思っておいたほうがいい。
理由は、赤ちゃん育てるのに、お母さんの栄養一気に減るからです。
特に、鉄とビタミンB群の消耗はえげつなく、あんな小っちゃい赤ちゃんなのに?!と思うかもしれませんが、まさに大人二人分の栄養がいるのか?!と思うくらい、足しても足しても、どんどん減ります。
現状維持できれば、素晴らしい!っていう感じです。
どこまで減るのが、踏みとどまれるのか?!との戦いです。
鉄とビタミンB群が一気に減ると、もう何が起こってもおかしくない。
脳は、ものすごく不安定になるでしょう。。
まさに、お母さんは命がけです。
今みたいに医療が発達していなかった時代、子供を取るか、母親を取るか、でよくお母さんが出産と同時に亡くなる、みたいなマンガやドラマや映画、多かったでしょう?
あながち嘘ではないです。。。
私は妊娠も出産もしたことないですが、患者さんの経過となにより血液検査を診ているだけで、母体のストレス、えげつないな。。ということがひしひしと感じます。。。
よくこれで、仕事もフルタイムでして、家事もして、自分のこともされてるよな。。と思います。
患者さんで、産後うつの方のお一人に、もうほんとに朝目が覚めても、からだが起こせなくて、トイレもいかないような状態。。
完全な「うつ」という状態だったそうです。
それでも、おっぱいがちゃんと出ているのかはとても気になったそうで、助産師さんが家に来てくださって(呼ばれたんだったか)、おっぱいのことを相談しようと思っていたそうです。
でも、一瞬でわかるくらいの「うつ」状態。
これではいけない!と、ここを受診しなさいとメンタルクリニックを紹介してもらって、ご主人に付き添われ受診されて、そこの先生が授乳中ということもあり、漢方薬を処方されて、これがまた劇的に効いて、落ち着いたそうです!!!
この方のラッキーだったところは、助産師さんがすぐに気づいて、紹介してくれたこと。
すぐにメンタルクリニックに予約を取ったこと。
そして、そこの先生が、抗精神病薬を出すのではなく、漢方薬を処方して、それがまた劇的に効いたこと。
うつ状態がほんとにひどくなると、一人で受診はできません。
こればっかりは、ご家族が予約とかの手続きして、多少無理無理でも連れ出さないと。
この方、出産の時にかなり出血されたそうで、出血量、2度(3度だったか)繰り返し聴いてしまいました。
(輸血なしで、自己血(事前に取っておいた自分の血液)は行かれましたが、取っていた自己血の4倍の出血量。。。
普通、自己血って、鉄剤行きながら造血して行いますが、妊娠中、造血なんてしている余裕は母体にそうそうないです。病院でくれるのは、非ヘム鉄だし。。ただでさえ、鉄欠乏性貧血(隠れ貧血)のところに、出産前にさらに自己血で貧血、そして出産時にさらに出血。。もう泣けてきます。)
よく無事に退院できましたねえ~。
そりゃあうつにもなるわあな。。。
この方、ラッキーなだけではなくて、妊娠前から、糖質制限が完璧にできてる方でした。
なので、妊娠中、産後も、糖質三昧みたいなことはないので、血糖値の乱高下による自律神経の乱れや焦燥感がなかったのが、一番の幸いであり、この方の今までの努力の賜物です。
この妊娠前に、ある程度の血糖コントロールができている、ということは、栄養補充よりも、もしかしたら大事かもしれません。
血糖コントロールができていないと、それ附随する精神症状がどんどん悪化の一一路をたどりやすくさせるからです。
タンパク質やココナッツオイルを摂っておられましたが、いかんせん、量が少ないので、今後胃腸に無理なく増やしていくことが課題です。
今回紹介した妊娠・出産・育児マンガで、お母さんがどんどん負のオーラ満載でうつっぽくなったり、攻撃的になったりする話、実は結構あります。
読んだことも。
共通しているのは、糖質ばかり食べてる。
手作りなら、糖質でもいいと思っていたりするエピソードもありました。
どんどん、うつや攻撃的になるのに拍車がかかります。
子供がほしい方が妊娠して出産した。
本来、とても喜ぶべき話が、どうして、「死にたくなる」のか。
マンガでは、産後、精神科病棟に入院して、暴れるから、拘束もされていたんだったかな。
多少、誇張して書かれていることもあるでしょうけど、そう誇張でないこともあります。
妊娠して死にくなる。
なんか間違ってますよね。完全に。
厚労省や産婦人科学会の、妊婦さん授乳婦さんの食事について、もっとレバー食べるようにとか、糖質減らすようにとか、もっと突っ込んだ内容に変えていかないと、不妊をはじめとした少子化がますます加速すると思うんだけど、そこまで話がいかないのか。。。
そういうことを、多くに女性が知ることなく、妊娠してしまって、そのあと、「死にたくなる」現実に、本当に悔しくて悲しい。。
昔の妊娠マンガって、大変ではあるけど、なんかのほほん系が多くて、うつとか攻撃的になる(やばいほうの)ようなマンガって、あんまりなかったかも。。
それだけ増えてる気がします。。。
国や学会がしてくれなかったから、と周りのせいにしても、なにも解決はしませんから、少しでもこういう情報が早く、一人でも多くの女性に伝わればいいなと心から願います。
ちなみに、オーソモレキュラー療法を妊娠前からずっと続けている女性の多くは、やはりトラブルは少ないです。
できる範囲でいいから、細々でも続けることが、産後の育児と母体が楽かどうかで差が出ます。