さきほどフェイスブックにも書きましたが、先日、Facebookに投稿して私の返事をもらった途端に消す人がいて困るという話。
それを書くきっかけになった方からお手紙を頂戴しまして、そちらに投稿されてすぐにFacebookからいきなりアカウントを止められて、消されてしまったそうです。
(詳しくは、フェイスブックをご覧ください。うちのはアカウントなしで見られるようにしてあります。投稿するのは、アカウント作ってログインしないとできませんが。
https://www.facebook.com/aikohifukaclinic/)
さて、その時も話題に上がった75gOGTT。
その方は、妊娠糖尿病と診断されてしまいました。
その方がおっしゃるには、普段から自分なりに糖質制限をしていて、そのせいで、いきなり75gOGTT(75gのブドウ糖を摂らされて、飲む前、飲んで30分後、1時間御 2時間後と合計4回血糖値とインスリンを測る検査)をされたから、血糖値が上がってしまったのでは?という質問でした。
前の時も書きましたが、普段から糖質を摂っていないと、血糖値を下げるホルモンである、インスリンの分泌が準備できていないせいで(糖質制限をしているとインスリンはそれほど必要ないから)、血糖値が上がりやすくなってしまうから、検査の3日ほど前から糖質を摂っておくと、OGTTやっても血糖値が上がりにくい、上がらない、という意見があります。
確かにそういうこともあるでしょうし、いきなりOGTTしても大丈夫な方もおられるでしょうし、耐糖能というのは、個人差がかなり大きいです。
同じ人でも、体調や前後の食事などによっても左右されることもあります。
ただ、いきなり、OGTTは、普通されない。
自費診療で、患者さんが自費で希望するなら別かもしれませんが、まず普通の血液検査と尿検査。
血液検査も項目が少ないでしょうけど、空腹時血糖値とHbA1Cは、されてることがほとんどかと。
それで引っかかったら、もう糖尿病と思ったほうがいいです。
学会の診断基準を満たすかどうかだけの問題で、そこでひっかるレベルは、かなり来ています。
普段からかなりの高血糖状態で、血糖値が全然下がらないことを意味しています。
血液検査はマスクがかかりますから、基準値によったりすると、ぎりぎりセーフみたいにスルーされることもあります。
でも、尿糖ブラスはおかしい。
尿糖が出てる時点で、血糖値180を越えています。食後であっても、180を越えてはいけません。
(160過ぎると、糖化が始まります。耐糖能が本当に正常の場合、140までだとか。140まで出ない場合、食後にどれだけ血糖値が上がるのか、ビフォーアフターとの差で診るかですが、それでも尿糖プラスはおかしいわけです。)
血液の中の糖が過剰になるから出てくるわけです。
尿検査は、めんどくさいだけで、侵襲性のない検査です。血液検査みたいに痛くもないし、尿検査紙を使えばもっと簡単です。
尿検査で引っかかるから、次のOGTTに行くわけです。
尿で引っかからなくて、血液検査で引っかかってやる、というパターンもあるでしょうけど。
尿に糖が出ていること自体、糖質制限できていません。
血糖値がそこまで上がるわけですから。
本当に糖質を摂っていないのであれば、交感神経の緊張からくる高血糖なので、この状態が長く続くと、自律神経もボロボロになるし、異化亢進して筋肉はどんどん減るし、副腎疲労はどんどん進むしと、これはこれで大問題で、この場合、糖質制限しているけど高血糖で、闘病尿と診断される場合があります。
この場合は、食事指導は、もともと糖質制限ができているので(本当であれば)関係がなく、交感神経の緊張を取るような治療や日常生活指導となるので、話が似てるようで全然違います。
話を戻します。
。普通、糖尿病と診断がついたら、OGTTはやらないと思います。
糖尿病の方に、糖を75gも負荷したら、大変なことになります。
グレーゾーンやボーダーラインの方に、OGTTすることがほとんどかと思います。
オーソモレキュラー療法で、5時間糖負荷検査というのがあって、うちでは大変なのでしていませんが、2時間OGTTでは引っかからなかったけど、耐糖能、なんかおかしいよな。。という時にされることが多いかと思います。
本人の希望があれば、してもらえるのかもしれませんが、すべて自費です。
5時間診るのは、2時間ではわからないからです。
あと、開始15分後も測定されます。
かなり細かく採血して、もちろんインスリンも、ついでに体温も測定されます。
患者さんもクリニックも大変だと思います。
特に、低血糖発作がひどい方は、発作が起こっても、そのあと自力でどうなってくるのかを診る検査(血糖値やインスリンや体温などが)なので、普段ならその前にお菓子を食べてごまかしてるのを、血糖値ガーっと下がってきても経観するわけです。
(危ないので、必ずクリニックでやらないと、本当に意識消失したり倒れたり、パニック発作を起こす方もおられます)
エネルギー代謝が全然うまくいっていない方も含めて、すごい情報量が取れますから、すごい大事な検査ですが、大変です。。
されているクリニックも、耐糖能が悪い方全員に勧めているわけでもないと思いますよ。
今は、リブレ®みたいな持続して24時間血糖値を測れるセンター&モニターがありますが、インスリン量は測れない。
無反応性低血糖の方もおられるので、血糖値だけでは全然診断するのに足りません。。
で、1回OGTTで引っかかったからと2回目保険診療でしてもられるのかは、知りません。。
でも、結構大変だから、保険でしてもらえるとなっても、あまりやりたがる人いるのかなと思います。
まして、本当にお食事日記を確認して、多分嘘はついていないかな。。と言う時、糖質制限がある程度できていれば、OGTT受けなくてもいいんじゃない?と思います。
続けて2~3か月後に、再度OGTTする人って、ほんとにいるのかな。。?
もうほんとに糖質食べないという人ばかりではないでしょうから、
それよりは、リブレ®とかつけて、普段の生活でどう血糖値が変動しているのか診るほうがよほど良い。
たまに食べる糖質で、どう変化するのか、最長2週間ありますから(一度の装着で)、食べる糖質の質や量、食べる順番や組み合わせなどで実験してみると、そこそこのことがわかります。
リブレ®の欠点は、誤差が結構大きいのと(こまめにいくつか血糖値測れば、誤差からの推測がある程度可能)
2回目OGTTしましょう、と言われたら、OGTTのためだけに、3日前から摂りたくもない糖質を3回も摂る、というのは、さすがにいらんでしょう。
耐糖能などがどう変わったのか、そのための検査をしてほしいなら別ですが。。
糖質は、摂りたい(食べたい)から、摂る、にしたほうがいいです。
耐糖能が完全におかしい、おかしいと思われる方で、もう一度測りたいなら、それはそれでありでしようけど。
耐糖能をとりあえず診るだけなら、次の採血は、わざと食後に測って、その時のインスリンと血糖値がどうなっているのか、診たりします。
ただの1点でしかわかりませんが、これはこれで貴重な情報が得られます。
1点ずつの測定では(75gOGTTも含めて)どこでピークが来たのかわからないために、そのためにリブレ®などをしたほうがよほどはっきりします。
30分後、1時間後に、ピークが来ない方なんて、大勢います。
保険診療のみで、となると、2回目の75gOGTTは(数か月後にやるのが保険が通ると仮定して)ありなのかもしれませんが、普段糖質制限をしている方が、わざわざ摂りたくもない糖質を摂って、検査に備えなくても、と私は思います。
他に確認できる方法があるわけですから。
それよりは、よほどお食事日記のほうが大事だし、耐糖能と同じくらい、他の検査項目も大事です。
データを深読みしなければ、見逃されるだけでなので、だからこそ、オーソモレキュラー療法専門クリニックへの受診を勧めるわけです。
妊娠糖尿病のフォローも含めて。
妊娠糖尿病は、妊娠中だからと気軽に考えていると、出産後も耐糖能戻らず、普通の「糖尿病」に病名が変わるだけということもよくあります。
そうなる方は、食事が間違ったまま、というか、糖質の摂り方が悪いまま、妊娠中過ごしているので、どんどん悪化するわけです。
糖質の摂り方が悪くて悪化しているわけですから、出産したからと言って、自然に戻るわけがないです。
血糖コントロールができていたかどうか、他に支障もなく、というところが大事。
その方の体調によっては、糖質制限をどこまでしてもいいのか、しても本当にエネルギー代謝がうまくいくのか、ダメな方、いけない方というのも、実は多くて、そこを患者さんが無理してやることで、余計に体調を崩す方もおられます。
糖質摂りたくもないし、糖質摂っていなくても、そこまで体がつらくない、というなら、無理していやいや糖質を摂る必要はないと思いますが、本当にやったらダメな方、程度がバラバラということは日常茶飯事です。
そこが、保険診療と自費診療との違いです。
耐糖能だけ診ても、それだけではダメです。
全部結局は繋がっていますから、全体として、回せるようになっていないと。
2回目OGTT受けるよりも、大事なことがたくさんあります。まして妊娠中は、普段の倍以上の栄養がいるわけですから。
エネルギー代謝がうまく回らなくて(糖質制限できてても)、体調崩す妊婦さんもおられます。
そうなると、母体も赤ちゃんも苦しいわけです。
尿糖が出た時点で、わかっている医師に、まずお食事日記を確認してもらうことです。