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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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フェイスブック・インスタでもあげましたが、オーツ麦について知らべていて、いろんなサイトを見つけました。

 

どれもとてもわかりやすくて、とても興味深かったです。

 

 

食物アレルギー・グルテンアレルギーって?ということで、こちらのサイトはとてもわかりやすかったですよ。

https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/allergy/recipe/knowledge/allergenic_food03.html

独立行政法人 環境再生保全機構が出している食事の基礎知識です。

とても参考になるはずです。

 

 

https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_001515.html

「米国におけるグルテンフリー表示規制およびグルテンフリー食品の流通状況について」

独立行政法人 農畜産業振興機構 というところのを貼りました。

 

お役所ではないですが、お役所がらみのところだと思います。

なので、情報源は、信用していいはずです。(その情報自体が正しいかどうかは、自分で判断する。お役所や学会が言っていることが、ずべて正しいわけではないこともあるので。その情報源として、信用していい、という話です)

 

アメリカでの基準は、FDA(日本の厚労省にあたります)が設けたもので、

「グルテンフリー」というラベルを表示する食品は、(1)~(2)のいずれかを満たすものを意味する。
(1) 以下のいずれも含有していないもの。
ア.グルテン含有穀物である原料(スペルト小麦など)
イ.グルテン含有穀物に由来しグルテン除去処理が施されていない原料(小麦粉など)
ウ.グルテン含有穀物に由来しグルテン除去処理が施されている原料で(小麦でんぷんなど)、                             食品中のグルテンを1キログラム当たり20ミリグラム以上とする原料(2) 本質的にグルテンを含有しないもの。

なお、原料にグルテンがやむを得ず含有する場合、食品中のグルテンは1キログラム当たり20ミリグラム未満であるものとする。

と定められています。

 

ヴィーガンやオーガニック系のサイトで、グルテンフリーのところでよく出てくるのが、古代小麦のスぺルト小麦ですが、スぺルト小麦も、もちろんグルテンが入っています。

ただ、スぺクト小麦のグルテンは、今の品種改良・遺伝子組み換えなどされたものと違って、消化できるから大丈夫、とほんとによく見かけます。

グルテンアレルギーの方が食べても、アレルギーを発症しにくいから、そう書かれる所以だと思います。

 

でも、アレルギーは、ほんとに個人差が大きいので、本当のグルテンアレルギーの方、徹底されたい方は、かかりつけ医にご相談ください。

(食べない、という選択肢が一番なわけですが。。)

 

この基準を見てもわかるように、1kgあたり、20mgまで(未満がグルテンフリー)入っていても、「グルテンフリー」で、厳密な、グルテン ゼロ ではない商品もあるはず。

 

そのものには入っていなくても、前にもクボタさんのグルテンフリーパンの紹介でも書きましたが、工場や倉庫が同じというだけで、グルテンは混入します。

 

この微量で、どこまで反応するのか、困るのか、は、これもほんとに個人差が大きい。

 

 

かたや、アメリカには、2005年に非営利団体のグルテンフリー認証機構GFCO(Gluten-Free Certification Organization)が設立され、ここの認証マークがあるそうな。

 

こちらの基準は、FDAよりもはるかに厳しい基準で、1kgあたり、10mg未満とされています。

 

さすが、アメリカ、って感じです。

欧米人には、小麦による自己免疫疾患「セリアック病」(グルテンを摂ると、からだが自分の腸粘膜を攻撃する。アレルギーの矛先が自分のからだにいく)がありますから、切実なわけです。

小麦が主食なことが多いし。

 

東京オリンピックや外国人観光客が増えてきたので、グルテンフリー対応が日本の飲食店にも迫られています。

 

 

 

で、オーツ麦はグルテンフリーなのか?という最初の問題ですが、もちろん、グルテン入っているとみたほうがいい。

(正確には、問題となる、グリアジンと似たような構造の成分がある。)

オートミールというのは、オーツ麦から作っているそうですね。

オーツ麦のことを、えん麦 ともいうそうです。

 

 

これもまた、ヴィーガンやオーガニック系のグルテンフリーのサイト(オーツ麦を売りたいメーカーが関わっている)を見ると、オーツ麦はグルテンフリーで、倉庫や集荷の段階での混入によってグルテンが混ざってしまう、などなど、皆、どこかのをコピペしただけ?みたいなサイトがたくさん出てきます。

どれだけ混入(コンタミネーション)しているのかh、知らべていないので、わからない、というわけです。

コンタミがなくても、グルテン扱いにしておかないと、本当にグルテンアレルギーの方は大変なことになります。

 

 

こちらは、日本の検査会社のサイトからですが、

http://uwb01.bml.co.jp/kensa/search/detail/3810146

「グルテンにアレルギーを示す例では、小麦、ライ麦、大麦、オート麦などとも交差反応する可能性があると考えられ、摂取時には注意を要する。」

普通に、オーツ麦のこと書かれています。

 

 

 

農林水産省からの資料です。

http://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/komeko/attach/pdf/index-63.pdf

「欧米・豪州等6か国、組織におけるグルテンフリー表示に係る調査報告書」

 

厚労省にしても、農林水産省にしても、官僚の方というのは、とても優秀ですから、世界中の情報というのは、徹底して知らべておられますし、情報源をお持ちです。

こうやって表に出せるものもたくさん、詳しく。

(出せない情報もたくさんあるでしょうけど)

 

ただ、わかっているからって、行政にそのままいかせるかどうかは別の問題だったりするわけです。

 

この報告書は、非常~に興味深かったです!!

おもしろかった=!!

 

 

一つ、目を引いたのが、カナダ!!

 

「小麦、ライ麦、大麦またはそれらの掛け合わせ系統由来のグルテンの含有量が20ppm以内の特別に生産されたえん麦、また、これらの「グルテンフリーえん麦」が、カナダで販売される食品の成分として含まれる場合に、グルテンフリー強調表示の使用を認めるMA(食品市販承認)を発布する意向である。」

とのことで、カナダには、グルテンフリー表示のえん麦(オーツ麦)があって、表示がしてある。

(他国はどうなっているのかは、記載なし。

逆に、グルテンフリーの表示がなければ、オーツ麦はグルテン含有扱いをする、ということです)

 

 

 

日本では、まだそういった表示の統一も規制もありません。

原材料で、自分で確認して選ぶしかないですが、混入まではわからない。

そこまでのアレルギーでなければ、混入までは気にしなくてもいいと思いますが(塊で食べない、食べるにしても少しでたまに、とか)、本当の重症の方は、そうはいかない。

 

わからない時は、お店に確認を取りましょう。

 

怪しいと思ったら、確認が取れるまで買わない、摂らない。

 

食物アレルギーの基本です。

 

 

食物アレルギーと一言でいっても、小麦のは重症化して呼吸止まる方も出てくるので。

反応が重篤なものは、ほんとに気を付けないと。

 

 

 

グルテンフルーが、これまた日本で、流行みたいに流行ってしまうと、それにのっかる悪質業者も出てくるから、そういった商品をわざわざ買う場合は、とりあえず、ちゃんと確認を取る、ということ。

 

アレルギーじゃない方がわかっていて食べるのはいいですが、すっきりと情報がわかるものを食べたいですよね。

 

ネットの世界は、ほんとに魑魅魍魎ですから。。。

 

まあ日本で、タピオカブームほど、グルテンフリーは流行らないでしょうけどね。

グルテン大好きな人のほうが圧倒的に多いから。メーカーも小麦普通に使いたいし、そのほうが便利で安いし。特に海外の遺伝子組み換え小麦は。