前回の続きです。
ヒアルロン酸注射で顔の一部が腫れた、と言われる場合、左右に入っていたとしても、一部分のみが腫れてくることがあります。
両方に、もうそりゃあアンパンマンみたいに(顔の広範囲にたくさん)いれてしまえば、多少腫れて膨らんでもわからないでしょうし、もうそれ以上腫れる隙もないのかもしれません。
そこまで広範囲に何本も入れる方が少数派なのか、多数派なのかわかりません。。
(学会やメーカー主催のヒアルロン酸の講演やセミナーなどでは、講師をされているクリニックでは、2本3本、当たり前、みたいに推奨?されていることが多いから、予讃がいける患者さんは、2本3本、それ以上、一度に入れておられるのかもしれません。。)
で、顔の一部分に、せいぜい1本、あるいはそれ以下の場合、左右対称にある程度入っているとは言えば、顔そのものが全くの左右対称ではないですから、同じ量を、同じような場所に入れたとしても、顕微鏡レベルのでの左右差というのは、普通あります。
肉眼ではわからなくても。
はいっている深さも微妙~には違うでしょう。
その入れた微量が、毛細血管やリンパ管も押すため、多少、血流、リンパ液の流れは変わるでしょう。
よほど大きな血管を圧迫しない限り、ヒアルロン酸で左右差が出るということは、普通のクリニックだとないでしょう。
ただ、もともとの血管やリンパ管に左右差がありますから、ちょっとした差で、左右差が出ることは可能性があります。
普段は腫れていないのに、突然?朝起きたら腫れていた、ということは可能性としてはありえます。
たくさん入れていなくても、その微量分に対応できなかった時など(からだのほうが処理できていない)。
そう言う時の腫れ、というのは、ほぼすべてむくみだと思います。
うまく血液やリンパも流れていかないから、余分な水分で貯まる、ヒアルロン酸は、水にくっつきやすいので、むくむと膨れたように腫れて見えると思っています。
入れすぎの時に、ヒアルロン酸を溶かす注射をするのは適応がありますが、私は、この腫れる時もある、腫れていない時もあるところに、注射をするのは、あまり勧めていません。
むくんでいない(腫れていない)時の状態がとてもいいなら、もったいないですよね。
お金払ってふくらましたのものを、またお金払って、溶かしてなくす、なんて。
うちでは、からだの中からの治療です。
ようはむくみにくいからだを作ること。
スキンケアも食事も栄養も、とても大事ですね。
ヒアルロン酸を溶かしてくれ!と思いこんでいる人に、いくらそういったことを説明しても、まず言うことをあまり聞かれませんけどね。。。
昔、同じ場所、もしくはその周辺を手術したことがある、切ったことがある、ケガをしたことがある、
非急性のものが入っている。入っていた。(糸もしかり)
などの場合は、どんな風に触られているのかわかりません。
そして必ず、血管やリンパの流れは毛細血管レベルで変わっています。
手術なんて、一番大きく変わります。
そういうベースがあって、そこに他院でヒアルロン酸が入っていて、トラブルになっているところに、また注射で溶かす液体を入れる、となると、下手すると、またトラブルを起こす場合があります。
今までどんなことをやったのか、持病も含めて、全然言わないと、やはりトラブルは起こりやすくなります。
自分で、リスクを上げてどうする?!と思いますが、患者さん側はリスクだと思っていないし、関係ないと思っているので、かなり詳しく聞いていっても、言わない方も多いです。
あとから、あとから、いろいろ出てくる。。。
あとから言っても、もうやってしまった後では、取り返しのつかないこともあるでしょうし、つくにしても、まだまだかかることもあるでしょう。
ヒアルロン酸注射の良さは、入れた方にしかわかりません。
ちょっと足してあげるだけで、人にばれずに、なんか違う。。!と思うわせるのは可能です。
かなり痩せている顔の方はともかくとして、最初から何本も入れる、とするのは止めておくこと。
1本入り切ったところで、鏡をみて、相談してくれる医師がおすすめです。
もちろん、最低限の副作用合併症も言わないところではやったらいけないんですよ。
安すぎる値段のところでやらないこと。
ものには適正価格がありますから、あまりにもかけ離れてた値段であれば、なにかおかしいと思ったほうがいいです。
よくをかいてはいけません。
ヒアルロン酸注射は、光・レーザー治療ではできないことができますから、シワ・たるみには本来とても良いものなんですけどね。