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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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うがい薬

ポピドンヨード

イソジン

吉村知事

新型コロナ

他人にうつしにくい

消毒殺菌剤

口腔内細菌

口腔内フローラ

はびきの医療センター

 

今朝のFacebookに投稿したもののこぴぺです。

こちらにも。

 

 

以下、コピペです。

 

 

大阪の吉村知事が、ポピドンヨードのうがい薬が貯めず価値がある、と発表されましたね。

大阪の感染爆発が止まりませんから(大阪だけではないですが、大都市だけあって、人数はずば抜けている)、少しでも感染を抑えたいという思いからだと思います。

大昔からある、ポピドンヨードのうがい薬、代表的なのがイソジンですね。

イソジンガーグル。

昔から使われているうがい薬で、大した副作用もなく、誰でも手軽にできるから、効果ははっきり言い切れないけど、やってみる価値はある‼️
とのお考えかと…。

すごく昔、20年ほど前だったかな、その辺も覚えてないくらい前に、
水でのうがいとイソジンなどのポピドンヨードを使ってのうがいで、効果に差がなかった、という論文が出て、それから、自分にも患者さんにも出してないし、教えてくれた内科医の友達も使ってないし、患者さんにも、以前ほど出していませんでした。

残念ながら、論文の詳細は一切覚えていません。

うがい薬の発端は、はびきの医療センターの発表で、新型コロナの軽症者に、イソジンでうがいをさせた場合と、させなかった場合で、唾液中のウィルス量が減ったとか。

イソジンのうがい薬で早く良くなるなら、そりゃあ良いですよね。

でも、このニュース聴いた時に、なんで、水でのうがいをさせて比較してないのかな、と思いました。

薬などの効果をみる際に、その成分のみで検討したいなら、他の条件は揃えるのが鉄則です。

もしかしたら、「うがい」という行為が効いたのかもしれない、と後から言われないためには、水でのうがいとイソジンでのうがいとで、比較する必要があります。

また、そもそも、イソジンのポピドンヨードは、消毒用アルコールと同じく、消毒剤ですから、イソジンでうがいすると、口の中のウィルスはそりゃあ減ります。

表面にいる分を消毒してるわけです。

新型コロナウィルスは、からだの中、いろんな臓器に行って、悪さをしているわけですから、そこにはもちろん効きません。

口の中のウィルスは減ることはあっても、治すわけではない(今のところ)。

それらについての検証はこれからです。

吉村知事が、やる価値があると思っておられるのは、飛沫感染による家族や職場、知人にうつすことを減らしたい。

特に家庭内感染は免れないから。

唾液中のウィルスを減らせば、家族などへうつすのが減らせられるかも、というのは、今回のはびきの医療センターの発表を聴く限り、可能性はあります。

治すとか、一言も仰ってませんよ。

自分がコロナにかからないためのものとも仰ってませんよ。

自分が知らずにウィルスを持っていた場合、知らずに家族や知人へうつすのを減らせるんじゃないか?
ということで、試す価値があると仰っていると、私は解釈しました。

ただ、ポピドンヨードはヨードガーグル含まれていて、これは大量にとるのは危険です。

◯◯が効くらしい、効く‼️
とか言う情報は、どんどん独り歩きして、本来使ってはいけないやり方で広まって、騙される人、健康被害まで出てくる人が特にコロナ関連性は多く、問題になっています。

ヨードのがうがい薬を用量用法を超えて使い出す人も出てくるでしょうし、飲む人も出てくるかもしれません。

それは、吉村知事のせいではなくて、その人の問題です。

たかがうがい薬だから、普通に使うのは良いよね?
と思われるでしょうが、もうずいぶん前から、殺菌消毒剤は乱用しない、というのが医学では鉄則です。

皮膚でも口の中、腸、膣などには常在菌というのがあって、いろんな菌がもともと住んでいます。

それらのおかげで、皮膚や粘膜のバリアが保たれ、平和な状態になってるわけです。

そこに、抗生物質、殺菌消毒剤を使うと、いわゆる悪玉菌だけでなく、良い菌も皆殺しです。

皆殺しされることで、皮膚や粘膜の平和は壊され、バリアが破壊され、病原体が侵入しやすい環境を作ってしまうわけです。

なので、もう皮膚でも腸でも,20年以上前から、乱用はすすめられていません。

ホントにそういうものを使うのは問題となる病原体を殺さないと、からだがホントにやられてしまうから。

デメリットよりもメリットが勝つくらい、その病原体をなんとかしないとヤバい時です。

だから、今、手指は消毒と手洗いで、荒れてる人が多いでしょう?

でも、やらないわけにいきませんよね?

ポピドンヨードで、うがいすることで、口腔内の細菌群(フローラ)のバランスは壊されることは必須です。

唾液中の新型コロナのウィルスを減らすメリットが勝つのか、口腔内フローラを壊すことでのデメリットが勝つのか、そこは検証しないとわかりません。

これからです。

普通の使い方をする分には良いんじゃない?少しでも飛沫のウィルス量を減らしたい、という吉村知事のお考えだと思います。

私は今のところ、イソジンでうがいする予定はありません。

もう少し、様子を診てからにします。

ポピドンヨードでうがいする方は、用法用量を必ずしも守ること。

そして、口腔フローラに影響が出ることは知った上で、やって下さいね。

効果が何かしらあるのに、メリットだけ、というものはありませんから。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200804/2000033223.html

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200804/2000033223.html