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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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先日、いつも不織布のマスクをされている患者さんが、1日外にいたら、汗だくで、マスク内のお肌が赤くなってかゆく炎症を起こしておられました。

 

汗べったりのマスクで、汗パックみたいな感じになりますものね。

 

3層構造の不織布マスクは確かにウィルス感染対策としてはいいのですが、この湿度の高い日本の夏、残暑には不向き、というか、そもそも外ですると仮定して作られていない。

 

ちゃんとしたメーカーであれば、マスクの裏表で不織布の質を変えて、そこは対処されているようですが、万能ではないです。

(この裏表を間違えると、大変なことに。。。

マスクについているヒモの位置で、マスクの裏表を決めている人って結構おられますが、そのメーカーが言うところの裏表にそれは従ってください。

まあ、マスクのヒモのつけ方が間違っているメーカーのものはあまりすすめませんが。。。

 

マスクの裏表に関しては、NHK「ガッテン!」でちょっと前に特集されていましたよ。http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20200610/index.html

 

これ、すっごい面白かった!!

 

汗をあまりかかない場合はいいですが、汗をかく場合は、不織布マスクでは不快極まりないことも。。。

 

 

私は、梅雨の時に、ユニクロのエアリズムマスクとイオンのフィルターを入れられる「ひやマスク」というマスクを買いました。

 

外に出る時は、どちらかをはめて、その上から、サージカルマスク(医療用不織布マスク)をしています。

(重ねて使うので、ひやマスクの使い捨てフィルターは入れていません。単独で使う場合は入れてくださいね)

エアリズムマスクもひやマスクも、布マスク(ポリエステルがメイン)ですが、結構良くできていて、肌触りが気持ちい。

 

マスク内に熱気がこもらないから、暑さはかなりマシでした。

 

汗も吸ってくれるしね。

 

 

 

不織布マスクを1日1回使い捨てて使っている患者さんもおられ、今は確かに全体に値上がりしましたが、まあ、どこでもマスクが売っています。

 

毎日使い捨てるのは、結構なお金がかかるのと、

今、新型コロナはピークが過ぎたとか、いろいろ言われていますが、政府が2類の感染症指定を外してくれない限り、外されたとしても、マスク生活は当分続くかと。。。よほど、弱毒化決定!みたいにならない限り。。。

 

 

なので、怖いのは、10月以降の秋、冬です。

 

インフルエンザのこともあるし、日照時間は減るし、感染症本番の季節。

 

国産のマスクがかなり確保できていると言っても、どうなるのかはっきり言ってわかりません。。。

 

新型コロナの患者さんと直接対応しているなら使い捨ては必須ですが(マスク不足の時はそうはいきませんでした)、

そうでなければ、今の値段で毎日使い捨ては、なかなか大変かと。。。

 

 

私は、今、5枚のサージカルマスクをローテーションして使っていて、汚れたら捨てています。

(場合によりN95をつけています)

外に出る時は、エアリズムマスクかひやマスクをまずつけて、サージカルマスクを重ねるので、サージカルマスクが汗ですごく汚れるのがかなり減りました。

外では、運動しない限り、歩いている分には私は過ごしやすいです。

 

 

冷房の効いた部屋でほとんど過ごす場合はいいんですが、外にも出る場合、なにか汗を吸ってくれて蒸れを改善させてくれる布マスクはなにかあったほうがいいかと。

 

患者さんにもおすすめしました。

 

 

ただ、そういうマスクをしても、赤く炎症を起こしてしまうと、どんな良いマスクをしても多少の摩擦は起こります。

 

なので、炎症が起こってしまった時は、早めに皮膚科で診てもらって薬を塗りましょう。

 

あせものひどいのみたいになっている時は、私はステロイドを絶対出さない!と決めているわけではないですが、肌を丈夫にしてほしいための薬をメインで出して、ステロイドは無理な時や早く治したい時用にお願いしています。

 

摩擦が起こりやすい、悪化しやすいマスクを対策をせずに付け続けると、炎症は引きませんから、そこにステロイドを付け出すとほんとに止められなくなります。。。

 

ステロイドを使うなら、改善させるためのことは同時にやらないとね。

 

 

もちろん、お肌への栄養=食事の見直しとスキンケアもお忘れなく。

 

 

 

 

残暑厳しく毎日暑い日が続きますね。

朝晩は冷えてきている時もありますが、昼間、ずっと外にいたら、汗が大変ですね。

まだまだマスクによる肌荒れが続くと思います。

 

6月4日発売の女性セブン、読んでくださいましたか?

マスクについての取材を受けています。

取材というのは、あちらもテーマや構成が決まっていますから、私が書いた原稿のすべてを使われるわけではありません

最初に聴いていた主旨とちょっと違っていることもありますしね。

 

 

いつも言っていることですが、取材などは、同じ特集の中であっても、私が言っていることと、他の方が言っていることはなんら関係がありませんから、その特集全部が私が関係しているとは思わないでくださいね。

 

 

さて、マスクによる肌荒れ。

 

この取材の時のこともブログで書きました。

「マスクで若々しく見えるには」

マスクで若々しく美人に見えるには

 

元の原稿を加筆修正してこちらに載せておきます。

 

・マスクを日常的につけることで起きる肌トラブルについて

擦れるところに、刺激でニキビが増える人が多いようです。赤く炎症を起こしたり、擦れるところに肝斑があると肝斑が悪化する人もたまにいます。

 

 

・マスクをつけることで日焼け止めをぬらない人も多い。紫外線はマスクでは防げないというのは本当か?

→本当です。

 

分厚い生地で全く透けていなくて、真っ黒などであれば、マスクで覆われている部分は日焼けしないと思いますが、覆われていない部分は日焼けしますから、変な形で日焼けすることになります。

 白いマスク、薄い色のマスク、生地が薄いマスクなどは、紫外線(特にUVAという黒くさせる紫外線)は普通にバンバン通っています。

 

だからと言って黒いマスクで覆った部分だけでも日焼けしたくない!と思う方もいるかもしれませんが、熱中症が心配な季節、黒いマスクは、熱が吸収され、熱中症のリスクを上げることに!!

 

テレビ番組で、サーモグラフィーで皮膚温測っておられるのを見たことがありますが、40度は超えていましたよ。

 

皮膚は日焼けならぬ、本当の低温火傷一歩手前状態です。。。

 

まさに低温調理で焼いてるわけですから、そりゃあ皮膚もおかしくなるでしょう。。。

 

 

 

・素材によって肌荒れが起きるという人もいるし、布マスクを洗わないで付けると肌トラブルにもつながりそう

→素材によって、摩擦の度合が変わるため、摩擦力のあるもので擦れ度合も強くなり、負けてしまう人もいると思います。

 

布マスクでも不織布でも、洗っていないと、雑菌が繁殖してそのせいで肌荒れしたりすることもあります。

 

 マスクに付着した肌の皮脂や化粧品などが酸化した過酸化物質が残っていて、それが肌荒れを起こすこともあります。

 

もちろん、洗っていないマスクだと、3枚以上でローテーションしないと(1日最低1枚)、マスクの表面にウィルスが付着していたら、ウィルスをついたマスクをつけていることにもなり、感染対策になりません。

(布についたウィルスは48時間で失活するというデータがあります)

 

不織布のように洗えない場合は、最低でも3日に1枚でローテーションすることが必要です。

(私はできるだけ5枚でローテーションしています)

 

その間に、天日干しができそうであれば、していただけると雑菌やウィルスの多少?の減少が期待できます。

(完全ではありません。紫外線で新型コロナが失活した報告がありますが、紫外線の中でも特殊なものなので、天日干しにしたからと言って同じ効果は得られないことがわかっています)

 

 

・マスクをすることで表情筋を動かさなくなり、しわやたるみが増えるのではという声が上がっているがこれはどうか

 

→「マスクをしたから、表情筋を動かさない」という人は、マスクをしなくても、あまり表情がない人では?

 

人と話さないから、表情筋を使わない→しわは減ります。たるみは若干すすむ可能性があります。

 

マスクをしてもしなくても、表情豊かに、たとえ、目じりの笑いジワが増えても、毎日笑って過ごしてほしいものです。

 

毎日笑って(微笑んで)過ごすことが免疫力アップにもあるし、美肌にとっても大切です。

 

マスクをしていても、表情が豊かな人、笑っている人、微笑んでいる人からは、柔らかいオーラが出ています。

 

マスクをしているから、どうせわからないだろうと笑顔も作らないという人からは、そういうオーラが出ています。

近寄りがたいです。

 

 

 

 

・その防ぎ方や対策

どんなマスクをどうつければ肌トラブルがおきないか

→肌トラブルは、マスクの問題ではなく、肌自体の問題と考えています。

不織布のマスクが手に入らないのであれば、布マスクでかまいませんが、マスクをする本来の目的 ①人にうつさない。飛沫を出さない、のであれば、布マスク、できれば不織布のマスクが一番です。

 

 

できれば、飛沫感染も防ぎたい、と思っているのであれば、不織布のマスクをおすすめします。(ペラペラのものではなく)

 

まず、本来の目的を見失ってはいけない。

(→マスクの材質の話は、「マスクによる肌荒れ②」で続きを書きます。今回は基本について)

 

しょっちゅう載せているイラストですが、シンガポールの研究所がかなり早期に発表していたもの。

 

先日、理化学研究所がマスクの材質によって、どれだけ飛沫が変わるかという実験を富岳を使ってやってましたね。

不織布、お手製のポリエステル、お手製の布マスクの3種類。

なんでポリウレタンマスクをやらないんだろう?と思い、報道されていないだけで実はやってる?と思いましたが、見つけられませんでした。。。

 

 

 

マスクをつけることで肌荒れ、ニキビなどが出る人は、いい機会ですから、化粧品やスキンケアの見直し、食事と栄養の見直しをしていただきたいです。

 

 

マスクをつけたくらいでは、肌トラブルが起こらない肌に今の間に作り変えることが大切です。

 

・マスクが日常的なものになったことによってお手入れの方法は何に気をつけたらいいか

 

 

肌を擦らない、化粧品をあれこれつけない、高機能化粧品と呼ばれるものやピーリング、スクラブ系は使わない。

シンプルに洗顔して(クレンジングで負担になっていないかも見直す)、保湿と日焼け止めのみでOK。

 

不織布のマスクだと洗えないので(洗うと、せっかくのフィルターの効果がダメになってしまいます。。。)、

日焼け止めはしておいて、ファンデーションはしないほうがおすすめ。

 

何種類も肌につけないこと。

そのたびみ添加物もたくさんつけていることになるし、そのたびに、顔を触って刺激しています。

 

 

 

・その他いい食べ物や表情筋トレーニングがあればぜひ教えていただきたい

 

糖質を減らして、糖質単品の食事やコンビニスイーツやスナック菓子などの質の悪いお菓子は減らすか止める。

 

肉、魚、卵、大豆、野菜(緑黄色野菜の葉っぱ系中心に)を中心の献立を。

 

パンやパスタ、小麦の麺類は減らして、イモ類を主食に摂るのがおすすめです。

 

 

表情筋トレーニングはわざわざしなくていいです。

(全く人としゃべらなくなった、という人は、発声練習などしたほうがいいですが)

 

 

それよりも、笑ったり、感動して泣いたりなどの良い感情豊かに過ごしてください。

 

眉間のしわや怒りの感情は良くないので、お肌も荒れます。

マスクから、眉間のしわは見えてしまうので、ストレスで眉間のしわがひどくなったという方は、ボトックス®注射で眉間にしわがよらないようにすることがおすすめです。

 

 

→「マスクによる肌荒れ②」へ続きます