6月23日木曜日発売の女性セブンの「梅雨と暑さに克つ!完全ランキング「最強の肉」「最強の魚」」の取材で、私が渡した元原稿をアップします。
時々患者さんから、週刊誌のいつもの最強ランキング、私が挙げた食材でもないのに、「あれは良かったんですね~。たくさん食べるようにします」と言われることがあります。
直接受診されて、院内の待合室に置いてるものは、私のコメントのところだけマークしています。
それ以外は、私の意見ではないです。
一致していることもあれば、似ているけと違う、決定的に違う、などさまざま。
その時に与えられたテーマで、私の意見を書きますが、私の記事じゃないからね、私一人の意見だけが載っているわけではないです。
前から週刊誌に載る際、記事の長さにもよるから編集もされるし、編集部の考えと違うところはカットされるかもしれないし、何でもそうですが、載っていることすべてが事実でもないです。
で、依頼されてお渡しした私の原稿には、私の思いが詰まっているわけです。
それをアップしておきますね。
ブログに残さないと、後から見つけられないですよね。
最近、ずっと忘れてました。
以下、原稿そのままです。
一部題名が変わってるかな。
いつも食材について聴かれた場合、なるべくその時の旬から選べれば、と思います。
・梅雨と暑さを乗り切るために心身ともに健康になる肉と魚をそれぞれおすすめ順に5つずつ
肉バージョン
①レバー
ビタミンA・ヘム鉄はダントツに含有量をほこり、ビタミンB2をはじめ葉酸などのビタミンB群・ビタミンD・タンパク質を含む最強の食材。
女性、最近は男性も、検などで指摘がなくても隠れ貧血があり、夏バテになる前に一番摂ってほしい食材。
梅雨本番で気圧の変化で頭痛や体調不良を起こす人も多く、レバー含まれるヘム鉄・ビタミンA・タンパク質などが造血を促進し、体調の改善を促す。
ニオイが気になる人は、しっかり焼いて焼き肉のタレで味をわからなくするのもありです。
下処理が大変なら、お惣菜のきも煮や焼き鳥のレバー串が簡単でおすすめ。マヨネーズをかけるとさらにニオイがマイルドに。
できれば、鶏レバーや馬レバーなら生で食べられるので、加熱していない分、栄養の損失がなく、胡麻油と塩とニンニクで食べると、ユッケ風でとても美味しく、味やニオイが苦手でもツルっと飲み込める。
②豚肉
疲労回復に最も効果的なビタミンB1ダントツに豊富。エネルギー源を作りやすくなる。
ビタミンB1以外にもビタミン・ミネラル・タンパク質がたくさん含まれていておすすめ食材。
ビタミンB1の効果を長持ちさせるアリシンの含まれるにんにく、玉ねぎと一緒に食べるのがおすすめ。
③牛肉
ヘム鉄・亜鉛・ビタミンA・ビタミンB群などのビタミン・ミネラル、タンパク質がバランスよく含まれており、タンパク質の完全栄養食と言ってもいい。
加熱して普通は食べるが、できるならユッケやローストビーフ、焼くならレア、など生部分があると、加熱による栄養損失が少ない。
④馬肉
ヘム鉄含有量はレバーに匹敵!
タンパク質・ミネラル・ビタミンが豊富。
脂が少ないために食欲が落ちがちなこれからの季節も食べやすい。
馬肉は肉もレバーも生食OK。素晴らしい食材です。
加熱もいいけど、ぜひ生食で召し上がってほしい。さっぱりしていて食べやすい。臭みが他の肉よりも全然ない。
⑤鶏肉
鶏肉はタンパク質とビタミンAは豊富だが、他のビタミン・ミネラルが少ない。
疲労回復に役立つとされているイミダゾールぺプチドが豊富。
鶏肉だけ食べるのではなく、赤いレバーや砂肝やハツと一緒に食べると、鶏肉に足りないビタミン・ミネラルがカバーされるのでおすすめ。
魚バージョン
①鮎
今の季節と言えば鮎! 香もよく、さっぱりと食べられる。
稚鮎の季節は終わっているかもしれないが、内臓はヘム鉄や銅などのミネラル・ビタミンがたっぷり。
稚鮎のフライなどでまるごと、塩焼きの姿焼きで内臓のほろ苦い部分も一緒にお召し上がりください。
②カツオ
秋の戻りガツオほど脂はのっていないけど、その分安く、カツオのタタキや刺身は薬味を添えてさっぱりと食べられる。
赤い身は、ヘム鉄が豊富な証拠。
タンパク合成に必要なビタミンB6が豊富で、反応に必要な他のビタミンB群も入っているため、反応が早い。
生姜醤油もいいけど、ポン酢+マヨネースでスプラウトや玉ねぎスライスを添えたり、ユッケ風に胡麻油と塩とニンニクもとてもおすすめ。
薬味(ネギや生姜、ニンニクなど)が多いほうが臭みを消しやすい。
古くなったものは、衣をつけて揚げてしまえば美味しく食べられます。
③イワシ
今が旬の青魚の代表のイワシ。大きさもいろいろで小さいものは骨も内臓もまるごと、大きいものでも内臓が食べられる。
この内臓にヘム鉄・亜鉛をはじめミネラル・ビタミンが豊富。
煮つけやフライ・パン粉焼きもいいけど、一番な刺身。
加熱による栄養損失がない。
新鮮なものが手に入らなければ、今の季節、梅煮はさっぱりとして常備菜にも。
生姜たっぷりと砂糖は入れずに日本酒と醤油のみで煮るのがおすすめ。
④アジ
今が旬。こちらも青魚。
青魚はできれば生食でとって、酸化していないEPAをたっぷりと召し上がってほしい。
青魚は全般にタンパク質・ビタミン・ミネラルが豊富。
今なら、天然アジの刺身が特売でよく売っています。
臭みや骨が気になるなら、細かく叩いてなめろう風に。
薬味をいろいろたっぷりと添えて。
⑤サザエ
タンパク質だけでなく、ミネラル豊富。 特に亜鉛や銅。 ビタミン類も。
サザエのつぼ焼きは簡単でおすすめ。
白い身だけでなく、緑色の内臓のところに栄養が詰まっているのでぜひ内臓部分を召し上がってほしい。
・魚や肉を選ぶさい、食べる際に気をつけるべき「やってはいけない」こと
→ ・おすすめだからと毎日同じものを食べない。
それぞれの食材によって得意な栄養素が違うため、必ずローテーションをすること。
・マグロは青魚でEPA・DHAも豊富で美味だが、水銀が多いため、嗜好品として扱うこと。
・普段から肉や油ものを食べなれていない人が、いきなり豚バラ・牛カルビ・霜降りなどを食べても胃腸が受け付けない。A5霜降りが高いからとありがたがるのではなく、霜降りはほとんどが牛脂の塊であると認識しよう。
・魚は天然ものが手に入るなら、養殖ものよりも栄養価が高いことが多い。(値段も高い)
旬のものなら特売になりやすいので、そこを狙ってほしい。
・肉や魚介類がからだに良いからと、おなか一杯なのに無理して食べたり、一度にたくさん食べるのは、胃腸に負担をかけて栄養が入りにくくさせる結果になりやすい。
一度に食べる量に気を付けて。他人と比べるのではなく、自分にとっての一度の量を見極めて。決して胃腸に無理させないように。