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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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写真を撮った場所が1年前と全く同じというとそうではないと思います。目印がないから。その時々で分け目の一番薄いところで何か所かそれぞれ撮って’います(分け目は基本変えておられません)。なので先日はあまり薄いところがなかったので分け目の気にされていたところのあえて言うなら薄いところ中心ではあります。

薄毛や円形脱毛症の患者さんて実はけっこうおられます。
写真はオーソモレキュラー療法をされている患者さんの1年前の頭皮です。
(許可をいただいて掲載しています)
オーソモレキュラー療法に来られたのはいろいろな体調不良があるからですが、気にされていたことの一つの薄毛がありました。
分け目の部分の。
ただそう言われてみれば薄いかなというレベルで、そこまで薄毛という感じではないです。
そこ以外はしっかりとされているから。
気になっていることの優先順位は薄毛はかなり下のほうで、薄毛や育毛の場合は食事と栄養の見直しだけでなく、ヘアケア相談に入ってヘアケアも見直すようにお願いしてましたが、最初はその診察にかかる費用を医療用サプリや食費に回されてました。
ちょっと体調が落ち着いたところでヘアケア相談に入られ、シャンプーやカラーリング剤、洗髪やドライヤーの仕方などの確認。
自費診察に入られた場合は、ダーマスコピーで50倍で頭皮を確認します。
ところどころ黒し色素が地肌に見えるのはマニキュアみたいに塗っておられる染料です。
これは皆さんそうですが、薄毛に見える部分をアップで見ると、毛と毛の間が広く空いていて、生えている毛も毛穴に1本の部分も多い。
数本出てても、細すぎておそらく肉眼ではあまり見えない。
また数本出ててもそれが白髪だと、黒く染めている場合、白は頭皮と一体化して毛として認識されないので余計に地肌が見えやすくなり、薄毛に見えるのを拍車をかける。
すごく急いで薄毛治療をされたい場合は、いろいろありますが(自費の医薬品の育毛剤や注射など)、シャンプーやヘアカラーの見直しで(敏感肌用シャンプーは買われましたが)、育毛のための医薬品などは購入されずにその予算は医療用サプリに回されました。
最初の3枚が1年前の写真です。
先日久しぶりに来られて、医療用サプリはそれなりに続けておられたのは知ってましたが、直接自費診療で受診されたのはお久しぶり。
後の3枚が先日の分です。
毛と毛の間が前よりも詰まって全体の本数が増えています。
まだ細い毛もありますが、太いしっかりした毛が増えました。
肉眼での見た目は全然薄毛には見えません。
患者さんが仰るには今年に入ってくらいから、どんどん気にならなくなったとのことです。
とても喜んでおられましたよ。
こうやって50倍で見ると、もっと細い毛をなくしたい!と一層頑張ると仰ってましたが、ここまで来たら、医薬品の育毛剤は今まで通りいらないと。
やっぱり食事とサプリを優先すると仰ってました。
約1年後の写真で、それだけ時間をかければ良くなるのは当たり前と思われる方もおられるかもしれませんが、患者さんは50歳を過ぎておられ、学会ではもう女性の50歳からは老化はものすごく早くなると言われています。
坂道を転がるように、あるいは崖から急降下するように。
皆さん、若い人もそうですが、「人間は毎日老化している」ということをお忘れで、現状維持というのも実は大変なんです。
老化のスピードを遅くするだけではなく、追い付き、追い越していくわけですから。
年が行けば行くほど、状態が悪ければ悪いほど、栄養欠損は大きいので(自分の年の分だけ、何十年分とお考えください)、補充も大変で、お金も時間もかかります。
この方はそこまで髪の毛のことは気にされていなかったので、薄毛治療自体を積極的にやっていないのに(最低限のヘアケアはされてますが)ここまで改善したことがうれしい。
体調不良なり、気になっている病態がいくつもあった場合、全身のいろんな臓器で栄養が足りないわけですが、栄養を摂ったからと言っていきなり髪の毛に行くわけじゃないです。
ある程度、からだの大事な臓器に届いて、他に回してもいいやとからだが思ってくれるぐらいにならないと、命に直接かかわらない髪の毛にはなかなかいきません。
(詳しくは、私の拙著「きれいな肌をつくるなら赤いお肉を食べなさい」に詳しく書いています)
体調不良の優先順位の高かったものはけっこう改善されたようで、1年年をとっても前よりもお元気そうでした。
育毛のための自費治療を併用したら、もっと早くには良くなりました。
今まで最短で2週間後にぶわ~っ!!と髪の毛が生えてきた方がいて、伸びるの早すぎっ!!と私自身がびっくりしたことも。
ただ、自費の育毛治療で毛根を刺激して発毛させたからと言って、その毛が丈夫にまっとうに一生を終えてくれるかというとまた別の話。
一旦は刺激されて一気に伸びても、そこで止まることもあり、そうしている間にまた別の毛が休止期に入って抜けていく。。と繰り返すこともあります。
なので自費の育毛治療をしても継続させていくためには、食事と栄養の見直し(他に病気がないか、胃腸が元気かどうかなども含めて)が絶対に必要です。
治療の優先順位、何にお金をかけるのかの優先順位も大切です。

 

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