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  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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#肝斑治療 #早く良くなるコツ #肝斑と炎症後色素沈着 #紫外線対策 #日焼け止めの選び方 #日焼け止めの塗り方 #患者さんの頑張りが決める

肝斑が気になると受診される方の中には、もう顔中に炎症後色素沈着もあって、濃い肝斑も薄い肝斑も合わさって、どこからどこまでが薄い肝斑で炎症後色素沈着なのかもわからないくらい混ざって、地肌も赤黒く、ツヤもなくて洗顔は擦りまくり、今まで日焼け止めはあまり塗ってなくて毎日なんて塗ったことない、アウトドアやゴルフも大好き、けっこう外に出ることが多い、
という方もおられます。
使っている化粧品は全滅状態(もう使わないでくださいとお願いするもの)。。。

持病があったり、持病はなくても診断がついていないだけで検診結果からも皮膚に栄養がいっていないことはすぐにわかる。。。

実はそういう方はけっこうおられます。

ああ。。。これは良くなっていくのは大変だな。。(患者さんが)。
時間も(お金も)かかるな。。と

ところがこういう患者さんの中にも、すごく頑張ってものすごい早さで良くなる方っておられます。
(オーソモレキュラー療法してなくてもね)

うちは処置は全部医師である私がしますから(イオン導入も脱毛も)、診察以外でも肌を診ているのでお肌の変化は良くも悪くもすぐにわかります。
(処置中にスキンケアの確認もします。オーソモレキュラー療法はされていなくても食事や栄養の話はするので、その方なりに取りいれられることはされています)

まず擦らないように優しく肌に触るクセを新たに意識してつけていくことの大変さ。

今まで何十年と擦り倒してグイグイ押してきたクセを止める、というのはとても大変です。

特に擦ってる、押してる、という自覚がない場合はとても大変です(患者さんが)。

早く良くなる患者さんは、次回来られた時にものすごくお肌に気を遣って優しく洗っておられるのがとてもよくわかります。

肝斑で顔全体が赤黒い炎症後色素沈着もある方のほぼ全員(色白で赤い方も。色素が薄いから肝斑も炎症後色素沈着も゙薄いからご本人は気づいていないことも多い)が、炎症を起こす化粧品をたくさん使ってます。

化粧品代だけでかなりの金額に。。

続けて使って大丈夫ですよという化粧品はほぼなくて全滅もめずらしくない。

昔よりもそれだけおかしな化粧品が当たり前のように大手も出してるし、SNS戦略であがってきた奇しい化粧品も多いってことです。

本当の安全性が証明されているものをパウダールームでお試しもしていただくし、私の勧める化粧品で揃えるほうがの今お使いのものよりもトータルで断然安くなります。

選択肢(特に値段とか)もいくつかご用意しているから。

そもそも保湿の化粧品なんて1個でいいですしね。

椿油、純石鹸、保湿の化粧品、日焼け止め
1個ずつあればOK。
(これでうまくいかない方には別の提案をその方に合わせてしてます)

この切り替えをちゃんとやるかどうか。

早く良くなる方はこの切り替えはほんとに早い。

切り替えたほうが顔に塗る数も減るし、肌はキレイにツヤが出てくるし、赤みはどんどん消えていくし、と良いサイクルで回りだすからますます頑張られるというまさに良いサイクル。

そして日焼け止めの質と塗り方。塗る量、塗り直しも含めて。

顔の触り方、使う化粧品、ここまで頑張る方はけっこうおられます。

ところが、肝斑やシミに関しては、この日焼け止めが正しく塗れているかどうかでその後、改善のスピードが格段に変わってくる。

うちで買った日焼け止めを一生懸命塗られるのは嬉しいですが、うちのは本格的なアウトドア用ではないです。
(これはパウダールームで最初にお伝えしています)

なのでアウトドアをされる方、長時間外にいる方(実はドライブも)、南のほうに旅行に行くとかもですが、その場合は日焼け止めの塗り方、選び方は普段とは全然違います。

事前に教えていただいていたら注意事項全部お伝えしますが、行ってから、帰ってきてからではもうどうしようもない。。。

あと、行く前から、変更する日焼け止めが自分に合っているかどうかの確認をしておかないと、現地でいきなり塗って肌が荒れた、ではせっかくのイベントや旅行がブルーになりますよね。。。

なので行く前にご相談していただければと思います。

日焼け止めの選び方を旅行とかで間違えても、たった1回の過ちです。

普段からちゃんとされていた方はその後すぐに挽回してお肌はちゃんと戻ります。

その失敗を含めて次回に活かされる。

たまたまの失敗や塗り直しがうまくできなかったとしても、普段がどうかが決め手です。

大事なのはリカバリー力。

お肌はいくつになっても必ず再生しますからね、ちゃんとしてあげれば(ここはポイント)。

色黒で赤黒くまでなっていた方の光の設定が、こんなに強いところまで来たか。。と感無量です。

初診時のあれだけ赤黒くて、これは大変だ(患者さんが)と思った方が1回毎に見違える肌になっていくのを診ているのは、私が肌フェチだからなのかとても楽しいです。

肝斑治療の基本は1にも2にもスキンケアです。

他力本願は自力があってこそ。

買わないと決めている市販薬

こちらは女性セブンの12月7日号の取材で渡した私の原稿です。

 

雑誌掲載時の記事の題名は、

 

現役医師&薬剤師50名が実名告白

私たちがのまない市販薬ランキング26

 

というもの。

 

最初、お題をいただいた時に、そもそも市販薬を使わないので何が売っているのかあまり知りません。

ただ患者さんがよく飲んでいて、即刻止めたほうがいいよ、もう止めといたら?と思う薬をあげてみました。

 

実際の記事で他の医師や薬剤師のあげていた薬をみて、ああ、そうやねというものもありました。

それは後述しますね。

 

以下が原稿です。

①~⑤まで。後述は⑤の後で。

 

①センナ 便秘薬(下剤)

市販の便秘薬や下剤にはほとんどセンナ(センノシド)が入っており、腸管を刺激して大腸をむりやり動かして排便させるというもの。

 

むりやり動かすため、場合によりひどい腹痛を伴う。

 

たまたまなどで1回使うのがダメとは思わないが、慢性的に使うと大腸が疲弊して腸管を動かす神経が損傷して動かなくなり、「薬をもっと増量しないと効かない」ということになる。

 

また長期のセンノシド使用は大腸メラノーシス(大腸粘膜が真っ黒になる)になることがわかっていて、大腸メラノ―シスは大腸癌の発生母地である。

 

センナを使用している人の中には「どうして便秘になっているのか」を突き止めず、乱用してますます便秘の状態を悪化させてしまっている人が多い。

 

便秘にすぐに対処したいのであれば他の薬剤で比較的安全なものがあるため、わざわざセンノシドを使う理由がない。

 

短期間的に副作用合併症を理解した医師から処方されるならともかく、市販で誰でもが買えてずっと飲んでいい薬では全くない。

 

②総合感冒薬

風邪の原因はウィルスのため、根本的に完治させる薬は存在しない。

いわゆる風邪薬と呼ばれるものは、

熱を下げたり頭痛を止める痛み止め、咳や鼻水を止める、のどの炎症を抑えるなどのすべて対症療法の薬。

 

薬疹などが起こりやすい解熱鎮痛剤がほとんどの商品に必ず入っており、もし風邪症状がしんどくて少し抑えたいのであれば、それぞれの症状に合わせた薬を飲むべき。

咳がひどいなら咳止め、鼻水やくしゃみがひどいなら抗アレルギー剤、のように。

 

高熱もひどい頭痛でもないのに一緒に解熱鎮痛剤は飲みたくない。全くいらない薬。

また市販のものは病院処方のものよりも有効成分が少ないことが多く、また変わらないくらい入っていても、もともとそこまで症状を抑えるものでもない。しかも高い。

 

風邪症状がひどい場合、風邪ではない可能性もあるため、寝て治ると思われるレベルではない場合は早めに医療機関への受診をおすすめする。

 

 

③ガスター(H2ブロッカー)

胃酸を抑える薬であるが、ほんとうに必要な人は胃カメラなどで胃潰瘍や逆流性食道炎などないか確認が必要。

 

胃潰瘍などがなく、ただの胃炎であれば、H2ブロッカーを毎日、あるいは頻繁に服用することで胃酸の分泌が抑えられ、一見胃部の不快感は減るが、胃酸の分泌が抑えられたことでたんぱく質の第一消化ができにくくなる。

 

胃の不快感が落ち着いた後もH2ブロッカーを飲んでいれば、たんぱく質(特に肉)が消化できず胃もたれなどがひどくなり、ますますタンパク質を食べなくなる。たんぱく質、特に肉が減ることでますます消化吸収ができにくくなるという悪循環。

 

乱用すると栄養が吸収できにくくなる。ますます体調の悪化と老化が進む。

 

 

④非ステロイド抗炎症軟膏

皮膚科の保険診療でもほぼ使わなくなった。理由は①効かない②かぶれやすい

 

非ステロイド抗炎症剤(解熱鎮痛剤のことです)は内服もトラブルが多く、皮膚だとかぶれやすい。

 

かぶれなかったとしてもそこまでの効果は望めず、それならわざわざ買って塗る意味がない。

 

 

⑤漢方

市販の漢方薬はツムラやクラシエと言った病院処方の漢方メーカーも多いが、それでも病院用のと比べると有効成分は少なく、値段はかなり高い。

 

お試しにどんなのか飲んでみるくらいはいいと思うが、有効成分が病院用のよりも少ないため、効かなかった場合、内容があっていないのか、市販だからなのか区別がつきにくい。

 

本当に困っているのであれば、保険診療で漢方治療取り扱いの医師に相談することを勧める。

 

特に漢方薬局のはすべて自費で非常に高く、いきなり3か月分とか大量に購入させる薬局も多く、煎じて飲むタイプのことが多いため飲みにくく、それで多少なりとも効けばまだしも効かないことも多く、処方する薬剤師によって千差万別(これは医師でも同様)。

 

漢方薬なら副作用がないわけでもなく、飲む側がそこを理解せずに市販品を飲み続ける危うさ。飲んでいる側が、漢方なら安心と過信していることが一番の問題。

 

漢方薬は根治させる薬でも体質改善の薬でもなく、所詮対症療法の薬に過ぎず、体調不良の原因を受診して調べることなく、漫然と市販のものを飲み続けていいわけではない。

 

改善が認められない場合は、早めにクリニックへ受診を。

 

 

後から思い出したのが、

トランシーノはじめトラネキサム酸!!

市販も病院のもね。

 

これは線溶系を阻害するから、結果として血栓傾向を助長するほうにいきます。

肝斑治療に使うのはもう何年も前に一切止めました。

いらないわ。

 

病院処方でもサプリみたいに飲んでいる人多いし、肝障害も結構出ます。

他院で肝障害起こした人、何人も診てます。

 

新型コロナ・ワクチン真っ只中の時、ピルにトラネキサム酸併用って、ほんと恐ろしい。。。そこにコロナ感染、もしくはワクチン接種か。。って血栓どんどん作って!と自ら言っているようなもの。

ワクチンの問診表に書いていない女性、かなりいますよ。

 

コロナ感染でのどの痛みにトラネキサム酸処方する医者も多くて、止めてあげてとずっと思っています。

血栓助長してどうする?!

どうせ効いてないのに。

(新型コロナ感染で血栓形成促進は証明されています)

 

記事を読んで、ああ、そうやねと思ったのが、

解熱鎮痛剤

下痢止め

防風通聖散

傷薬

充血止め点眼薬

など。

 

ただ、解熱鎮痛剤は、頭痛や生理痛、コロナなどの解熱目的、と市販薬を買わざるを得ない場合があるので、これくらいは仕方ないかと思います。

 

でも、市販で買えるので乱用している人が多く、副作用もあまり考えていない。

 

ロキソプロフェンが良くないとかアセトアミノフェンならいいとか、妊婦や授乳婦でもない時にどこまでこだわるのか関係なく一人歩きしてたり、内容に関係なく、解熱鎮痛剤は薬疹が多いです。

もちろん胃腸障害は起こりやすい。

使うのは仕方ないけど、根本的なことはしながら副作用もわかって使用してほしい。

 

下痢止めは緊急時仕方ない面もあると思いますが、感染性の下痢の場合、止めてしまうとよけいに毒素が溜まって悪化させることも。

 

便秘薬も下痢止めも慢性的に使用することで当たり前になっている人も多く、根本的な問題から目をそらせる。

それくらい使って当たり前、病気じゃないと思っている人が多いことが一番の問題。

便秘も下痢も立派な病気で、どちらも消化吸収が悪く、栄養の吸収障害が起こっている可能性が高いため、実は非常に問題。

 

それは市販に限らず、クリニックでも病院でも、対症療法で延々と処方し続ける医者も悪い。保険診療では仕方ないことだろうけど。

 

 

防風通聖散は、市販の漢方と同じでコストパフォーマンスが悪いですが、これさえ飲めば痩せる!みたいなCMがおかしい。

 

痩せ過ぎの患者さんが市販の(ひどい時は病院処方)防風通聖散飲んでいて、いや、おかしいやろ、って。。。

防風通聖散はエフェドリンが入っているので実はけっこう注意がいる薬です。

私はめったに出しません。

(痩せたいといういわゆる肥満の方にもね。他の薬を処方することが多い)

 

傷薬は、ケガして消毒してしまうのは仕方ないとして、傷口を泡とか粉みたいなので固める薬あるでしょう?

あれは皮膚科医、形成外科医からしたら最悪で、あれで固めてしまうから、傷が治りません。

ミイラみたいに乾燥させて創傷治癒進むはずないですからね。

何週間たっても治らないんです、と受診されても、塊みたいになってへばりついているので、昔大学病院にいた時などは一旦全部落として剥がして傷がどうなっているか診ないと先に進まないから、擦って落とすしかないという拷問みたいな処置が必要でした。

その塊の下がどうなっているのかわからなければ、剥がれるまで待ちましょう、はできません。。

もうすでにそれで何週間も経っているわけですから。。。

 

あれは傷を治すのは邪魔する薬(というか薬じゃない)。ほんとにいらない。

 

同じ会社から出てた眼の洗浄液。

昔はあれは殺菌消毒剤が入っていて、角膜びらんが多発して眼科学会の論文と学会発表に被害報告がたくさん出てましたよ。

当時、眼科の先生、むちゃくちゃ怒ってた。絶対止めるようにって。

かなり問題になって、今も売ってますが、消毒剤は除去したはずだけど、中身は絶対確認を。

 

市販薬って、ほんとに添加物もだし、いらないものが山ほど入っている。

 

かゆみ止めとか虫刺されの薬とかも。

あのスース―させるのってメントールだけど、かぶれる人もけっこういます。

 

かぶれると言えば、水虫の塗り薬。特に市販の。

いらない成分入れ過ぎ。

病院処方の水虫薬もかぶれやすいので必ず処方の時患者さんにその話をしておきます。

水虫の悪化と思って、せっせと塗る人多数。特に市販薬。

 

ただれまくって、足指腫れまくって、汁まで出て、リンパ節腫れて、ひどい状態で水虫が治りません、って来られることも。。。

 

いや、それ、かぶれて二次感染だから。。。

水虫どころじゃないです。

 

市販の塗り薬はほんとにトラブル多い。

ステロイドはステロイドで、乱用する人多いしね。

 

充血止めの点眼薬は、無理やり血管収縮させる成分が入っています。

炎症起こして酸素がたくさんいるから充血(血管拡張)させて酸素届けようとしているのに、そこを無理やり止めるのは根本から悪化させる方向に。

 

スーッとした感じがほしいから(ごまかすのに)、市販の点眼薬もいらないものたくさん入っています。

 

からだが必要と思ってやっていることをむりやり止めるにはそれ相応のリスクが必ずあります。

もうほんと自己責任の世界だから。

 

厚労省はどんどん市販でなんでも自由に買えるようにしたいんでしょうけど、理解していないと全部自分に返ってくるだけ。

 

お手軽、簡単に、みたいなものがほんとに良いわけないのは薬に限らずなんでもかな。

 

病院の薬もそうだけど、中身とか目的によって、ほんとにいるのかいらないのか。

効果がすごい分、副作用もすごいことも。

私が処方するのは、からだの恒常性を損なわないサポートする薬がほとんどです。

どうしても仕方なく、無理やり系の薬(ステロイドもですが)を出すこともありますが、根本的なこともやるようお願いするので短期間、少量で済むことが多い。

 

ちなみにヘパリン類似物質含有外用剤(ヒルドイド系)はほぼ処方しません。必要ないことが多いから。

 

そこは考え方の違い。

 

保険診療でも根本的に治す治療を目指したい。