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ヒューマニエンス の おいしさ ヒト進化のスイッチ を観ました。
いや~、すっごくおもしろかった!!
もっと話聴きたいわ〜。
毎年厚労省が発表してる国民健康栄養調査、あるでしょう?
それのリーダーをしてらっしゃる東大名誉教授の佐々木敏先生のお話がとても興味深くて、さすがずっと国民健康栄養調査をみてらっしゃる先生ですから、統計学的に日本人の健康と栄養の関係性もよくご存知ですいらっしゃっておもしろいお話ばかり。
NHKで、佐々木敏先生の特集してほしいな。
佐々木先生のご著書も読みたくなりました。
(佐々木先生は科学的根拠に基づく栄養学という概念を日本で早期から提唱されてるそうです)
今回のヒューマニエンス、目からウロコの話もたくさん !
恐ろしい話もありました。。
再放送がさらにあるのかはわかりませんが、オンデマンドではしばらく観られますよ。
これはぜひ番組を観てほしい!!
人類の進化について食との関係をわかりやすく解説されて、 人類は最初、肉食です。
その肉食から、骨を割って骨髄を食べるようになって、一気に能が発達する。
この肉食は約700万年かな?(骨髄を食べたのが約200万年前だそうです)。
それが僅か1万年前に農耕が始まる。
ここから人類が大きく変わっていく。。
進化ではありますが、悪いほうにもいってしまってるのが現代なのかも。。
農耕するようになって人類は爆発的に増えたそうで、穀物だから備蓄できるようになり、輸送もできるようになり。。 輸送して備蓄もできるから、いろんなところに街ができてまたそこで人口が増える。
より保管しやすいようにどんどん精製していって、より純粋な糖質にすればするほど腐りにくい。
そうすることで人類は本来なら摂っていた栄養素を捨てて来たわけで。。
衝撃的だったのが、本来は牛肉にもEPA、DHAは含まれていたそうです。
本来のように草だけを食べる牛であれば。
ところが人間の都合で、たくさんの牛肉が必要となり(人口が増えたから)、短期間で牛を太らせて食べるために草を食べる牛に穀物を与えるようになった。
その結果、牛肉にふくまれるEPA、DHAは激減。
これがわかったのは論文が出たからなんですが、 牧草飼育牛は穀物飼育牛のEPAはおよそ5倍!、DHAはおよそ4倍!!
農耕が動物のからだまで変えてしまったわけで、 本当に食べるものでからだは変わる 患者さんには、EPA、DHAは魚にしか含まれていないから魚をしっかりと食べましょうと言ってましたが、ホントなら肉からも摂れることに。。
まあ日本で完全グラスフェッドの牛肉を手に入れるのはかなり大変。
オーストラリア牛は基本グラスフェッドですが、日本向けに穀物も与えています。
日本人がグラスフェッドビーフをグラス臭がすると言って嫌うのと、グラスフェッドビーフは赤身肉だから日本の料理でよく使われる薄切り肉は不向きなんです。
すぐに硬くなるから。
業務用のオージービーフは完全グラスフェッドらしいですよ。
業務用は塊肉で卸すからだそうです。
デパートで完全グラスフェッドビーフ取り扱うのが、私は本当の贅沢だと思いますが、日本では霜降りの脂肪だらけの和牛が高級で贅沢とされてるから、デパートでは取り扱わないらしい。
非常に残念なことです。
大丸には定期的に熊本県の #あか牛 が販売されています。 入荷の時期が直前でないとかわからないそうで、スタッフの方に聴けは、今月の入荷日とかわかってる分は教えてくださいますよ。
毎日は置いてないんですよね〜。
数が少ないからかと思います。
オメガ3の油のアマニ油、エゴマ油が有名ですが、動物はアマニ油、えごま油からEPAさらにDHAに変換する酵素を持ってるので、わざわざ魚を食べなくても体内にEPA、DHAがある。
ところが人間は、この酵素がほとんどないから、アマニ油、えごま油を摂ってもEPA、DHAに変換できないから、魚をしっかりと食べる必要がある、と聴いてました。
(今年の皮膚科学会総会でアマニ油、えごま油のさオメガ3の話があり、さもアマニ油えごま油がEPADHAになることが前提のように講演で話されていたので、ヒトは変換する酵素がほとんどないのでは?と質問したら、そうです、みたいに言われました。。
じゃあ最初にそれを言うべきでは?と思いましたけど。。
EPA、DHAじゃなくてもアマニ油えごま油のオメガ3自体に抗炎症効果があることは証明されています。
ただ、EPA、DHAと同じではない、ということです)
番組では、この変換する酵素が民族というか地域というか国によって持っている割合が違うという表が出ていて、 日本人に関しては、約6割くらい持っているという結果でした。
6割もあるの?! とビックリ!!
6割も持っているなら、オメガ3として摂るなら、アマニ油えごま油で良いことになるのに、じゃあどうして変換が難しいと言われてしまうのか?
論文を読む必要はありますが量が少ないのかも 。
知ってしまうと、えー?!という話もいくつかあって、そのうちの1つのご紹介。
油の話。
胎児の脳に供給されるオメガ3脂肪酸、特にDHAは母親に依存している
という話。
まあこれはDHAに限らず何でもそうだから、ふんふん、と聴いてました。
そしてこのDHAは神経細胞の適切な数を生み出すのに重要
と。
そこでラットたったかマウスだったか忘れましたが、まあネズミでの実験です。
オメガ3なしのエサを与えた妊娠してるネズミ=DHAが不足
オメガ3ありのエサを与えた妊娠してるネズミ=DHAが充足
それで胎児の大脳皮質の断面を調べてみたら。。
オメガ3なしだと、大脳皮質の厚みがおよそ20%減少!!
20%って、むちゃくちゃ大きい数字ですよ!
断面の写真で見ると一目瞭然!!
説得力がありますっ!!
全然神経細胞の数違うやん?!
かなり衝撃的映像。。。
コメントされてた先生が仰ってましたが、
そうなってくると、
さまざまな脳機能障害の原因になる可能性がある。
と。
そりゃそうだ。
ここまででいろんな意味でショックを受けた人、大丈夫ですよ!
後でどうしたらいいか書きますから。
昔の日本人は今よりももっと魚を食べてました。
私が55歳で、私の親世代は、実際見てないからわからないけど、厚労省の国民健康栄養調査ではどんどん魚の消費量は減少の一途をたどっています。。
だから、昔の日本人はけっこう魚は食べていた、ということです。
私が子供の頃もよく魚ののおかず出ましたね。
ニシンとおなすの炊いたんは、ニシンの骨が多くて大嫌いでした。
(甘く炊いてあるおなすは好き)
給食にも出て、ニシンが食べられないから、食べ終わるまで昼休み中ずっと教室で一人で食べさせらてましたよ。。
(昼休み終わったらもう残していい。授業始まるから)
今のお母さんたちはどれくらい魚を食べていますか?
家族にどれくらい魚をたべさせていますか?
今、妊活中の人はどれくらい魚を食べていますか?
妊娠関係なく、性別年齢関係なく、どれくらい魚を食べていますか?
検診や普段の診察でも、魚もっと食べましょう、という話をよくします。
魚が全く食べられない、という人は10年前よりもむちゃくちゃ増えました。。
(そういう人にはもう少し詳しく聴いて、個別にアドバイスしています)
ホントに糖質だらけと肉ちょっと。
その肉も豚肉、鶏肉が中心。
女性はパン、お菓子、パスタ三昧。
男性はラーメン、パン三昧
今週ラーメンしか食べてないという大学生を何人も診ました。
今どきの大学って、構内に有名ラーメン店誘致してたりするんですよね。。
学生にたくさん入学希望してほしいから。要は人気取りです。
ホントに学生の健康、なんにも考えてないな。。といつも思います。
魚もっと食べましょう、と生活習慣病関係の人には必ず言いますが、
魚好きですよ、と言うので、
じゃあ週に何回食べてますか?
魚好きだから。
週に何回食べてますか?
あれば、食べてます。
(この人が、ちなみに男性、料理してるわけじゃない)
週何回食べてますか?
。。。1、2回。。
と、こんな吉本のコントか!みたいなことは日常茶飯事。
だいたいみなさんサバ読みますからね、実際は週1、2回も食べてない。
魚全然食べてませんね〜、と自覚のある人はまだいい。
自覚ないと食生活は変えられない。
戦後、日本は敗戦国で日本中焼け野原になって、(当時も日本は欧米よりも技術や資金力や資源、文化や文明などいろいろ追いついてなかった)
欧米各国は日本の復興再建はまだまだかかると思っていて、それこそ自分たちが主導して、くらいに思ってたはずです。
ところが高度経済成長を遂げ、日本はいきなり世界に躍り出たわけで、欧米各国をギョーテンさせたとか。
日本人は頭が良い。
頭が良いのは、魚を食べてるからでは?
と言うのは有名な話。
魚をどんどん食べなくなって、かと言って他の動物性タンパク質をしっかりと食べてるわけでもなく、オメガ3脂肪酸や野菜もしっかりと摂ってるわけでもなく、添加物まみれの糖質三昧、おかずがあっても
買ってきたお惣菜。。さらにレンチン三昧になってるのが今の日本。。
そりゃあみんな、元気なくなるよ。
胎児の脳に供給されるオメガ脂肪酸、特にDHAは母親に依存している。
そしてこのDHAは神経細胞の適切な数を生み出すのに重要。
オメガ3なしのエサで飼育された妊娠中のネズミの胎児は、大脳皮質の厚さが、オメガ3ありのエサを摂っていた妊娠中のネズミの胎児と比べて、約20%減少していた。
そうなると、さまざまな脳機能障害の原因になる可能性がある。
という話。
ショックを受けた人も大丈夫、という私の考えを書きますね。
自分の母親が魚食べてくれてたら。。
自分が妊娠中に魚食べてたら。。
変えられない過去を悔やむのは止めましょう。
もう時代がそうだし、産婦人科行っても、体重制限のことばかり言われて、栄養の中身なんて全然言われないんだから、どうしようもなかったことです。
(厚労省が出している妊娠中の食事と栄養の摂り方にはいろいろバランスよく食べるように書いてはありますが、皆さんあまり見ませんよね。。)
私はいつも生物の代償機能を考えています。
ある程度の年齢まで生死に関わることなく、無事に生きて来られてるんだから、どっかに遺伝子異常があろうがなかろうが、どっかの細胞が胎児期にうまく生成されなかったとしても、
ちゃんと他の部分や細胞が代わりに、何とかなるように働いてくれてる、といつも思っています。
調子は良くないかもしれないけど。
だからもし、うまくいかない細胞があっても、他の細胞にしっかりと働いてもらえばけっこういい感じになんとかなるし、うまくいってない細胞にもうまくいくようにたくさんしっかりと適切に栄養をあげれば(簡単に言えば細胞にエサをちゃんとあげるわけです)、前よりも働いてくれるようになる、動けるようになると私は思っています。
実際、自分も患者さん診てても、そういう結果が出てるから。
なので気づいた今こそ、今から、足せばいいんですよ。
それで未来は変わるから。
細胞は動いてくれるようになるから。
ただ注意点があります。
魚の摂取は勧めていますが、同じものばかり食べない。
必ずいろんなものをローテーションすること。
肉の量は魚を超えないようにする(いきなりは無理でも)。
(皆さん、ほんとに魚食べてないから)
本マグロとかめばちマグロ、カジキ、くじらなど大型の魚(鯨は哺乳類ですが)は食物連鎖のかなり上にいます。
あと、深海魚(のどぐろとかキンメダイとか)。
これらは水銀含有量が高いです。
妊娠中も妊娠前も、妊娠後も性別年齢関係なく、あまりすすめていません。
私もそういうの、おいしいから食べますよ。食べたい時に嗜好品として。
からだに良いから、と思っては食べてません。
そこは注意です。
魚が食べられないから、サプリでもいいですか? と昔よりはよく聴かれるようになりました。
(レバーが食べられないから(食べることができても)サプリでもいいですか?も同様に非常によく聴かれる)
どうしても無理という場合は医療用のサプリを専門の医療機関で相談するようにお伝えしています。
(自分のクリニックなら、そういう商品の紹介はしています)
皆さん、小林製薬のことがあっても知らない人は知らないし、市販の安物のサプリでも飲むほうがマシと思っている人、まだまだ多いですね。。
小林製薬の一件から市販のサプリ市場、購買が落ちてると聴いてますが、知らない人は知らないんだな。
オメガ3脂肪酸の油、EPAもDHAも非常に酸化しやすいです。
サプリの製造工程で酸化しまくっているものがほとんど、また水銀が大量に含まれているものもとても多い。。
医薬品ですらね。
値段が高いから大丈夫、とまでは言いませんが、ちゃんとそういうのを確認した商品でないと、凝縮している分、余計に体調不良起こします。
ほんとに市販のサプリは勧めていません。
実際の患者さんで(検診でも)、魚全部食べられない、という人であっても、詳しく聴いたら、魚全部、ではないことがほとんど。
その人の生活スタイルに合わせて、食事のアドバイスは保険診療でも簡単にしています。
続けていたら必ず良くなるし、いろいろ食べられるようになってくるからね。
保険診療でもどうしてもサプリ飲みたい、という人には紹介もしています。
なにか行動すれば必ず変わりますよ。
あと、魚でもなんでも、一度に大量に食べないようにね。
自分の胃腸にあわせて無理のない範囲で。
魚関係、他にもいろいろ注意事項がありますが、それはまた診察の時に。
長くなるのでここで一旦魚の話はおしまいにします。