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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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昨日の食物アレルギーの続きです。
NHKの「ガッテン!」のその回のをリンクしておきますね。
食物アレルギーの原因というか発端は、まず皮膚のバリア機能学会低下しているところや細かいキズ(肉眼では見えなくても)があるところから食べ物が入ってきて、ほとんどの食べ物は微量でもタンパク質を含んでますから、そのタンパク質が入ってきて皮膚の免疫細胞に見つかってマークされます。
本来皮膚から食べ物が入ってくるようにできてませんから、何度か繰り返すうちに、異物ですから攻撃対象として確定されてしまいます。
バイ菌などと同じ扱いをされるわけです。
これを経皮感作と言います。
スッゴい簡単に言うと、
攻撃対象が口から入ってきたら、そりゃからだは攻撃します。
どの時点で攻撃が始まるのはケースバイケースで、口から腸までの間でも細かいキズがあって、腸で消化吸収が始まる前にキズから入り込んで底で起こったり、血管の中に侵入されると全身で起こります。
ただの食べ物を食べただけなのに、バイ菌でも何でもないのに、攻撃しますから、もうそこは戦場です。
どの程度の戦争になるのかはものにも免疫細胞の暴走にもよりますが、からだも無事ではすみません。
これを、「アレルギー」と呼びます。
食べ物食べて起こるから食物アレルギー。
吸って起こったら気管支喘息。
どちらもほとんどが先に経皮感作が先にある、ということがわかっています。
もう5年以上経ちましたかね、皮膚科医と化粧品会社では常識です。
なので、どうしても植物エキス、特に口にする可能性があるものを化粧品に混ぜたい場合、エキスに含まれるタンパク質を徹底して抜かないといけません。
抜ききれないものもあるかもしれないし、含まれるタンパク質自体が役に立つというか入れたい場合もあるでしょう。
抽出した成分や完成した商品人体に問題がないのかどうかの検証実験は、設備もコストも人材もいります。
当たり前ですが、知識も。
自分のところでできないなら外注ですから、ますますコストがかかる。
はっきり言って、そこまでやってる化粧品メーカーは、ほんの一握りです。
まあ、日本では数社かもしれません。
他のメーカーは、例えばこの原材料は、◯◯会社が安全性を証明したから、という同じ原材料を仕入れて作ります。
もちろん高くなります。
特級品です。
そんなことをしていたらぼろ儲けできませんから、多くのメーカーは、出所すらわからない、どんな不純物が入ってるのかもわからないものを使っている。
裏の成分表示を見て同じようでも、純度が違うので、安物(値段は安くない。イメージだけで売ってる)ではトラブルが出るんです。
オーガニック化粧品、自然派化粧品は、超有名でもまずタンパク質の検出とかしてない。
あれだけ混ぜてて、一個一個やっていたら、コスト倍では済まされないどころか、人体に刺激があって使えないものが山ほど出てくるので、化粧品が作れません。
ホントに、世界中の皮膚科医の常識、皮膚科学、アレルギー免疫学を無視した商品です。
ホームページに、ボタニカル、オーガニック、自然がどうの地球がどうの、とイメージばかり書いてるところのはまず買わない❗
そのくせ、敏感肌、肌に優しい、と表示して売っています。
まさに、詐欺でしょう。
口から食べるなら、いくらでもオーガニック、自然派にはまれば良いですが、値段高いでしょう?ビックリするくらい。
その安いオーガニック化粧品が、ホントにオーガニックとお思いですか?
オーガニックでなくても植物エキス、食べ物エキスは入ってますから、アレルギーはいつか起こります。
アレルギーが起こらなくても、かぶれや炎症は次第に起こって来ます。
食べ物を皮膚に塗ってはいけません。
アレルギーを起こしにくくするためにも皮膚のバリア機能を強くすることは大切です。
正しいスキンケアと食事栄養がとても大切。
なんにでも嬉しい結果をもたらせます。

カテゴリ:

スキンケア, ヘアケア, 化粧品, 医療, 子育て, 栄養・食事