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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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皮膚科の保険診療でのステロイド

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#ステロイドの被害者

すみません、ブログかなりさぼってしまいました。。。フェイスブックは、ほとんど毎日更新していますから(インスタグラムも)、よろしければ、そちらも覗いてください。

うちのFacebookは、アカウントなくても読めるようにしてあります。そっちのほうが、ブログよりも写真が多いです。

 

さて、かなり前のFacebookのコピペです。

ステロイドの塗り薬の話です。

 

厚労省は、皮膚科で処方している塗り薬を、ほんとは、全部市販で買えるようにしたいんですよね。ステロイドも。

もう保険を切ってしまいたいわけです。

でも、塗り薬全部とか、たくさん保険切られると、皮膚科医は(もちろん患者さんも)困りますよね。

なので、学会からも大反対の末、保険は継続されています。

市販薬が、皮膚科の塗り薬に関わらず、飲み薬がかなり市販で買えるようになり、医療用と同じ成分量が入ったものも、かなり発売されています。

これからもどんどん増えるでしょうね。

 

ステロイドはね~。市販して、医療費削減したい気持ちはよくわかりますが、「強さ」がとても問題。

あと、どこに塗るのか。

 

皮膚の薄いところだと、その分吸収がいいので、強さのランクを落とさないといけないです。

もちろん、症状の強ひどさによって、選ぶ強さも変わります。

 

今売られている市販のステロイドは、医療用のよりも、濃度が薄くしてあったと思いますが、大量に、ず~っと塗っていたら、しかも子供や顔や首などの皮膚の薄いところなど、いつかステロイドの副作用が出るでしょう。。

 

それが一番怖いですね。。。

 

 

さて、以下、コピペです。

 

皮膚科学会に参加して毎年思うのは、すごくまじめ!

 

日本の場合は、国民皆保険ですから、ほとんどの学会では、保険診療の話がメインです。

保険診療で使える薬というのは限られています。

それらをどう使えば、患者さんにとって一番メリットになるのか。

 

アトピーなどの慢性湿疹皮膚炎など、ステロイドの塗り薬と長く付き合わざるを得ません。

ステロイド以外の薬でいければ、済めばいいですが、なかなかそうならないこともあります。

 

皮膚科医であれば、普通はステロイドの副作用もわかっていて、使いたくはないんですよ。
(そうでない医者もたくさんいますが…)

 

でも、使わないほうが、後でもっと大変なことになって、ひどいときは、ステロイドの内服、点滴など全身投与と、もっとたくさん使わざるを得なくもなるから、やむなく使っている。

 

もう保険診療では、どうしようもないです。

 

いろいろ新薬も出てきましたが、誰でも使えるわけではないし、ステロイドの塗り薬は、ある程度必要になることもあります。

一生、全く付き合いがなくなるわけでもないでしょう。

 

 

何年か前から、皮膚科で新しく推奨されているステロイドの塗り方、プロアクティブ療法。

 

その皮疹の程度に合わせたステロイドはもちろん選ばないといけませんが
弱いのをダラダラ使うのではなく、ある程度の強さのものを、ある程度回りも含めてしっかりと塗る。

一見赤みが引いても、まだしばらく塗っておく。

 

今までの考え方からいくと、気づいたステロイドを、たくさん、しかも長くずーっと塗らされているように思えます。

 

ただ、こうして、がっ!と過剰な免疫反応を抑えることで、結果、長い目で診ると、トータルで使うステロイドの量が減らすことができて、しかも症状のコントロールがしやすくなるということです。

 

今回もその話しはよく出てきました。

 

皮膚科の先生方はまじめなので、
なんとか患者さんにとってモットーより良い治療を!
なんとか副作用も減らしたい!症状も長く落ち着かせて生活できるようにしてあげたい!

という思いから来てます。

 

保険診療の範囲内で、それを叶えないといけないわけですから。

 

なので、アトピーとかある程度広範囲で、慢性に繰り返しているような湿疹皮膚炎がある方は、保険適用範囲内でなんとかしたいなら、プロアクティブ療法をやるように言われたら、やっぱり指示に従ってやってみないといけないんじゃないでしょうか。

 

ステロイド怖い!
塗るのは最低限にしたい!
もらったけど塗ってない

と、それでした治ればいいですが、だいたい悪化して、保険適用範囲内でと言われるなら、もっともらしきついステロイドを出されるだけです。

 

指示に従って、と言っても、 ちゃんと毎回皮膚を診て、薬を決めて、副作用合併症出てないか診てくれる先生のところじゃないとダメですよ。

 

診もせずに、ステロイド大量にくれるような医者の話じゃないですよ。

 

もちろん、スキンケアの最低限の話や保湿剤を処方してくれる先生ですよ。

 

その上で、
プロアクティブ療法がやっぱりイヤだ、
ステロイドは使いたくない、
というなら、

それはもう自費治療でないと無理でしょう。

 

保険診療でできることとできないことがあるので、いいとこ取りはできません。

 

ステロイドを使わないことで、なんとか湿疹皮膚炎ぶり返さずにいけたとしても、慢性炎症は残っていますから、皮膚は苔癬化といって、ゴワゴワに硬くなっていきます…。

 

ステロイドで完全に防げるわけではないですが、恩恵もあるわけです。

 

副作用合併症ももちろんあるから、だって薬だから、診察に毎回入ることが必要です。

慢性にステロイドを使う場合は、必ず皮膚科医に診てもらってくださいね。

皮膚科医じゃなく、ステロイド大量に、皮膚を診ることなく、ずーっと処方されてる。

これが一番ステロイドの被害者を産みます。

カテゴリ:

スキンケア, 医療