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    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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おかしな化粧品は使わない!①

初診の方の中で、スキンケア相談・化粧品相談・肝斑・シミ相談・赤ら顔・敏感肌相談の方というのは、とても多いんですが、その中でも、光やレーザー治療を考えているわけではなく、スキンケアと化粧品でなんとかしたい、あるいは、その程度でいい、という方も結構いらっしゃいます。

化粧品の害で、肌を自らおかしくさせている方というのが、ものすごく大勢いらっしゃるので、それに気付いて、なんとかしようと思っただけ、えらい!と思いますし、これをきっかけに、TVや雑誌の誇大広告やヨイショ記事にひっかかることなく、楽しんでいただけたら、と思います。

そういう初診の方の多くに、「ブログ読んで、実践しています!」という方も多いんですが、その中の半分くらいは、実際実践できていません。。。

ブログを読んでいない場合は仕方ないです。知らなかったことですし。

またブログを全部読むというのも、大変ですから、気になるワードだけ検索して、少しでも読んで、早く実践できるものはしたほうが、肌への負担は少なくても済むし、お金と時間をかけずに、早くキレイに近づくと思うんですが。。

具体的に、何ができていないかというと、

・クレンジングを止めていない

・洗顔フォームは、「純石けん」と同じだから、使ってもいいと思っている

・固形の石けんだったら、添加物がたくさん入っていようが、私の勧めている「純石けん」だと思っている

(成分表示を確認せずに、ドラッグストアで、「石けんコーナー」と書いてあったら、全部「純石けん」だと思っている)

・アイメイクは、毎日しっかりするが、純石けんだけで洗顔している

・石けんを泡立てずに使う

・高機能化粧品を止めていない・止めるつもりもない

(自分が使っているものが、「高機能」だと思わずに使っている)

・日焼け止めの塗り直しをしていない、というか、今後もするつもりがない

などなど、上げたらキリがないんですが、ここにあげたことが、そういう方々の共通点か?!というくらい、多いような。。。

そのことが書いてあるブログを読んでいないのかな、と思って聞くと、「読みました」と言うんですよ。

どうしてやらないんですか?と聞くと、「やっぱりホントなんですか~。やらなきゃいけませんか~。」って。。。

じゃあ、なんでブログに書くねんっ!っていう、吉本新喜劇みたいなツッコミなんですけどね。。

ダメなのは、わかってはいたけど、違う化粧品に変えるにしても、どれを買っていいのかわからないから、うちに来てから買おうと思って、あえて変えずにいました、という方も、たまにいらっしゃいます。

これは、わからんでもないですが、中には、「アチャ~っ!!」な化粧品が入っていて、何も塗らなくていいから、さっさと止めないと!というのもあり、どうしたもんか、という感じです。

(さらに、その中には、ブログを読んで、全部化粧品を買い替えたのはいいんですが、さらにアカン化粧品を買って使う、という、二重苦のようなことをされます。。。どうしたらいいのかしらん。。。)

残りの半分は、自分で、市販の化粧品をうまく買いなおされて、肌もちょっと良くなって、いい状態でうちに来られます。

話も早いし、すぐに治療に入れることもあり、治療しない方も、ますますキレイに、維持も楽々、といいことだらけで、こういう方の場合、クリニック専用の特殊なモノは別として、市販品であれば、おかしなモノには、もう手を出されないので、安心してお帰りいただけます。

開業当初は、みなさんわりとすんなりスキンケアを普通にされていたような記憶があるんですが。。。気のせい。。?全然アカンことをされていた方もいらっしゃいましたけど、ここ1~2年で、もうちょっと増えてような。。。

うちの認知度が上がったから、そういうのを受けれ入れない方の来院も単純に増えたのか、雑誌などの広告が悪質化して、信じる人が増えているのか。。。あるいは、ホントに、なんでも疑うことなく、考えることもなく、使う人が増えているのか。。。

それは、わかりません。。

前にも書きましたが、私が市販(誰でも買えるという意味で)のミネラルファンデは、野本先生の分だけです、今のところ。(国産にこだわっています。海外のでも探せばあると思いますが、日本人に向いているのか、というのは、また別の話です。)

今から買おうと思っている方は、せめて成分表くらい調べてから、買ったらどうですか?

具体的な成分が、どれだけ害があるか、そんなことを見なくてもいいので(見たって、私だって、わかりません)、成分の数や名前を見てください。

いかにも、「自然派」「肌に優しい」と言っておいて、たくさん添加物が入っていたら、おかしいでしょ。

わけわからん、カタカナの、なんか化学薬品らしき名前がずら~っと並んでいるミネラルファンデ、おかしくないですか?

何がミネラル?

金属が入っていたら、いいのか、それで?

みなさんの欲しいミネラルファンデって、なんですか?

何度もいいますが、ネット販売しているくせに、ネットで全成分が見られない化粧品は、一切止めてもらっています。

そんな化粧品で、「これはいいんじゃないですか。」と思ったことは、今まで一度もありません。

そんなことをする企業側の姿勢が気に食わない。

買ってからしか、成分を知ることができないなんて、私は、おかしいと思いますよ。

見るかどうかは、消費者の自由ですが、「見ること」を選択もできないというのは、おかしいです。

(クリニック独自の薬は、また話は別ですが。患者さんが化粧品と思っていても、実は、薬と変わらないこともあり、それは各クリニックに聞いてください。

薬にあたるものを、診察もしていない人に売るのもどうかと思いますが。。。

誰でも買える場合は、それほど問題になる成分は入っていないはず。。(と思いたい)なので、クリニックの責任で処方されているでしょうし、それをいいかどうかと判断されるのは、買う側なので、お好きにどうぞ。

ただ、「効くのに、副作用がほとんどない」モノというのは、めったにありません。

ないわけではもちろんないですが、一般の方が見つけるのは、かなり難しいでしょう。。。

効いたら、なにか副作用が出る可能性は高いのが一般的です。

(何に、どこまで効くか、ということによっても違いますが。。)

イメージだけで買うのは、何でも止めましょう。

(「肌に優しい」「敏感肌用」「ドクターズ なんとかかんとか」「アトピーでも使える」「オーガニック」「無添加」などなど。

ほとんどが、なんちゃって風で、売る側が「言ったもん勝ち」で、誰がそう決めたわけ?証拠は?あるわけありません。

信じなさんな。売る側の宣伝文句を。都合のいいことしか、言わないに決まっているじゃないですか。

TVも雑誌も、スポンサーがついているところが言っている商品は、スポンサーから頼まれて、「おススメ化粧品」と書いてあることも多く、話は、半分以下に聞いておかないと、あちらの戦略に踊らされているだけです。

また乗っちゃったよ~、ひっかっかったよ~、と笑って言えるなら、いいですけど、「肌に良い」と思って買っていて、ダメだったら、腹立つんでしょ? じゃあ、買うのを止めたら?

最初から、乗らない!

肌がおかしい、調子が悪い、キレイじゃない、ツヤがない、老けて見える。。

そう思ってるなら、即刻、クレンジングは止めてください。今すぐ!です!!

洗顔フォームもそうです。

「クレンジング フォーム」って書いてあることもあるでしょう?

「クレンジング」ということ自体、「洗浄」ということですから、顔を洗う洗顔料は、純石けんのみ、とおススメしています。

それが、無理、という方は、一般論ではなく、個々の肌の問題なので、診察して、その方に適切と思う、洗顔料・洗顔方法をお教えてしています。

アイメイクをたまにしかしない、しかもアイシャドウを軽く、くらいなら純石けんのみでも構いませんが、毎日ガッツリするのに、落ちるわけありません。

目の周りは、絶対いじらない!こすらない!なるべく触らない!!

まぶたを引っ張って、アイラインをガシガシ入れるなんて、もっての他!!

それをやりたい人はやったら、よろし。私が困るんじゃないですから。

貴女のまぶたがどんどん色素沈着して、たるんで、シワだらけになって、老化が進むだけです。

まぶたの色素沈着は、そう簡単に取れるものでもないですし、たるんでしまったら、眼瞼下垂になると、手術しか方法はないので、ご自由にどうぞ。

そうやっておかしないじり方を、毎日するから、そうなったんですよ。

目の周りは、まつ毛がありますし、もともと皮脂の少ないところです。

化粧品は、ほとんどが油でできていますから、だから、皮脂でにじむわけです(溶けるんですね)。

目元がにじむと言っても、他の部分ほどにじむ(よれる)わけでもないし、まつ毛の周りに、ごみためみたいに、いろんなゴミ(化粧品カスも垢もなんでも)溜まります。

以前に、「「まつ毛がどんどん抜ける」という人が診察に来ましたが、ダーマスコピー診たら(50倍で診るレンズです)、ものすごいごみ溜め!気持ち悪いくらいの!!

そりゃ、まつ毛も抜けるでしょう。。。一体、いつからの、ゴミですか?という代物。。。

この人は、ガッツリアイメイクで、目の周り黒い物体グリグリ系のメイクで、そのくせ、アイメイクリムーバーも何も使わない、という日々だそうで、まつ毛育毛剤の処方を希望されましたが、こんな不衛生な状態で塗っても、効かないどころか、薬自体もゴミが移って、不衛生になる可能性もあるし、根本的に、アイメイクを止めるか(キレイに落としてからね)、やり続けるなら、めんどくさくても、毎日ちゃんと丁寧に落とす、どっちかです。

どっちもやらないなら、まつ毛全部脱毛ですよ、将来は。

言っときますけど、毛根や毛母細胞まで死んじゃったら、何しても、まつ毛は生えないですよ。植毛以外は。

一番多い勘違いが、「高機能化粧品」にまつわることです。

100円であろうが、500円であろうが、たとえタダであろうが、「美白」「エイジング」「ニキビ」「シミ」「たるみ」「シワ」「ハリ」など、つい買ってしまいたくなるような、宣伝文句が書いてあったら、ろくな成分が入っていないことがほとんどです。

世の中の商品全てが、絶対に使ってはいけないものとは言いませんが、値段と効果と比べたら、費用対効果は最悪です。どうせ、効くわけないんですから。

だって、ただの化粧品で、効果を出す「医薬品」ではないんですから。当たり前です。

たかが化粧品に、過大な期待は止めましょう。

そういう妄想を抱くから、企業側の餌食になるんです。

どこに、「シミ消す」って書いてましたか?書いていないでしょう~。「消す」なんて書いたら、薬事法違反です。

どうして違反かというと、詐欺だから。消えるわけないし、本当に消えたら、おかしいでしょ。薬でもないのに。中身調べたら、恐ろしい成分が入っていて、えらい副作用が待っているか、どちらかです。

本当に効く成分が、どうして医薬品にだけ許されるかというと、医師の診察と説明を受けてから使う、という、責任が医師側に来るからです。

消費者である、一般の方だけで、使用は難しいので、診察して適応を診て、処方されて、何かあったら、診察を受ける、という流れがあるからです。

風邪薬や胃薬など、現在一部の薬が、薬剤師さんの説明を聞いて、薬局で、誰でも買えるようになった薬の適応がかなり広がりました。

(なので、薬剤師さんに聞かれた時に、自己申告でウソをついたら、自分が困るだけですよ。飲み薬の場合、飲み合わせや飲んだらいけない人もいるので。)

残念なことに、薬剤師さんから説明を受けたら買える「美白クリーム」「シワ用クリーム」みたいな医薬品は、現在ありません。

ホントにあった、ウソみたいな話ですが、

肝斑や敏感肌・赤ら顔の方の多くは、肌にず~っと慢性的に炎症(ダメージ)がかかっていて、そのせいで赤くなり、肌がボロボロになり、その結果、黒ずんだり、シミになったりするわけです。

一切の刺激を避けなければ、いつまで経っても治りません。

なので、そういう方には、市販の化粧品で使ってもらうのは、刺激のない、質のいい、なおかつ自分に合っている保湿剤と日焼け止めだけです。

だから、徹底的に、「高機能化粧品」は止めてもらうんですが、吉本ギャグのようなやりとりが、処置室や診察室で繰り広げられるのです。

初診時に、美白化粧品(名前を聞いただけで、もう止めてください、という代物でした)は全部止めてくださいね、と帰って行かれ、後日電話で予約を取られたので、ああ、全部止めてくれたんだな、と思って、来られた時にお聞きすると、「全部止めました」とおっしゃるので、

「今は何を使っているんですか?」(これを聞いておかないと、また新たなおかしな化粧品を使っていることがあるから)と聞くと、

前と同じ美白化粧水を使っています。

。。。なんで。。? 今、全部止めたって。。。?

「なんで、化粧水止めないんですか?高機能の美白じゃないですか?」と言うと、

「化粧水も止めるんですか?」   。。。。

。。。。。。。。。

「だって、美白(そのダメなやつ)化粧品は全部止めてって、こないだ言ったでしょ。だから、止めてくれたんじゃないんですか?」

「だって、化粧水ですよ。」

。。。。。

どう言えば良かったんでしょう。。

どう言えばわかってもらえたんでしょう。。

たまにあるのが、「エイジング化粧品」は、ただの保湿の濃いめ、と思っていらっしゃることがあるようです。

そう書いてあるなら、いいですけどね。

でも、実際は、そのHPの説明には、「美白」「シワ」「ハリ」とか、いろいろ書いてあったでしょう。

逆に言えば、「エイジング化粧品」って、みなさん、(老化に対する)何かが変わるんじゃないか?と期待して買っているんですよね?

だから、メーカーも、中身が大して変わらない場合でも、わざわざ「エイジング化粧品」と名付けるわけです。

「エイジング化粧品」の中身が、ただ「油が多いだけ」とかだったら、怒るんじゃないんですか?

油が欲しかったら、油、塗ればいいですもんね。

とりあえずね~、ホントにおかしな化粧品は、止めておきましょう。

ブログを全部読むのは大変でしょうし、先日ご紹介した、宇津木龍一先生の肌バージョンのご本です。

IMG_20140516_155138241.jpg 「肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法」

また勝手に紹介させていただいた続きですが、本当にとてもいい本です。どなたが読んでもわかりやすく書いてくださっています。

いかに、「化粧品が肌に悪いのか、不要なのか」ということがたくさん書いてあります。

この本に載っていること全てが正しいです。

ただ、一部私とは考え方が違うところがあり、(私が化粧品が好きで、使いたいというのもありますが)、患者さんへの指導はちょっと変わりますが、わけわからん化粧品をどうしても買ってしまう、という方。

この本を読んで、カルチャーショックを受けてください。

私は脂性なので、幸い、純石けん洗顔のみにしたら、洗顔後、保湿しなくても、全然気にならない(乾燥していないから)時もあります。季節によって、多少乾燥しているかな、という時もありますが、保湿は忘れることもあります。

(ワセリンを保護で使うことがあります)

少なくとも、この本を読んでちゃんと理解されたら、バカ高い「高機能化粧品」を買うのは止めようと思われると思います(そう、期待したいです。)。

あと、安物の「高機能化粧品」もね。

ヘアケアと同じで、どこまで実践するのかは、個人の自由ですが、高いお金を出して、肌をボロボロにするのは止めましょう、しかも綺麗になると思って買って。

ホントにそのお金は、他のことに使ってください。

お願いします。

続きは、第二弾で。

カテゴリ:

スキンケア