プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

カレンダー

2014年7月
« 6月   8月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

最近投稿した写真

ホーム > 医療 > レーザートーニングの悲劇②



レーザートーニングの悲劇②

さて、トーニングの続きです。

どこまで書きましたっけ?

学会での推奨のやり方というのは、ある程度ありますが、それが必ずしも、というわけではなく、各ドクターでやり方が違うのは当たり前で、特にご自身でこだわってされていらっしゃるところだと、全然違う、ということもあるのかもしれません。

何の治療をするにしてもそうですが、美容医療の場合ね、まず事前に、ちゃんと説明がありましたか?

いいことばっかりじゃなくて、副作用も言われましたか?

作用がマイルドなものというのは、副作用も少なく、厳しめに言っておかないと!という副作用も少ないので、そういう場合はあまり言われないかもしれません。

軽くさらっと、ということもあると思います。

そういう治療がおススメ!というのではなく、そういうマイルドな治療は、逆に回数が必要だったりするわけです。効果が出るのに時間がかかったり、あるいは、即効性はあるけど、すぐに戻るとか。

副作用もほとんどなく、回数も少なく済んで、患者さんもダウンタイムも出ずに、でも、効果はすごく出るので、喜んでされている治療、というのは、皆無と言っていいでしょう。

そんなうまい話、あるわけないんです。

副作用と効果のバランスが大事なわけで、どの辺を選ぶかは、患者さんの価値観と、今の状況をどうしたいのか、どこまでしたいのか、で全然選ぶ基準が違います。

納得された上であれば、何をするのも患者さんの自由なわけですが、少しでも後悔しないためには、あまり欲にかられないことかと思います。

「冷静さ」をどこかに残しておくというか。。。

もう思いつめている時は、言ってもムダかもしれませんし、これを読んでいただいている方はおわかりなので、今更言う必要もないと思うんですが、問題は、こういうことをご存知なくて、悪徳クリニックの手に、まんまと乗ってしまう方々ですよね。

でも、こういう都合の悪い(やりたい!綺麗になりたい!なるはず!と思い込んでいる時には)ことは、聞かざるでしょうから。。

ちょっと検索をかければ、トーニングの副作用なんて、ネットでもヒットすると思いますよ。

私も何度か書いていますし。

普通の方だったら、どこかで治療を受ける前に、ちゃんと副作用も含めて調べてから受診されるので、変なクリニックには、まず行かれないことが多いです。

わりと地元や周辺のメジャーなクリニックに行かれることが多いようです。

地元で有名、友達が通っている、雑誌やTVに載っていた、ネットでの評判がいい、HPの印象が良かった、などなど、いろんなアゲアゲの情報がありますよね。

それを見ているだけで、そこのクリニックに行けば、全て解決してくれそうな。。肝斑もあっ!という間に治るんじゃないか、と思っちゃいますよね。

で、とりあえず受診しないと、わかりませんから、まあ、受診します。

ここまではよくあるパターンです。

やっぱり行ってみて、自分の目で確かめないとね。

レストランでもそうですよね。

有名な口コミサイトがやらせだらけと思っていても、全部がやらせというわけでもないし、どちらにしろ、行ってみないと、自分の好みもありますよね。それと同じです。

受診して、どうでしたか?

ドクター・受付・ナースなど、クリニックの雰囲気など、貴女にとって通いやすいですか?

肝斑はどうしても時間がかかりますから、一定の期間は通うことに普通は鳴ると思います。

ここの雰囲気、なんかイヤだな、と感じたところは、やっぱり貴女には合っていないのかもしれません。

ここがどうこう、と具体的に言えなくても、なんかイヤ、というのは第六感がそう思わせているのかもしれません。

いや、でも、通わないなら通わないちゃんとした理由が欲しいところですよね。

だって、苦労して探してきたクリニックですもの。ネットで評判だったから、検索で一位だったから、有名なクリニックだから、などなどまだ様子をみないと、あきらめる根拠が欲しいですよね。

じゃあ、診察を受けましょう。

ここで、かなりのことがわかるはずです。

普通の方なら、納得できる説明じゃなければ、されません。

そのまま何もせずに帰ってきて、別のクリニックを探されます。

納得はできなかったけど、美容クリニックって、初めてだし、こういうものなのかな、と思った方の一部が、とりあえず1回目をされます。

やっぱりやってみないとわからないこともあるでしょう。

(ほんとは、納得していないのなら、やるべきではないです。やる場合は、ある程度の覚悟はしておかないと。

お金と時間がムダになるだけでなく、お肌も反ってひどくなるかもしれません。)

さあ、1回目。もうお金も払って、同意書にサインもしました。

(同意書には、さっき聞いていない副作用が山ほど書いてあったけど、カウンセでは何も触れられていないけど。。)

処置されて、なんかモヤモヤする。。。いい気はしない。

ドクターは診にも来ないし、スタッフの対応もなんかイヤだ。お金を払ったとたんにほったらかしだ、などなど。

なんか納得がいかないどころか、ひどすぎる!と思ったこともあったり、もうやりたくない!となったとします。

ここまできて、2回目はもうやらないと、止められたら、まだ被害は少なくて済みます。

(やらないのが一番ですが。。)

ここでイヤな目に遭い、さらに家に帰ってから、どんどん悪化して、黒くひどくなって、それをクリニックに言っても、相手にされません。

というか、悪化の説明すら全くされていない。

とにかく回数がいるからと、悪化した説明もなく、2回目の治療を熱心に勧められた(もちろん、お金はいります。)、コースを勧められた、などなど。。

美容医療は、ちょっとひっかかったら、一旦ストップしましょう。

一晩考えるとか、帰って副作用を調べるとか、調べたら、カウンセでは言われていないことが出てきたとか。

いろいろ出てくるかもしれません。

新しいことが出てきたら、とりあえず、もう一度カウンセで、疑問点を全部聞くとか、別のクリニックだったら、何と言うのか聞きにいくとか。

なにかと比べてみる、というのが一番です。

中には、説明の簡単(過ぎる)ドクターもいるかもしれません。

簡単過ぎるのも、ちょっと、と思いますが、そういうのが好きな患者さんもいらっしゃるでしょう。

問題は、なにかあった時に、どうしてくれるか?!です。

脱毛でも、以前に書きましたが、うちみたいにドクターが自ら照射しているクリニックというのは、ほとんどないでしょうし、照射前に、ドクターの診察があって、設定を決めているクリニックというのも、少ないかもしれません。

予約制と言っても、かなり待たされるクリニックだと、ドクターが脱毛をいちいち設定していたら予約が回らなくて、その結果、患者さんも予約が取りづらくて困る、という場合もあります。

ナースの教育が徹底されていて、ある程度ナースに裁量権が持たせられていて、ナースもしっかりしていて、大体のことは聞いたら、テキパキ答えてくれる、安心してナースだけでもいいか、と任せられるクリニック、というのは、探せばあると思います。

女医・男性医師に関わらず。

ちゃんとしたところは、なにかあった時に、必ずドクターを呼ぶように教育されていると思います。

(この「なにか」は、レーザー等に伴う当たり前の反応の場合は、ドクターは呼ばれないこともあると思います)

どこでそういうことを見分けるのか?

って、もうここまで、そのクリニックに長居したら、気づきませんか?

金儲け主義だな、とか口だけだな、とか、わかるでしょ。

流れ作業だな、とか。

(ちゃんとしたクリニックだと、流れ作業とは感じにくいような気がします。願望?

同じことをされても、機械みたいに流れ作業的に扱われているのか、一人の患者として扱われているのか、なんとなくわかりますよね。

これがわからない、と言われたら、う~ん、どうしようもないんですが、そういう方は、一度別のクリニックに行って、とりあえず比べましょう。)

最近来られたトーニングの被害者の方々は、やる前に、もう思い込んでいらっしゃいました。

副作用を調べることもなく、「トーニング(となにか)」というので、検索をかけていっちゃったみたいです。。

ネットの検索で1位だったとか、上位だったとか。

地元で有名とか。

また、そういうところの中には、大手格安チェーンのこともあり、値段がケタが1つ~2つ違うこともあり、さすがにビックリですよね。

ネットって、便利ですけど、ひとつの情報ですから、参考にしないと。信じ切ったら、エライ目に遭います。

あまりに安すぎるところも、(なんでも)止めたほうがいいと思いますが、高くてぼったくり、とうのも、おなじくらい最低ですよね。

もうね、相手のほうが1枚上手ですから、自分でかしこくなって、身を守るしかありません。

トーニングの害が出てしまったら、ホントに目立たなくするのに、莫大な時間とお金がかかります。

また完全に戻せる保障はありません。

なので、心の隙をつかれないように、途中でもいいから冷静になれるように、欲をかかないように、かき過ぎないように。

カテゴリ:

医療