私自身は、クリニック用のルートなどではなく、一般の方が個人輸入でサプリを買うことは、一切患者さんには勧めていません。
最大の理由は、品質保証がないから。
偽物であっても、そこに頼んだ本人の責任ということです。
個人輸入というのはそういうもんで、ブランドものもそうですが、偽物だらけのサイトって多いでしょう。値段も全然違う。安すぎたら、絶対におかしいですが、中途半端に安いとなったら、何が本物かわかりませんよね。
個人輸入でなくても、街中の並行輸入品と取り扱っているお店で売られているブランドバッグなど、なにかあっても、デパートや正規代理店にもっていっても、相手にしてくれませんよ。偽物のことが多いから。
デパートや正規代理店に買うと、鑑定書ではないですけど、本物である証拠の、なんか紙の証書(そんな大そうに見えるものではないですが)をくれます。
なにかあったら、これおも必ずお持ちください、となります。
個人輸入っていうのは、そういうもんです。
アメリカの恐ろしいような用量が表示されているサプリを買って飲んだところで、もとから、あんな量は入っていませんし、吸収率はものすごく悪い。
栄養療法やそれ以外の方も、飲んでいるサプリは全部持ってきてもらって、確認していますが、アメリカの個人輸入のサプリを飲んでいる方、結構いらっしゃいます。
でも、それでなにかが良くなった、なんて方、診たことないです。効くわけがない。
すっごい量が表示されていても、血液検査で、全く吸収していない、というか入っていないことがとてもよくわかります。
時間の無駄、お金の無駄、なにより安物の合成で肝臓に負担かけてないか?と思います。
どちらしろ、即刻止めてもらっています。メリットが何もなければ、デメリットのほうが勝ちます。
じゃあ、国産のものを買うのかとなるわけですが、国産のサプリも、私はほとんど止めてもらっていますが、患者さんが買ったところでまだたくさん残っているとか(しかも高かった)いう場合に、「この分は飲み切っていいですが、効くことはないですよ。次は買わないでくださいね。お金がもったいないから。」と言っています。
添加物だらけのものは、すぐに捨てるように言うこともあります。
(飲むのを止めてくださいね、とだけ言うと、捨てないので、「もったいない」とまた飲むんですね、これが。肝臓に負担かけて、害だらけのものを飲んで、一体なにが「もったいない」のか、わかりませんが。。)
国産のサプリをどうしても買いたい、という方へのひとつの目安です。
何度も言いますが、国産であっても、市販のサプリで「これを買って飲んでください」「飲むといいですよ」と私が言うことはめったにありません
ないことはないですが、必要な方のみにお願いしているので、何に効くのかもわかっていないのに、なんか流行っているから、いいらしいから、と買って飲むのは勧めていません。
(もっと他に先に買って飲む栄養素ならあるでしょう、という考えだから。サプリでないなら、食費にその分回して、と思います。)
私ではありませんが、独立行政法人 国立健康・栄養研究所というところが、発表している考えです。どうしてもサプリを市販で買うなら、その時の参考にされてみてください。
http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201306_01.pdf
「健康食品を正しく理解しよう!」
ちなみに、うちで取り扱いの医療機関限定サプリメントは、ここに載っているGMP工場で作られています。
GMP工場自体が、国内に、そんな数はありません。
また、GMP工場で作れた=絶対安全、というわけではなく、その工場に作ってもらうにしても、どう品質管理をしていくのかは、依頼するメーカーがどれだけわかっているのか(サプリのレシピというか、製造の原料から製造工程も指示するわけで)、その管理にどれだけお金を出すのか(品質にこだわればこだわるほど、コストがかかります。原価が高くなると、売値も高くなり、通常、市販のサプリの場合、流通させるのに適した料金(皆さんが買いやすい値段)というものがありますから、原価を上げるわけいはいかないのです。メーカーがなにより儲けないといけないので、利益が最優先です。
栄養素にもよりますが、「結果」がある程度出ないと、効いているかどうかの判定ができませんよね。
わかりいづらい(自覚症状として)ものもありますが、それがちゃんtに見えてきます。
時間が結構経っても見えてこない時は、なにか他のアプローチが必要なのかも、という目安に逆になるわけですが、サプリに質が最初から悪かったら、アプロ―チが合っているのかどうかも判断できません。
時間だけはお金で買えませんから、時間とお金は有効に使いたいものです。