プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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患者さんで、薬剤師の方が何人かいらっしゃいます。栄養士さんや看護師さんなど医療関係者の方もかなり多いので、処置中とかに、医療とかの仕事の内部事情みたいなおしゃべりをすることも多いです。

そちらの業界はどうですか?こちらは、こんな感じですよ、みたいなもので、内部事情というほど大した話はしていないんですが。。。

薬剤師の方とお話していて、「あるある」話になったんですが、患者さんって、他院を受診された時に、今飲んでる薬をなんで言わないんだろう、という話で盛り上がりました。

たまたま、風邪をひいて、市販の薬を飲んでました、とか、歯医者さんに行って、痛みどめと化のう止めを3日分もらいました、とかいう次元の話ではなく、毎日飲んでいる、アレルギーの薬・高血圧・糖尿病・腎臓・肝臓・高脂血症などなど、ビックリする薬や病気を申告されない方も、中にはいらっしゃいます。

研修医の時に、学んだことは、「患者さんは必ずウソをつく」ということです。

「ウソ」というと、聞こえは悪いですが、結果そうなります。

わざと黙っている方もいたら(いじわる?かまかけ?)、全く忘れている(病気で飲んでいるという自覚がないので)場合、あるいは、その病気や薬が今回の治療に全く関係ないと頭から信じきっている場合、などが主ですかね。

初めての病院に行ったら、最初に問診票って、書かされますよね。うちにもあります。

ひどい方は、白紙で持ってこられます。(ご自分で、記入していただきますが)

ほとんどの方が、薬アレルギー・かかっている病気・飲んでいる薬は、何もなし、に丸をつけられます。

でも、私は必ず、初診の方には、念押しします。

「今、何もかかっているご病気は、ないんですね?」「飲んでいる薬は、何もないんですね?」「薬のアレルギーはありませんね?」

すると、何人かの方が、実は。。。となります。(受付に言いたくなくても、問診票には書きましょう。)

アレルギーは名前などわからないことも多いですから(ホントはアレルギーが出た時点で、薬の名前はメモしておかないと、後々困ります。また知らずに使われてアレルギーが出たり、違っていることもあるので。患者さんに名前を教えない(メモをさせない)医者もわるいんですけどね)、覚えておられなくても仕方ありませんが、かかっている病名や飲んでいる薬のわからない方というのが時々いらっしゃいます。

例えば、保険の診療で、湿疹でもアレルギーでも、かゆみのある方・ひどい方には、かゆみ止めの飲み薬を出すことがあります。

でも、今患者さんんが飲まれている薬がわからないと、病気によったら、出せません。水虫の飲み薬もそうです。

肝臓や腎臓の悪い方・そういう病気でかかっておられる方にも出しません。病状がわかりませんから。肝臓などの程度がわからないのに、肝臓に負担のかかる薬は出しません。

(ほとんどの薬が、分解するのに、肝臓や腎臓で行われます。薬を飲むと、その分よけいに働かないといけないわけです。健康な方であれば、ほとんど問題になりませんが、肝臓・腎臓に何かある方は、負担になることがあります。そこの病院のカルテやデータを見るか、紹介状で病状が書いてあるかしない限り、皮膚のかゆみよりも、肝臓・腎臓のほうが優先されますから、飲み薬は出しません)

自費の美容治療でも同じで、美容ですから、保険の皮膚病以上に、薬の処方は、何か病気のある方には、慎重になります。

ご予約の時は、ご本人は処置する気満々でしたが、病気・薬のせいで、結果できない、勧めない、ということもたまにあります。

お薬手帳を持ってきて、薬まで見せて確認させてくださる方もいらっしゃれば、「なんにもわからない~」「そんなこと言われても知らん」という方まで、さまざまで、一体誰のための薬ですか?と疑いたくなります。

皮膚科とは全然関係なくても、いろんな病院に同時に通って(お互い内緒で)、いろんな痛みどめを何種類も飲んでいる方がいて、(薬が効きにくいから、たくさん飲んでるのではなく、何が出されてるのか、全く把握せず、いろんなところから、出されるがまま、全部飲んでおられます。自分で管理しないなら、全部言って、どこか一つの病院に管理してもらわないと!)

痛みどめに限らず、結構こういう方、多いんです。似たような薬ばっかり飲んでる方。。(意味ないし、副作用は出やすくなります)

いわゆるお年寄りが、もうわからなくて、飲めと言われて飲んでます、というのではなく、若い方でも全然ご自分のことなのに、把握されていません。

それならそれで、もう仕方ないので、皮膚科に来られても、当たり障りのない塗り薬だけ、とか、最悪出せる薬もない時があります(症状が軽すぎる時など)。自費の方なら、カウンセだけで、処置を希望されても、処置できないことがあります。もう一度、別の日に受診していただくことになります。

(肝斑は、トラネキサム酸を必ず飲んでいただきます。ただし、ご病気や今飲んでおられる薬の内容で、お出しできないことがあり、そういう特殊な事情の時は、トラネキサム酸なしで、肝斑治療を始めることはありますが、効果は悪くなります。ご了承されて、希望された方だけ、お引き受けすることがあります)

そういうのって、患者さんは、不便だと思うんですけど、わざとされてるわけではないので(たまにわざと?と思うような方もいますが)、ご本人がそれでいいなら仕方ないですね。

でも、それって、時間もお金ももったいないし、がっかりされる方もいらっしゃるので、お電話でご予約の時に、病気・薬、全部お聞きしています。当日、お互いに困らないために。

それでも、まだ「ウソ」(というか、言わない)をつく方がいて、(受付に電話でいいたくない、という方も、もちろんいらっしゃいます)、当日、問診表や、私が1個ずつ聞いて、初めて言われます。

当日、医師である私に全部教えていただけるなら、全然大丈夫です。受付にはいいにくい内容ありますからね。スラスラ言える方や、ご持参いただいていれば、全く問題ないんですが、わからない場合、どうもしようがありません。

「関係あると、思わなかった」よく、言われます。

関係ないことをわざわざお電話の時に聞かないんですけれどね。。

受付にいいにくいことでも、病気・薬によったら、準備しておいていただくこと・あるいはこちらが準備しておいたほうがいいことがあるので、できれば、ご予約時におっしゃっていただいてょうがいいんですけれどね。いろんな病気があるので、ひとつひとつ全然違うんですね~。

以前から飛び込みで来られる方がいらっしゃいます。

ほとんど保険の方ですが(完全予約制と書いてあっても、ご予約のない男性は、入室されないでください、と張り紙しても、入ってこられます。見てない方と、わかってて入ってくる方、いろいろです。)、

予約が空いていれば、少し押すかな?という時も、大体お受けしています。保険診療は、そんな時間もかかりませんから。

それだけ、お急ぎなのかな、急にひどくなったのかな、と思ってたので。

飛び込みの方の大半が、他に病気もなくて、薬も飲んでなくて、その皮膚病以外に何もなくて、皮膚病も、かぶれとかちょっとした湿疹とかであれば、お薬を出して様子を見てもらうだけでいいんですが、病気・薬も飲んでいるのに、名前がわからない、かかっている病気の詳細がわからないまま、来られる方、いらっしゃいます。

皮膚と関係ないものであれば問題ないんですが、関係しているかどうかもわからない、ということがたまにあります。メジャーな病気だと皮膚科でも多少わかる(薬を出していいかどうか、皮膚病と関係しているかどうか)んですが、マイナーな病気だとわかりません。調べる暇もありません。

しかも内科のかかっている病院は、総合病院で、どうしてそこの皮膚科にかからないのか、謎です。

大きな病院だと、他科受診の時、待ち時間が出ますが、そこの内科のカルテやデータを見れるのは、同じ病院の皮膚科だけなので、また担当医から直接話も聞けます。

詳細が何もわからない状況で受診して、原因は?と聞かれても、診断すらついていないのに、わかるわけありません。

飛び込みの中で、ホントにお急ぎの方と、何年も前からあるのに放っておいて、突然受診、という方と分かれます。突然の方は、ふと受診したくなったのかわかりませんが、何年も放っておくと、経過が長すぎて、何がなんだかわからないことも多いです。

何年もの間、総合病院の皮膚科で診てもらえるチャンスなんて、たくさんあったと思うんですが、「ご縁」なんでしょうか。

ご予約であれば、お電話の時に、少しお話を聞きますから、病気や薬のことは、ウソをつかれない限り、先にお話ししておいたほうがいいことは申し上げられるんですね。

受付に話されたことは、基本すべて私の耳に入るようになってます。

場合により、通院中の病院がある時は、そちらの皮膚科をおススメすることもあります。

追加で、お電話して、逆にこちらから、当日持ってきていただくものなど、お伝えしなおすこともあります。

京大などの大学病院や大きな総合病院と同じだけの検査は、保険では、当院では無理です。

(たまに、大学病院で原因がわからない、と言われたから、調べてほしい、という方がお電話してlpられて、困ります。それ以上の検査はできませんが、それでよければ受診されてください、と伝えてもらいます。もちろん、大学病院みたいな、最新の治療などは保険の病気に関してはやっておりません)

先日、飛び込みで来られた方が、症状が変わってたからと、CDROMに写真を落として、持参されました。

パソコンをされている方ならご存知でしょうが、クリニックの電子カルテや患者さんの個人情報が入っているパソコンに、外部からの持ち込みのモノに接触させるわけがありません。

危機管理として、最低限当たり前のことです。

どんなウィルスが入っていて、他の患者さんに、どんな甚大な迷惑がかかるかわからないからです。

カルテなんて、個人情報の最たるものですから。

かなり、ビックリしました。。。飛び込みで、いきなりパソコンに外部のモノを入れるように言うなんて!という感じです。何か意図があるのかと、あやしまれても仕方ないくらい、飲めない要求です。

もちろん、お断りしましたが。

(デジカメを持参される方や、ケータイを見せてくださる方・写真を持ってこられる方は、今までにもいらっしゃって、診察の参考にさせていただきました。)

大きな病院だと、ウィルスチェック用のパソコンが別に1台用意されていたりすると思いますが、うちみたいな個人開業医で、まして美容メインのクリニックで、それは無理でしょう。。

飛び込みでなくて、電話予約であれば、先にできないことを伝えられたのかな、と思いましたが、電話で言われないと同じですけどね。

あと、飛び込みで多いのが、「今は出てないけど、こんなのが出るから、それの薬をくれ」というものです。

患者さんの言う、ひどい時というのは、診てみないとわかりません。話から推測でしかありません。

病院に行きさえすれば、全て解決!なんて、有り得ません。

ヘルペスやニキビ・湿疹・水虫なども、よくそういうことがあります。

初診の方で、今出てないと、薬は出せませんし、出しません。診断がついていないからです。

また、ニキビはこれ!と決まっているわけではなく、なんの病気でも、その時の症状に合わせて薬は変わりますから、出せるわけがないんです。

ずっと通院中の方が、前に出した薬が無くなって、予兆がするから出しておいてほしい、というのとは訳が違います。

ドラッグストアと間違えている、というか、保険で安くもらえる効く薬を予備にたくさんほしい、という感覚ですね。(口唇ヘルペスは、今ドラッグストアで、買える薬が出ています)

そういう方にも、たくさん薬をくれるクリニックは世の中にはあると思いますが、私はしませんので、

そういう方が飛び来みで来られると、非常に困りますね。「今は出ていない」という確認の診察と説明で、初診料はいただくことになりますから。

ご予約なら、「今出てないんですけど」と言われたら、出せません、出てきたら受診してください、で済んじゃいますからね。お金いただきませんものね。

時間が押すかな、という時の飛び込みは、とりあえず取らないで、予約を取ってもらうほうがいいかな、と思ってます。

今までのところ、今すぐ診ないとダメな病気という飛び込みの方には、遭遇したことがありません。

待たずに診てくれるなら、診てほしい、ついでに薬もください、という方が多いです。

ああっ!急性じんましんの方で、診てほしい、という方からお電話ありましたね。

でも、その方は、今すぐは来れなくて、ご希望の時間が予約が入っていて、その後になって受診されたら、じんましん消えてました。。そういうもんなんですけどね、じんましんって。

でも、そうすると、ホントに早く診たほうがいい方というのが、いつか来られたら、その方困りますよね。

美容メインの完全予約制ですから、保険の緊急タ対応というのは、もともとしてませんが、ほんの少しなら空いてる、という時なら、どうしたもんですかね。

そんな急ぎでなくても、たまたま今、皮膚科受診する余裕ができて、ちょうど保険証も持っていて、ちょっと皮膚で困っている、時って、ありますよね。

そういう時に、ちょっと診てもらって、薬もらえたら、便利ですよね。

うちで大したことできなくても、こうこうなったら、こういうことですよ、とか大きな病院にいかないといけませんよ、とかの話や、ちょっとした塗りクスリで落ち着くことも多いので、自分の時間が空いてたら、診てきたんですが。。。(基本、うちには、1日の中で休診時間というのがありません。遠しです。予約のないところが私の休憩時間です)

最近、そういう方が目立ったので、ちょっと考えなおすいい機会です。

それだけ、一般の方と、医療者との考え方のギャップがあるんだな、と改めて思いました。