プロフィール

  • 院長
    柴 亜伊子
  • 京都四条 あいこ皮フ科クリニック

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当院でのニキビ治療は、自費です。保険だけでいける場合が皆無とはまでは言いませんが、ニキビを気にしていらっしゃる方の場合、結構まだまだニキビが出ていて、大きい場合も小さい場合もありますが、跡形も残りやすく、お化粧してもなかなか隠せず、結構なストレスですよね。

ニキビを今後全く出させなくすることは、無理ですが、コントロールすることはある程度可能です。

やはり大事なのは、ニキビが出てもすぐに治る・落ち着く、出ても治った後、跡形が残っていない、残っていても目立たない、というのが目指すところです。

お肌にも機嫌がありますから、なんでもかんでも、絶対に言うことをきかせる!というわけにはいきません。皮膚にも都合ってもんがありますから。

でも、機嫌を損ねないように、少しでも機嫌よくしておいてもらうために、ちょっとだけ手助けをして、悪循環から抜け出して、コントロールしやすいように、してあげる、というのが、うちの治療目標です。

ひと口にニキビと言っても、大きいモノから小さいモノ、膿んでいるモノ、跡形の目立つもの、赤いモノ、黒いモノ、白いモノ、さまざまで、そのベースになっているお肌もいろいろです。

生理がちゃんと来ているのか、便秘はないのか、スキンケアはどうしてる、変な化粧品は使っていないか、食生活・睡眠時間は?不規則な生活はしていないか、ニキビを刺激するようなことはしていないか、などなど、たくさんある方は、1回で(診察だけだと)全部まで説明もいかないこともありますが(処置をしている方は、処置中に追加で説明しますから、大体カバーできます)、その場合は、要点だけ押さえて、とりあえず、最低限の治療から始めます。

自費治療と言っても、予算のこともあるし、どういう治療までしたいのか、ニキビだけでなく、ニキビ跡も治療するのかどうか、によって、いろいろ変わってきます。

それぞれの方に合わせての治療メニューですから、みなさん、メニューの内容は違います。

ニキビのモニターさんです。20代前半の若い方です。

ひどいニキビではないですが、いつもあって、赤いニキビとニキビ跡と混じって、赤く見えちゃって、ファンデを塗っても透けて見えちゃいます。

ずっと続いているから、ブルーになっちゃいますよね。

隠そうとして、ますますいじったり、化粧をその部分厚めに塗って、ますますニキビが悪するという悪循環。。。

皆さんにも経験があるんじゃないでしょうか。

若い方にも大人のニキビにもありがちです。

IMG_2041.JPGIMG_2048.JPGのサムネイル画像 ビフォーです。

P1250233.JPGP1250238.JPGのサムネイル画像 アフターです。2か月目です。

この方は、塗り薬1本(保険適応外)と漢方薬です。

他は、スキンケア(クレンジングは、椿オイルと純石けんに変えてもらいました。あと、化粧品をちょっと変えたくらいかな)とこういう食事がいいよ、と伝えました。

(どこまで実践できているのかは、わかりませんが)

漢方薬を始めて、1か月で、もうそんな大きなニキビは出なくなっていて、というか、飲みだして、どんどん退いてきた感じでした。

なので、塗り薬も1本で2か月以上持っています。出ないから、使わないのです。

漢方のおかげで不順だった生理もちゃんと来るようになったそうです。良かった、良かった。女性の生理は、ちゃんと来ないとね。

ニキビが落ち着いて、少~し、ニキビ跡がうっすらベージュ色の色素沈着でありますが、若いから、代謝がいいので、そのうちもっと薄く目立たなくなると思います。

若いって、素晴らしいですね!

化粧をしたら、ほとんどわかりません。(写真は、洗顔後のすっぴんです)

早くニキビ跡を落ち着かせたかったら、レーザーなどを足してあげるといいです。

ニキビが大変な時は、イオン導入を追加する方もいますが、薬だけで様子を見る人も多いです。

食事は一応頑張るけど、なかなかできないかも、という方は、サプリを足されます。サプリ好きの方も。

まずは、食べ物でできる限り、バランス良くを心がける、って大事ですけどね、一人暮らしだと、そう毎日は難しい。。。休みの日に食べ貯めしておくって言っても、実際は栄養は貯めておけませんしね。。

そういう場合は、サプリは、あくまでも補助ですが、手助けをしてくれます。

塗り薬は、そのニキビに合わせて、それぞれです。

今回のは、1本15gほどで、2000円くらいです。

漢方薬は、4週間分で、3000円と消費税。

処方した漢方が合うかどうかをみますから、最初は、1~2週間後に診察にきてもらっています。

初診料(診察+カウンセ)¥10.800 で、漢方の続きを出す再診料は、¥1.080 です。

またいろいろ説明して欲しい場合は、予約の時間を長時間取りますから、その場合は、再カウンセリング料¥10.800 ですが、再カウンセまで受ける方は少ないです。

そういう方は、処置されていることが多く、処置中にいろいろと相談されるので。

(処置時間内に相談する分は、無料です)

漢方薬は、良くなってきたら、減らしていってもらっています。その辺は適宜増減です。

ただ、ニキビのためだけに漢方を飲んでいるのか、他のこと(生理関係とか)もあって、飲んでもらっているのかで、減らし方が違うので、その辺は、その方の体調や肌質によって違います。

減らしていったら、薬代は、それほどかかりません。

ケミカルピーリングをすることもありますが、うちではあまりやらないことが多いです。

乾燥肌・混合肌の方も多く、市販のニキビ用化粧品や他院の保険の薬と自己流のスキンケアで、お肌が荒れている方がとても多く、いきなりピーリングをやりたくてもできないことも(おススメしないことが)多いです。

大人のニキビも、シミにすごくなりやすいので(代謝が悪い上に、大人ニキビは結構大きくて、繰り返したりするので)、早め対処がいいですが、若い方の場合は、一番心配なのは、凹みですね。

大きなニキビをこじらせない。

とても大事です。

凹み治療は、美容医療の中でも、お金のかかる治療だし、また時間もかかるし、ダウンタイムの出る治療も多いので、一度作ってしまうと、大変過ぎて、あきらめる方も多いかも。。

まだ凹んでいないうちに、予防、というか、悪化させないようにしてくださいね。

ニキビ跡の赤みや茶色みも、大変は大変ですが、凹みよりは、目に見えて良くなっているのがわかるから、頑張ろう!という気にもなりやすいかも。

特に、若い方の場合、間違ったスキンケアをして、ひどくさせている方がとても多いので、せっかくの、今一番いい時に、お化粧も楽しめないなんて、もったいない!

若かったら、日焼け止めとポイントメイクくらいで、ファンデなんていらないくらいなんですけどね、ホントは。

お肌が綺麗になると、薄化粧で十分可愛いし、魅力的ですよ。

厚塗りは、若い子には似合いません。

(大人の厚塗りも、似合いませんが、大人の厚塗りはよくあることなので、周りもそう思ってくれます、というか、年いった分、もったいない、と思われなくなっちゃうのと、なにより自分自身があきらめちゃうんですかね。。。

ダメダメ!あきらめちゃっ!)

素肌っぽい透明感とツヤって、いくつになっても、憧れませんか?

トーニングの続きです。

レーザートーニングの機械というのは、各社レーザーメーカーからいろいろ出ていて、目メジャーなものからマイナーなものまで、様々です。

トーニングの機器はうちにはありませんが、興味はあるので、発売された時から、いろいろとセミナーや学会で、ハンズオン(実演)や動画などで、実際にされているのを見たことが何度もあります。

ドクターによって、やり方も様々で、もちろん設定の仕方も様々です。

これは、何の治療でもそうですけど。

今、トーニングで一番問題になっているのが、肝斑も悪化よりも、脱色素斑(白く水玉みたいに、色が抜けてしまうこと)です。

肝斑の悪化は、ちゃんとしたクリニックでちゃんとやってもらっていても、患者さんのスキンケアが間違っていたり、季節によったり、はたまた、たまたま、ということもあるでしょう。

おかしなクリニックで、ぼったくられて悪化した場合にしても、たまたま悪化した場合もで、いつかちゃんと落ち着きます。

(落ち着くって、言っても、以前と全く同じ、というわけにはいかないこともありますよ。

落ち着くまでの間に、老化もされているわけで、その分も含めて、「元通り」ということは、若返らせろ、ということまで含んできますからね。近づけることは可能であっても、絶対に戻る、というわけではありません。)

もちろん、ちゃんとしたクリニックで、ドクターの指示通りにスキンケアもやっていた上での悪化であれば、一時的なものでしょうし、そのクリニックでも、なんらかのアフターケアはしてくれると思いますから、それほど心配はないと思います。

(指示通りにしていないと、それはダメですよ。指示にも従わない、でも、キレイにしろ、というのは無理難題というもの。どこに行っても、そんな人は、見捨てられます。)

でも、脱色素斑は違います。

時間をかければ戻ることもありますし、戻らないこともあります。

戻らない場合、何か月待てばいいのか、という問題も。。

3か月なのか、半年なのか、それ以上なのか、1年なのか、1年以上なのか。。

患者さんも、いつまでなら待てるのか、というのも、あります。

ちゃんとしたクリニックであれば、その分のアフターケアもしてくれると思いますが、かなり大変な場合もあるようです。

もちろん、ほったらかしのクリニックもあるでしょう。

学会でもよく発表されていらっしゃって、きちんとデーターをとっていらっしゃるクリニックでも、一部の患者さんに脱色素斑が出て、今は大体以前よりもパワーを下げてあてていらっしゃるはずです。それにならって、多くのクリニックがパワーを下げてきていらっしゃると思います。(そのはずです。)

パワーを下げていないクリニックもあるのかもしれませんが、そのドクターなりの信念がおありの場合、そういうこともあるのかもしれません。

(何も考えずにやっているところは、知りません。もともと、良くする気もなく、悪化しようが知らんぷりのわけで。。だからこそ、スキンケアも話も薬などの話もしていないんですよね。)

さて、今回も学会で、レーザートーニングのハンズオンセミナーに参加しました。

以前にもあったハンズオンセミナーでも同じドクターでハンズオンがあり、企業主催のセミナーでも見たことがあったので、もう何度も見せていただいているドクターのハンズです。

前からずっとそうなんですが、結構スカスカにあてていらっしゃいます。

今までは、「そんなんでいいの。。?全部あたってへんやん?」と思っていたんですが、こちらのクリニックは、レーザートーニングの効果(長期経過も含めて)がいいんですよね。

トーニングのハンズオンなどは、いろんなドクターがされていらっしゃるのを観てきましたが、わりと大体のドクターはきっちりあてていらっしゃることが多いです。

なので、何度見ても、そのスカスカにあてていらっしゃるのは、結構衝撃的なんですが。。(なので、処置はすぐに終わります)

今回おっしゃっていましたが、トーニングで脱色素斑を起こしているのは、きっち当てるからだとおっしゃってました。

その結果、重ねうちのような結果にもなり、脱色素斑を起こしやすくなっていると。

(ちなみに、うちでもやっているような、ライムライトやフォト系を使った肝斑治療では、脱色素斑は出ません。そこまでの破壊力はないので。)

パワーを今みんな下げているけれど、あれでは効かない、と、こちらの施設では、おそらく他のドクターよりも強めにあてていらっしゃいます。

トーニングで言われている、1か月毎に当て続けないと、濃くなってくる、濃くなる前にまた次をあててしまわないとも言われていて、施設によったら、1か月ということはないでしょうは、やはり止めてしばらくすると、肝斑が再発してくることが多いようです。

ところが、こちらの施設では、長期経過も学会発表されていらっしゃいますが、再発はないそうで、快挙と言ってもいいんじゃないでしょうか。

レーザーや光・RF/超音波、なんでもそうですが、やり方というのは、ホントに星の数ほどあって、自分で、「これが最適」と思う設定ややり方を見つけていかないといけないのです。

企業が初めてに教えてくれた設定というのは、日本人用にはなっていなかったり、副作用が出ない程度、というだけで、効かそうと思ったら、すごい回数が必要、などなど。

保険診療で処方される薬と違って、量や飲み方が決まっているものではありません。

そういう意味では、よほどのことがない限り、「ダメ!」ということも少ないですし、正解がひとつ、というわけでもありません。

新しい治療法で、特にシミの治療、その中でも肝斑に、となってくると、日本に入ってきてすぐに使えるか、というとそんなことはなく、手探りで、一番いいかな、と思える設定を探していかないとダメなんです。

そういうのがお好きな、最先端をされていらっしゃるドクター方はいいんですが、一開業医にとって、それは結構大変なことです。

なので、最先端をされていらっしゃるドクター方が、セミナーや学会で、最適と思われる設定ややり方を発表されるのを待って、それから試すほうが、良かったりすることも多いです。

どの時点で、新しい治療を始めるのか、というのも、難しい選択ではありますが。

ある程度当たり前になってから導入するのか、早めの新規参入組に入るのかか。。

あまりのもマイナーな機械だと、そういう発表の場である企業セミナーもなかったり、学会発表してくれるようなドクターが買っていなかったり、と、情報が一切漏れてこず、ホントに自分で手探り状態になってしまいます。

それはそれで、かなり大変なんですよね。。

そういう意味では、ある程度、メジャーな機器のほうが、情報が多いので、助かります。

同じヤグレーザーによるトーニング、と一口で言っても、メーカーが変わると、同じ

3.0J/㎠と設定したところで、全然違うこともあり、機種によって、探っていかないといけません。

そういうことも、最低限わかっていないと、思うような効果が出ないので、患者さんが結局最後に一番困るわけです。

患者さんからしたら、どこがちゃんとしているのかわからない、ということも多いとおもますが、まずはカウンセ・診察のみにして、一旦帰ってくる、というのがいいと思います。

そして、何軒か回ってみるんです。

そうすると、各クリニックの違いや特徴も見えてきます。

(ここで、似たりよったりの、ダメダメクリニックばかり回ると、違いがないかもしれません。。)

どこも似たりよったりで、満足できなかったら、とりあえずやらない、というのが正解です。

値段につられない!

安いものが絶対ダメとはいいませんが、安い=薄利多売でないと経営は成り立ちません。安いからには、なにか理由があるんです。

一番の理由は、おびきよせるワナだったりします。そして、治療自体に全然時間も、もちろ手間暇もかけない、ということです。

安いところにそれでも行きたいなら、まずはカウンセで確かめてきましょう。

時間も手間暇もかけてもらいましたか?

ひどいところは、化粧したまま、カウンセです(!!)。

どうやって、診断をつけているというのでしょう。

カウンセも5分程度で、させようさせようと丸見え。。悪化の話なんか、全然聞かされていない。

大問題です。

いきなり、コースを買うのも止めましょう。

どうしてもやりたかったら、1回のみやってみる。

1回でも取り返しのつかないこともあるかもしれませんが、すくなくとも被害が最低限度で済みます。

まだやってもいないし、どんなクリニックかもわかっていないのに、コースを勧めてくるところというのも、おかしいです。

最低限、これだけは、踏まえて、診察・カウンセに行ってくださいね。

最後に、「トーニングを丁寧にしてもらっている」と自負されている方、今一度、鏡でよく顔を見てください。特に、目の下~頬骨の出ているところ。

これはもしや?と不安になったら、やったクリニックで相談しましょう。

その上で、ダメだ、ここは、と思ったら、クリニックを変えるほうがいいのかもしれません。

トーニング自体が絶対禁忌、とは私は思いませんが、何事にもリスクはあるし、肝斑=トーニングではないです。

医者の使い方の問題もありますが、患者さんのスキンケアが何事よりも大事です。

くれぐれも他力本願にしないことが重要ですよ。